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絶対王者の連覇に暗雲?満身創痍ドジャースの見た目以上の脆さとは

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球界のスター軍団・ドジャース。米ESPNが指摘する10月の大揺らぎ

ナショナル・リーグ3連覇を目指し、再びポストシーズンの戦いに挑むロサンゼルス・ドジャース。圧倒的な資金力とスーパースターらを擁する現王者ですが、その足元は今、かつてないほど揺らいでいます。

380億ドル(約580億円)を超える巨大な総年俸をもってしても拭えない懸念の数々――。30球団で最も高齢化が進む野手陣は ”満身創痍(limping)” の状態でレギュラーシーズン終盤を乗り切り、二刀流スターの大谷翔平も万全とは言えないコンディションでの出場を余儀なくされました。さらに、怪我人含みの先発ローテーションや絶対的守護神を欠くブルペンなど、課題は山積み…。

事実、今季ドジャースはプレーオフ進出チームとの直近5カードで「2勝14敗」と惨敗を喫しているのです。

「短期決戦になれば一筋縄ではいかない」

米スポーツメディア『ESPN』の精鋭記者アルデン・ゴンザレス氏による最新レポート「MLB playoffs 2026: Could Dodgers be more vulnerable than you think?(ドジャースは思っている以上に脆いのか?)」から、絶対王者が抱えるリアルな死角と、3連覇への命運を解き明かします。

メジャーリーグ(MLB)のナショナル・リーグにおいて、前人未到の3連覇(2024・2025年に続くワールドシリーズ制覇)という偉業を目指すロサンゼルス・ドジャース。

世界最高の選手層と、総額3億8000万ドル(約570億円以上)とも言われる巨大な総年俸(ペイロール)を誇る絶対王者は、今季も優勝候補の筆頭としてポストシーズンに臨みます。

しかし、その輝かしい実績の裏側で、今年のドジャースには「隠しきれない隙(弱点)」が浮かび上がっています。王者が抱える4つの懸念点と、過酷な10月を勝ち抜くためのキーポイントを分かりやすく紐解きます。

    Q: なぜ今シーズンのドジャースは「隙がある」と言われているの?

    A: 実は「強豪相手に大苦戦」&「主力ベテラン勢が満身創痍」だからです!

    圧倒的な戦力を誇るドジャースですが、シーズン終盤の戦いぶりを細かく分析すると、決して盤石とは言えない実態が見えてきます。

    • 不戦勝(バイ)期間がもたらす「トラウマ」
      地区優勝により、第1ラウンド(ワイルドカード)を免除されたドジャース。しかし2022年・2023年は、この「5日間の試合空白」で実戦感覚が狂い、格下相手に呆然と敗退した苦い記憶があります(2024年は見事に克服して世界一に輝きました)。
    • 過酷な疲労の蓄積
      過去3年間でどの球団よりも多く試合をこなしてきた野手たちは、メジャー全30球団で最も平均年齢が高いグループです。主力のフリーマンも「多くの選手が満身創痍(limping)で終盤を迎えている」と明かすほど限界に近づいています。
    • プレーオフ進出組にまさかの「2勝14敗」
      シーズン終盤、ポストシーズンに進出するライバル5球団(ブレーブス、パドレス、ブルワーズ、カブス、レッドソックス)との直近5カードで、合計2勝14敗と大敗を喫しました。
    • 強気な指揮官と拭えない不安
      デーブ・ロバーツ監督は「ポストシーズンに入ればまったく別のシーズン」と一蹴しますが、どれほど巨額の補強を行っても、短期決戦特有のプレッシャーとチーム内部の不安を完全に消し去ることはできていません。

    指揮官の「短期決戦は別物」という言葉も一理ありますが、強豪相手の「2勝14敗」というデータは、選手たちの心理に少なからず影響を与えます。また、5日間の休息はベテラン陣の体を休ませる「恵み」になる一方、上がりかけた打撃の勢いを止めてしまう「諸刃の剣」でもあります。

    懸念点①:打線の激しい「波」とベテラン陣の失速
    • 短期決戦において「一発で流れを変える得点力」は勝敗を左右します。各チームがエース級を投入してくる10月の戦いでは、一度打線のつながりが途切れると挽回が非常に難しくなります。
    Q: ドジャース打線は今、どんな状態なの?

