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日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
米ジャーナリストが評価したWSベストマッチ!
メジャーリーグベースボール(MLB)における優勝決定戦「ワールドシリーズ」。
例年レギュラーシーズン終了後の10月に、ナショナルリーグとアメリカンリーグそれぞれのチャンピオンが王座をめぐって争う Fall Classic(秋の伝統的大会)です。
1903年から2024年までで、歴代シリーズの開催はじつに120回。
その中でもMLB史上屈指の好ゲームと評価されている伝説的な試合がいくつかあります。
そこで今回は、
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価は?
について、紹介していきたいと思います。
それでは、早速見てみましょう。
MLBワールドシリーズ史上屈指の名勝負
1975年 レッズ 対 レッドソックス
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | レッズ | 0-6 | レッドソックス |
| 第2戦 | レッズ | 3-2 | レッドソックス |
| 第3戦 | レッドソックス | 5-6x | レッズ |
| 第4戦 | レッドソックス | 5-4 | レッズ |
| 第5戦 | レッドソックス | 2-6 | レッズ |
| 第6戦 | レッズ | 6-7x | レッドソックス |
| 第7戦 | レッズ | 4-3 | レッドソックス |
シリーズ史上、レッズ 対 レッドソックスの対戦は初めて。
第1戦ではキューバ出身のレッドソックス先発ルイス・ティアント投手が、特例によって訪米が叶った両親が見守る中、完封勝利。
第2戦ではレッズが土壇場で逆転し1勝1敗タイに。
第3戦は両チーム合わせ6本塁打が飛び交う猛打戦となり、延長10回裏にレッズがサヨナラ勝利。
第6戦の12回裏、レッドソックスの先頭打者カールトン・フィスクが左翼ポール直撃のサヨナラアーチ。
負ければ敗退の正念場を延長サヨナラホームランで制したのは、このレッドソックスがシリーズ史上初という伝説の試合となりました。
MVPには、第2戦から6試合連続安打を記録するなど、7試合で打率.370、OPS.966の成績を残したレッズのピート・ローズが選出。
手汗握る接戦続きの好ゲームが繰り広げられ、このシリーズはMLBでも屈指の名勝負として高く評価されています。
Embed from Getty Images 1975年
レッズ優勝後、観客がフェンウェイパークのフィールドに押し寄せカオスとなった。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
1986年 メッツ 対 レッドソックス
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | レッドソックス | 1-0 | メッツ |
| 第2戦 | レッドソックス | 9-3 | メッツ |
| 第3戦 | メッツ | 7-1 | レッドソックス |
| 第4戦 | メッツ | 6-2 | レッドソックス |
| 第5戦 | メッツ | 2-4 | レッドソックス |
| 第6戦 | レッドソックス | 5-6x | メッツ |
| 第7戦 | レッドソックス | 5-8 | メッツ |
第6戦、メッツは延長10回表に2点を勝ち越され、その裏ワンストライクで敗退という状況に陥りながらも、そこから同点に追いつき、最後は相手一塁手のトンネルでサヨナラ勝ち。
第7戦でも3点差を覆して勝利し、あと1球からの逆転優勝はシリーズ史上初の快挙。
一方のレッドソックスですが、かつて3度も繰り返した ”最終第7戦までもつれた末に敗れる” という悪夢のようなパターンで、今回も68年ぶりの優勝を逃したのでした。
以降、ファンの間でまことしやかに囁かれていた「バンビーノの呪い」が都市伝説化し、さらに広まっていくことに。
バンビーノの呪い
レッドソックスが1918年にスーパースターのベーブ・ルース(愛称バンビーノ)をヤンキースに放出してから86年間もWSで優勝できなかったというジンクス
Embed from Getty Images 1986年
第6戦でメッツは10回に勝ち越し点を挙げ、Rソックスを6対5で破った。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
1991年 ツインズ 対 ブレーブス
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | ブレーブス | 2-5 | ツインズ |
| 第2戦 | ブレーブス | 2-3 | ツインズ |
| 第3戦 | ツインズ | 4-5x | ブレーブス |
| 第4戦 | ツインズ | 2-3x | ブレーブス |
| 第5戦 | ツインズ | 5-14 | ブレーブス |
| 第6戦 | ブレーブス | 3-4x | ツインズ |
| 第7戦 | ブレーブス | 0-1x | ツインズ |
この年はツインズとブレーブス、両チームともに前年最下位からの地区優勝。
そして揃ってリーグチャンピオン達成後、ワールドシリーズで対戦という面白カードが実現。
サヨナラゲーム4試合と延長戦3試合はいずれも当時のシリーズ史上最多であり、このシリーズもまた史上有数の名勝負として高く評価されています。
最終戦へともつれ込んだ第7戦、ツインズ先発のジャック・モリスは9イニングをひとりで投げ切っており、9回表終了後にトム・ケリー監督が延長10回以降の継投を示唆。
