こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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現地6月18日のパドレス戦でダグアウトからの指示に注意を向ける。
今回本記事では今季2025年シーズン、MLBドジャースの大谷翔平投手が、術後2度目となる先発登板でバッテリーを組んだ新人捕手ダルトン・ラッシングに着目。
学生野球選手としてのアマチュア時代からドラフトまでのエピソード、プロ契約からメジャーデビューを経て、今現在の活躍に至るまでの軌跡をたどっていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
MLB 将来有望な若手捕手
アマチュアプレーヤー時代
ダルトン・ラッシング
生年月日:2001年2月21日(24歳)
身長:約180 cm
所属:ロサンゼルス・ドジャース
ポジション:捕手、左翼手、一塁手
背番号:68
ダルトン・ラッシングは、2019年の高校3年生の時に驚異の打率.491、11本塁打、46打点を記録。アメリカ各州の高校野球選手の中から優れた選手を選抜して構成される「オールステート」にも選ばれましたが、同年のMLBドラフトでは大方の期待に反しどこからも指名の声は掛からず。
大学に進学してカレッジ野球でプレーを続けることにします。
ただ、進学先のルイビル大ではヘンリー・デービスが正捕手に起用されていたため、ラッシングは一塁手としてリスタートを切り、その後在学中は数試合で外野守備も経験。
21年ドラフトでデービスが指名を受けたあとは、2022年シーズンからラッシングが正捕手の座につき、最終的に64試合に出場、打率.310、平均8.7得点、23本塁打をマーク。これはルイビル大初のシーズン20本塁打超え選手としてチーム最多記録樹立となりました。
The Athletic(ジ アスレチック)の2022年MLBドラフト上位100人プロスペクトランキングでは70位にランクイン。カレッジスポーツのカンファレンス、ACC (Atlantic Coast Conference)のオールアメリカンにも選出され、いよいよ満を持してMLBドラフトへと臨むことにーー。
そして2022年夏、メジャーリーグベースボールの強豪ロサンゼルス・ドジャースは、同年MLBドラフト2巡目(全体40位)指名選手である捕手のダルトン・ラッシングと契約したと正式に発表。
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2022年
ドラフト指名時の様子。
ドラフトを経てプロ入り
ベースボール・アメリカのラッシングに関するスカウティング・レポートによると、「ラッシングの攻撃面での活躍は確かに評価を高めるものだったが、彼を上位2巡目指名へと押し上げたのはシーズン後半の捕手としての守備力によるものである」と明かされています。
こうしてダルトン・ラッシングは、契約金195万9390ドル(約2億5470万円/当時レート)で名門ドジャースの仲間入りを果たしました。
メジャーに昇格しデビューを飾る
ラッシングは2025年開幕をマイナーで迎えましたが、DFAとなったオースティン・バーンズと入れ替わるかのようにメジャーからコールアップが掛かります。
翌日の5月15日にはスタメン入りし、本拠地ドジャー・スタジアムで「7番・捕手」としてMLBデビューを飾ったのでした。
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5月15日のMLBデビュー戦で得点を挙げ、大谷翔平(左)と共に喜びを分かち合う。
同大出身選手もメジャーでプレー
ここで、ルイビル大学時代は正捕手として絶対的存在感を放ち、常にラッシングをリードする形をとっていたヘンリー・デービスについても触れておきましょう。
ヘンリー・デービス
生年月日:1999年9月21日(25歳)
身長:約188 cm
所属:ピッツバーグ・パイレーツ
ポジション:捕手、右翼手
背番号:32
じつはデービスも、高校最終年の2018年に打率.441、7本塁打、32打点の成績を残し、ニューヨーク州の最優秀選手賞にも輝く活躍を見せたにもかかわらず、同年ドラフトで指名がなかったことからルイビル大に進学した経歴の持ち主。
また、大学でのアマチュアアスリート時代も正捕手としての地位は確立しつつも、2年生の20年には14試合に出場し打率.372、3本塁打、13打点の好成績を驀進する最中、世界的パンデミックの影響でシーズンが途中で打ち切りとなる憂き目にあっています。
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2021年
ドラフト指名時の様子。
そのような経験を経て臨んだ2021年のMLBドラフトでは、なんと1巡目(全体1位)でピッツバーグ・パイレーツから指名を受けプロ入り。
同球団との契約金は650万ドル(約7億1500万円/当時レート)でした。
また、デービスのメジャー昇格ですが、2023年にパイレーツのスプリングトレーニングに招待選手として参加。同年レギュラーシーズン開幕後の6月19日、「7番・右翼手」で先発出場しMLBデビューしています。
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カブスとのメジャーリーグデビュー戦で初安打を記録し活躍。
同窓ふたりの成績比較
※ 直近成績は日本時間6月24日時点の数値データを掲載
ではここから、同じ大学出身で共にメジャーリーグ昇格を果たしたダルトン・ラッシングとヘンリー・デービス、ふたりの2025年シーズン成績を比較していきましょう。
まずそれぞれのチーム順位ですが、現時点ではドジャースがナ・リーグ西地区の首位1位をキープ。
パイレーツは…え~っとですねー…あのぉ…なんかよく見えないな…あっ、ナ・リーグ中地区の5位でした…うーん最下位なんですね。
まぁドジャースも現在、正捕手のウィル・スミスが打率.328でナ・リーグ1位に君臨していることから、ラッシングの出番も限られるといったチーム事情も絡めたうえでの以下、成績(※守備のフィールディングデータがまだ揃っていないため打撃面のみ)比較ということになります。
名前 | 打率 | 試合 | 安打 | 二塁打 | 三塁打 | 本塁打 | 打点 | OPS |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ダルトン・ラッシング | .244 | 16 | 11 | 2 | 0 | 1 | 9 | .689 |
ヘンリー・デービス | .188 | 34 | 19 | 3 | 0 | 4 | 11 | .598 |
上記表で示すとおり、マイナーでは打撃力に定評があったラッシングとしてはメジャー昇格以降の成績はやや不本意な気もしますが、ここへきて直近の試合(大谷が先発したナショナルズ戦)では2打数2安打、二塁打1、四球2、得点3の活躍を見せチームの勝利に貢献。
ドジャースのロバーツ監督は地元専門メディアDodger Blueを通じ、同選手の打撃での苦戦を認めつつも、今は守備での貢献を求める時期だと語り、なによりラッシングが”ピッチャー陣のコントロール”という捕手として真に求められるスキルをすでに発揮している点に称賛を惜しみませんでした。
またパイレーツのデービスもなかなか勝率が上向かないチームにあって、モチベーションを維持することは大変でしょうが、このままで終わることなく同窓二人の好守含めた活躍には今後も大いに期待したいところです。
本記事では両選手に何かしらの動きがあり次第、随時更新してまいりたいと思います。