    A: 復調の兆しは見えつつも、「得点圏での勝負弱さ」と「中軸の不調」が残っています。

    ▼ 抱える3つの不安要素

    1. 夏場の深刻な低迷:7月・8月のチームOPS(出塁率+長打率の打撃指標)は.699で、メジャー30球団中22位まで落ち込みました。
    2. チャンスでの勝負弱さ:9月の得点圏打率は.214と低迷。ランナーを置いた場面で一本が出ない展開が目立ちました。
    3. 主軸フリーマンのスランプ:2~4番を任されるフリーマンは9月の月間打率が.184、長打もわずか1本と極度の不振に苦しみました。

    ▲ 期待できる「明るい材料」

    • テオスカー・ヘルナンデス:スタンスを少し広げるフォーム調整で、強力な打球を取り戻しました。
    • ムーキー・ベッツ:自身の打撃リズムを取り戻し、2020年代前半のMVP級の輝きを魅せています。
    • カイル・タッカー:移籍1年目にスランプを味わった大型補強のタッカーですが、試合前のルーティンを見直して復調。終盤戦を良い形で締めくくりました。
    • 捕手スミス&新鋭パへス:スミスが本来の打撃を取り戻し、手の骨折から復帰したパへスも順調です。

    ベッツやタッカーらの復調は心強いものの、フリーマンらベテラン陣の不調やチーム全体の「チャンスでの勝負弱さ」という構造問題が消えたわけではありません。個々の活躍をいかに「チームの線(つながり)」にできるかが勝負の分かれ目です。

    懸念点②:打者専念・大谷翔平の「ケガとコンディション」
    • ドジャース攻撃陣において、大谷翔平が果たす役割は単なる「1打者」にとどまりません。彼の出塁や一発はチーム全体の士気を一気に高め、相手投手に絶大なプレッシャーを与えます。
    Q: 大谷選手の状態は?ポストシーズンで活躍できる?

    A: 「100%万全」ではありませんが、一発の恐怖と圧倒的な存在感は健在です。

    • 投手としての登板はゼロ
      今季のポストシーズンで大谷がマウンドに立つ可能性は完全にありません。
    • ケガからの復帰と打撃の波
      「左膝の痛み」と「右二頭筋の張り」で9月上旬にIL(傷病者リスト)入り。復帰後の直近5試合は21打数5安打(8三振)でした。166km/hの速球を打ち返すパワーは見せているものの、空振りや三振も目立ち、打席での感覚には不安を残します。
    • 本人のリアルな胸の内
      大谷自身も「完全な回復には休むしかない」と認めており、100%ではない状態で戦い抜く覚悟を決めています。
    • フロントの信頼
      アンドリュー・フリードマン野球運営部門社長は「10月に100%の体調で戦えている選手なんて一人もいない。みんな極限状態(on fumes)だ。だからこそ、各々の経験と才能に賭けている」と全幅の信頼を寄せています。

    万全ではない大谷に対し、相手投手陣は「三振を狙える」と強気に出てくる可能性があります。しかし、一球でスタンドへ運ぶパワーと圧倒的な存在感は健在。相手バッテリーに警戒させるだけでも、後続打者の負担を減らす大きな効果を生み出します。

    懸念点③:相次ぐ離脱……先発投手陣は立て直せるか?
    • 先発投手が早い回で降板すると救援陣(ブルペン)に過度な負担がかかり、シリーズ全体の戦略が崩壊します。
    Q: 故障者が多かった先発陣、ローテーションは大丈夫?