この意向に対しモリスは自身の続投を強硬に主張。
話し合いの末に監督が折れ、モリスは10回表のマウンドへと向かい完封勝利。シリーズMVPの栄光をも掴んだのでした。
Embed from Getty Images 1991年
3試合23.0イニング2勝0敗、防御率1.17の成績を残したツインズのジャック・モリス。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
2001年 ダイヤモンドバックス 対 ヤンキース
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | ヤンキース | 1-9 | ダイヤモンドバックス |
| 第2戦 | ヤンキース | 0-4 | ダイヤモンドバックス |
| 第3戦 | ダイヤモンドバックス | 1-2 | ヤンキース |
| 第4戦 | ダイヤモンドバックス | 3-4x | ヤンキース |
| 第5戦 | ダイヤモンドバックス | 2-3x | ヤンキース |
| 第6戦 | ヤンキース | 2-15 | ダイヤモンドバックス |
| 第7戦 | ヤンキース | 2-3x | ダイヤモンドバックス |
この試合は、9.11の影響でMLBシーズンが中断・延期され、ワールドシリーズ史上初めて開催期間が11月に突入。
第4戦の延長10回裏、ヤンキースのデレク・ジーターの打席中に日付が11月に変わり、そこでサヨナラ本塁打を放ったことから、 ”ミスター・ノーベンバー(11月)”と呼ばれヒーローに。
ヤンキースは第5戦も2点を追う9回裏にソロで同点に追いつき、延長戦の末サヨナラ勝利。
第7戦、Dバックスは1点を追う9回裏、一死満塁でヤンキース無敵の抑えマリアノ・リベラからルイス・ゴンザレスが打ったボテボテのシングル打で劇的サヨナラ勝利。
アリゾナ州を本拠地とするチームの北米4大プロスポーツリーグ(野球MLB、アメフトNFL、バスケNBA、アイスホッケーNHL)優勝も、これが史上初となりました。
Embed from Getty Images 2001年
WS第7戦でヤンキースに勝利し、優勝を飾ったDバックスの選手たち。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
2002年 エンゼルス 対 ジャイアンツ
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | ジャイアンツ | 4-3 | エンゼルス |
| 第2戦 | ジャイアンツ | 10-11 | エンゼルス |
| 第3戦 | エンゼルス | 10-4 | ジャイアンツ |
| 第4戦 | エンゼルス | 3-4 | ジャイアンツ |
| 第5戦 | エンゼルス | 4-16 | ジャイアンツ |
| 第6戦 | ジャイアンツ | 5-6 | エンゼルス |
| 第7戦 | ジャイアンツ | 1-4 | エンゼルス |
1961年にメジャー昇格を果たしたエンゼルスは初のワールドシリーズ出場、対するジャイアンツが擁するのは絶頂期にあったバリー・ボンズ。
エンゼルス、ジャイアンツとも地区2位からワイルドカードで勝ち上がったチーム同士で、
これはワイルドカード制が導入されてから初めてのことでした。
そしてジャイアンツにはもう一人、NPBからやってきた新庄剛志が第1戦、9番・指名打者でスタメン入り。
頂上決戦に臨んだ初の日本人選手となったシリーズでもあります。
負ければ敗退決定の試合で5点差を逆転したのは、この第6戦のエンゼルスがシリーズ史上初。
MLBの通算本塁打記録を有し史上最高の選手と謳われたバリー・ボンズでしたが、ここぞのチャンスを逸し、現役引退までチャンピオンリングを手にすることはありませんでした。
Embed from Getty Images 2002年
球団史上42年ぶりの優勝を果たし歓喜に沸くエンゼルス。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
2011年 カージナルス 対 レンジャーズ
| 試合 | ビジター(先攻) | スコア | ホーム(後攻) |
|---|---|---|---|
| 第1戦 | レンジャーズ | 2-3 | カージナルス |
| 第2戦 | レンジャーズ | 2-1 | カージナルス |
| 第3戦 | カージナルス | 16-7 | レンジャーズ |
| 第4戦 | カージナルス | 0-4 | レンジャーズ |
| 第5戦 | カージナルス | 2-4 | レンジャーズ |
| 第6戦 | レンジャーズ | 9-10x | カージナルス |
| 第7戦 | レンジャーズ | 2-6 | カージナルス |
おそらくMLB史上最もエキサイティングな試合の一つと言われているこのシリーズ。
レンジャーズは厚い選手層を武器に球団史上最高勝率で、2年連続2度目のWSへ。
一方のカージナルスは故障者続出ながらもワイルドカードから勝ち上がり、5年ぶり18度目のWS進出。
そしてこのシリーズのハイライト第6戦では、
負ければシリーズ敗退が決まるという崖っぷちの状況で、カージナルスのデビッド・フリーズが2つの劇的プレーでチームを勝利へと導くことにーー。
これらの活躍により、カージナルスはシリーズ第7戦に望みをつなぎ、最終的にワールドシリーズ優勝を果たしました。
この信じられないような展開から、第6戦は「デビッド・フリーズ・ゲーム」として語り継がれているのです。
Embed from Getty Images 2011年
MVPにも輝いたフリーズは後年、決定していた古巣カージナルスの殿堂入りを自分に値しないと固辞した。
米スポーツ記者らが選んだ歴代ワールドシリーズ名勝負の評価
