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MLB球団拡張&32チームリーグの地区再編構想ついに実現か!候補都市は?

MLB

こんにちは!

ちょっかんライフです。

日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。

今回取り上げるのは、いよいよ現実味を帯びてきたMLB拡張化構想のお話です。

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MLBの拡大と地区再編成

現地8月17日(日本時間18日)、米スポーツメディア『ESPN』の「サンデーナイトベースボール」放送に、メジャーリーグベースボール(MLB)コミッショナーのロブ・マンフレッド氏が登場。

そこで同氏は、MLB拡張(エクスパンション;Expansion)の話題、とりわけ将来の新球団参入、そしてリーグ・地区再編の可能性について語りました。

「もし拡大すれば、地理的に再編成する機会が生まれ、移動に関して選手たちの負担を大幅に軽減できると思う。“I think if we expand, it provides us with an opportunity to geographically realign, we could save a lot of wear and tear on our players in terms of travel.”

と、まずは選手たちの長距離移動にかかる負担軽減に言及。つづけて、

「ポストシーズン形式は、ESPNのようなメディアにとってもより魅力的になるはずですよ。なぜなら東西のチームが対戦することになりますからね。そして、ボストン対アナハイムの試合が時々ある10時枠は、西海岸の2チームと対戦することになります。我々にとって問題となる10時枠は、西海岸の視聴者にとっては大きなチャンスとなり得るわけです。“I think our postseason format would be even more appealing for entities like ESPN because you’d be playing out of the East, out of the West and that 10 o’clock where we sometimes get Boston-Anaheim would be two West Coast teams. That 10 o’clock slot that’s a problem for us sometimes becomes a real opportunity for our West Coast audience.”

リリ
リリ

ン??どーゆーこと?何を言ってるのかがワカラン

これはどういうことかと言うと、地理的な再編によって、東海岸vs東海岸、西海岸vs西海岸となり、これまでの東部時間午後10時の試合開始問題がクリアされるということ。

たとえば、ボストン・Rソックス対ロサンゼルス・エンゼルスの試合を例にとると、西部時間午後7時の試合開始は東部時間午後10時となり、東海岸の人々に観てもらうには遅すぎる(終了時には日をまたぐなんてこともアリ)。

それを地区再編して、西海岸2チーム同士の対決を放送するとなれば、西海岸の人々にアピールするのに絶好の機会となります。

なんといってもアメリカは広いため、国内にも時差が存在。そしてそれが選手たちにとって負担となったり、また視聴率やスポンサー獲得にも大きく影響を及ぼしてきたようなのです。

以下は、30球団が本拠地とする地域を黄色い線()で区切ったタイムゾーンです。

現リーグ・地区別色分け

地区ア・リーグALナ・リーグNL
東(east)
中(central)
西(west)
地域例1)試合開始時間例2)試合開始時間所在球団
西部時間午後7時午後4時ドジャース、Dバックス、エンゼルスなど
東部時間午後10時午後7時ヤンキース、メッツ、タイガースなど
中部時間午後9時午後6時カブス、アストロズ、ツインズなど
山岳時間午後8時午後5時ロッキーズ
mic
mic

東部時間で夜7時の試合は、西部だと夕方4時開始!…早すぎるわ

MLB拡張 実現までの道のり

1987年にMLB機構に入り、1994年から95年のストライキでは弁護士として辣腕を振るったロブ・マンフレッド氏は現在66歳。

コミッショナーとしてこれまで任期延長してきましたが、3期目となる2029年をもってリタイアする意向を示しており、その前に新球団を2つ加えるリーグ構想を実現させたいと、折々で発言してきました。

ただそれと同時に、MLBの拡大/拡張に向けて動き出すのはアスレチックスとレイズ2チームの新スタジアム建設に見通しが立ったあとで、とも言明。

で、実際の進捗状況はというと、アスレチックスは現在ラスベガスに新スタジアムを建設中。レイズは一度断念しましたが、現オーナーシップが球団売却に向けた独占交渉に入っており、それがまとまり次第、新オーナー主導のもと当該計画に進展が見られる可能性も見えてきたところ。

なお、マンフレッド氏が以前のインタビューで何度か述べてきたピッチロック(投手の投球時間に制限を設けるルール)、スポーツベッティング(スポーツの試合を対象にした賭け)、ロボット審判(自動判定システム)などはすべてここ数年で実現したり、実際にメジャーで導入されたりしています。

32チームリーグ制については、米日刊紙USAトゥデイ(USA Today)のボブ・ナイチンゲール記者は、7月中旬に自身のコラムで「エクスパンション(MLB拡大/拡張)の2球団は、ユタ州のソルトレイクシティとテネシー州のナッシュビルにホームを置くこととなる」と明言。

ナッシュビルについてはかねてより、新チーム本拠地の最有力候補とみられてきましたが、ナッシュビル(Nashville)とソルトレイクシティ(Salt Lake City)以外では、ノースカロライナ州のローリー(Raleigh)、オレゴン州ポートランド(Portland)なども候補地として挙がっています。