    A: 危機的状況からは脱出!「スクーバル&山本由伸」に加え、グラスノーらも復調気配です。

    • 9月上旬に訪れた壊滅的な危機
      タイラー・グラスノーの不振、ブレイク・スネルの股関節の張り、佐々木朗希投手のIL入り、投手大谷の登板回避などが重なり、先発陣は一時崩壊寸前でした。
    • エース格の復活
      グラスノーはパドレス戦で6回途中まで無安打11奪三振と圧巻の投球を魅せ、「最高のタイミングでポストシーズンに入る」と手応えを口にしています。スネルも最終登板で4回1失点と投げ抜き、不安を払拭しました。
    • 超強力な補強と昨年の成功体験
      2年連続サイ・ヤング賞のタリック・スクーバルが加わり、山本由伸も抜群の安定感を誇ります。昨季同様、無理をさせずに登板間隔を空けて温存してきた戦略が実を結べば、メジャー屈指の先発ローテが完成します。

    スクーバル、山本、グラスノー、スネルの4人が噛み合えば「メジャー歴史上最強クラス」のローテーションとなります。しかし、誰か一人でも崩れれば救援陣へ一気に負担がかかるという、ハイリスク・ハイリターンの構造になっています。

    懸念点④:「絶対的守護神」の不在……どうする救援陣(ブルペン)?
    • 1点を争う緊迫した展開が増える10月。試合終盤の8回・9回を完璧に抑え切る「守護神(クローザー)」の存在は不可欠です。
    Q: 巨額の補強をしたのに、なぜ9回(抑え)に不安が残るの?

    A: オフに約100億円を投じたものの、「固定のクローザー」を確立できていないからです。

    • 元守護神エドウィン・ディアスの劇的復活劇
      肘の手術から復帰した今季、防御率11.85と打ち込まれたディアス。しかし、母国プエルトリコの恩師に相談してフォームの意識を変えたことで急復活!直近17打者で9奪三振と無双状態に入りました。ただし、これらはすべてプレッシャーの少ない場面での登板だったため、1点差のしびれる場面で抑えられるかは未知数です。
    • あえて「抑えを固定しない」ロバーツ流継投
      ロバーツ監督は「完璧な世界なら抑えを固定したいが、現実は完璧ではない」と割り切り、相手打者との相性に応じて投手を使い分ける「日替わり抑え」を採用する方針です。
    • 実力派がズラリと揃う救援陣
      タナー・スコットをはじめ、エバン・フィリップス、佐々木朗希(現在は中継ぎとして安定)など枚数は豊富です。

    抑えを固定しない戦術は、相手打線に合わせて最適な投手を送れるメリットがあります。しかし、一歩間違えれば敗戦に直結するポストシーズンにおいて、毎試合のように抑えを見極める決断は、ロバーツ監督に極限の戦術的タスクと重圧を強いることになります。

    王者ドジャースが3連覇を果たすための条件

    2026年ポストシーズンに挑むドジャースの足元には、たしかに「4つの隙」が存在しています。

    1. 打線の激しい波とベテラン陣の過酷な疲労
    2. ケガを抱え100%ではない大谷翔平の状態
    3. 故障上がり・温存上がりの先発投手陣の耐久性
    4. 9回を締める「絶対的クローザー」の不在

    しかし、フリーマンや大谷、そして球団幹部が語るように、10月のグランドで100%万全な選手やチームなど存在しません。全員が限界(on fumes)の中で戦っています。

    その中でドジャースが誇る最大の強みは、圧倒的な選手層の厚さと、数々の修羅場を潜り抜けてきた豊富な経験値です。

    5日間のバイ(不戦勝)期間で疲弊した体を休め、投手陣がゲームを作り、大谷をはじめとする主軸が平常心で本来の力を発揮できれば、前人未到の3連覇という偉業は必ず手の中に収まります。完璧ではないからこそ面白い運命――の10月決戦から目が離せません!

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