<新チーム候補地>
ナッシュビル
・州の中央部北に流れるカンバーランド川沿岸に位置する
・多くの大学が拠点を置くテネシー州の州都
・音楽、特にカントリーミュージックの伝説の地
・医療、出版、銀行業、運輸業のメッカ
ソルトレイクシティ
・2002年冬季オリンピック開催場所として有名
・2034年に再び冬季オリンピック開催予定
・アメリカ屈指のウインタースポーツの中心地
・日本の長野県松本市とは姉妹都市の関係
ローリー
・米南部の学術都市として知られ、研究都市の三角地帯トライアングルと呼ばれる
・NHL(アイスホッケー)所属のカロライナ・ハリケーンズの本拠地
・2029年FISUワールドユニバーシティゲームズ(学生オリンピック)開催予定
・四季がはっきりしており気温も温暖
ポートランド
・米北西部ではシアトルに次いで人口が多い
・2011年からメジャーリーグサッカーの本拠地占有権を獲得した都市
・環境に優しい都市として知られ、その評価は全米第1位
・NBA(バスケットボール)ポートランド・トレイルブレイザーズの本拠地

MLBが直近で最後に実施したエクスパンションは1998年で、タンパベイ・デビルレイズ(現タンパベイ・レイズ)とアリゾナ・ダイヤモンドバックスの2球団が新規に設立。

これら2球団の加入によりメジャーリーグは計30球団となったわけですが、当時両チームがMLBに納めた新規参入費は1億3000万ドルずつでした。

マンフレッド氏いわく、新チームが自身の任期中に始動することにはならないとしながらも、参入条件については明確なビジョンを思い描いているようで、その内容を明らかにしています。

  • スケジュール組みを考慮すると新規参入は2チームでなければならない
  • さまざまなバランスを勘案して、東部時間チームと山岳・西部時間の1チームずつが理想
  • 近年の各チーム状況とフランチャイズバリューなどを踏まえ、新チームに課す参入金額は「B」(billionビリオン;10億)からのスタートとなるのではないか

新ディビジョンに関するアイデア

第10代コミッショナーの重ねての発言で、一気に現実味を帯びてきたMLB組織拡張とリーグ再編。

これを受けて米メディア各社もこぞって独自の新ディビジョンに関するアイデアを出し始めましたが、今回はその中からスポーツ専門WEBサイトThe Athletic(ジ・アスレチック)の地区再編予想を紹介します。

予想リーグ・地区別色分け

地区ア・リーグAL
西(west)
(north)
(south)
(east)

まずはアメリカンリーグから。

地域区分はナ・リーグも含め、現在の東地区イースト・中地区セントラル・西地区ウエストから、再編後は西ウエスト・北ノース・南サウス・東イーストの4地区に変更。

西/ウエストディビジョン
新球団、?ソルトレイクシティ、?ポートランドどちらが来てもシアトル・マリナーズとの距離感がほど良い好立地に位置しており、ここにラスベガス移転後のアスレチックスとアナハイムのエンゼルスを加えた編成。

北/ノースディビジョン
タイガース、ガーディアンズ、Wソックス、ツインズ。

南/サウスディビジョン
新たな地区(新ディビジョン)サウスには、現在の西地区からレンジャーズとアストロズが入り、ロイヤルズ、そしてナショナルリーグからロッキーズを加え、大陸の中央付近に本拠地を構えるチーム構成に。

東/イーストディビジョン
イーストは、現在の東地区からレイズがカットされフロリダ州南部地域への移動がなくなり北東部の主要都市をホームとするチームのみに編成。

予想リーグ・地区別色分け

地区ナ・リーグAL
西(west)
(north)
(south)
(east)

続いてナショナルリーグ予想がこちら。

西/ウエストディビジョン
ウエストは現在の西地区から山岳地帯のロッキーズが抜け、ドジャース、パドレス、Dバックス、ジャイアンツはそのままの構成。

北/ノースディビジョン
ノースは基本的に現在の中地区セントラル(ブルワーズ、カブス、レッズ、カージナルス)で、そこからパイレーツが抜けた形。

南/サウスディビジョン
新ディビジョンには、マーリンズ、ブレーブスが入り、マーリンズと距離の近いフロリダのレイズがアメリカンリーグからリーグチェンジ。プラスして新規参入有力候補とされるテネシー州ナッシュビルの球団かノースカロライナ州ローリーの球団が加わります。

東/イーストディビジョン
イーストは現在のフォーマット(メッツ、フィリーズ、ナショナルズ)のうちフロリダ州のマーリンズ、ジョージア州アトランタのブレーブスが抜けて、ペンシルベニア州からパイレーツが加入。

まとめ

プレーする側の選手たちにとっての移動負担、時差緩和のための地理的再編、そして視聴率アップやスポンサー獲得といったビジネス運営におけるMLB拡張計画。

この先どのようなプロセスを踏んでいくにせよ、エクスパンションとそれに基づくリーグ地区再編は、ここ数年の間に何度か繰り返し語られてきたコミッショナー、ロブ・マンフレッド氏の強い企図を反映したものであり、今回ふたたび自らの口でこの話題に触れたことからも、具体的な実現計画に目途が立ったと考えることができるでしょうか。

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