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ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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MLB2025年オールスターシーズン中に行われたドラフトが無事終了しました。
アメリカ国外(ほかカナダ、プエルトリコ)の外国人指名選手の中には今後、翌年に迫るワールドベースボールクラシック(WBC)代表メンバーに選出される者も出てくるかもしれません。
ということで当記事では、MLBドラフト2025で指名された国際色豊かな注目選手4人をセレクト。
異色の日本人プレーヤーも含まれますので、さっそく紹介してまいります。
どうぞ最後までお付き合いください。
MLB2025ドラフト 米国外指名の外国人選手
チャールズ・ダヴァラン/カナダ
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大学野球大会、NCAAディビジョンI地区の試合に出場するダヴァラン。
生年月日:2003年12月16日(21歳)
身長:約175.3cm
出身国:カナダ
指名球団:ロサンゼルス・ドジャース
指名順位:全体41位
スカウティング評価
打撃 | パワー | 走力 | アーム | 守備力 | 総合 |
---|---|---|---|---|---|
60 | 50 | 55 | 45 | 55 | 50 |
高校生活の最終年、チャールズ・ダヴァランの家族は荷物をまとめ、カナダのモントリオールからアメリカのフロリダへ引っ越す選択をしました。
そしてその決断は、2025年MLBドラフト当日に報われました。
内野手から外野手に転向した彼は、身長175cmとは思えないほどのパワーを誇り、高校3年生シーズンからスカウトの注目を集める存在でしたが、フロリダ・ガルフコースト大学(FGCU)に進学。
その後アーカンソー大学に編入すると、打率.346、本塁打14、盗塁10、出塁率.433、長打率.561を記録。
打撃コーチと何度も重ねてきた、「重さの異なるバットを振り分けることでバットスピードを鍛え、バットの角度を研究してはその効果を最大限に引き出す. bat speed by swinging differently weighted bats. examined bat angle to maximize its impact.」練習が実を結ぶ形となったのです。
Embed from Getty Images 身長180mに満たない小柄な体格ながら身体能力バツグン。
身についた確かなスピードと質の高いアプローチで空振りはほとんどなし。エネルギッシュなプレーが持ち味で、俊敏性を活かしては盗塁だって決める。いずれシーズン15~20本塁打も期待できる万能型のリードオフヒッター。
現在、ダヴァランのドジャース球団内におけるプロスペクトランキングは54位。
フィールディングでは守備範囲が広く、これから先、二塁やセンターを守ることができればプロとしての価値はよりいっそう高まると期待されています。
なお『MLB.com』の取材に対し、これまでカナダ代表として国際試合に出場した経験はないものの、将来は出場に興味があるとも述べていました。
武元一輝/日本
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生年月日:2004年4月9日(21歳)
身長:約190.5cm
出身国:日本
指名球団:アスレチックス
指名順位:全体560位
野球の強豪校であり、同時に県内トップレベルの進学校としても知られる名門・智弁和歌山高校を経て、米ハワイ大に進学。従来のNPBルートを経由することなく、MLBへの道を早急に切り開くためにアメリカへと渡った武元一輝(たけもと いつき)。
2025年、メジャーリーグ球団にドラフト指名された史上6人目の日本人として歴史に名を刻みました。
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武元は元々ツーウェイプレーヤー(二刀流)でしたが、ハワイ大では投手で登録。NCAA(全米大学スポーツ協会)のキャリアでは、104と2/3投球回、防御率5.15、1イニングあたりほぼ1奪三振ペースの94奪三振を記録。
指名打者としては、151打席で打率.263、出塁率.311、長打率.343、二塁打8本、本塁打1本をマーク。ハワイで本格的なウェイトトレーニングにも取り組み、速球平均球速を向上させフィジカル面も改善。
また、米大学野球サマーリーグの最高峰ケープ・コッド・ベースボール・リーグ(CCBL)で2シーズンを送り、38回2/3イニングを投げ、防御率1.86の成績を残し、24シーズンの優秀投手賞に輝いています。
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アスレチックスには同じようにNPBドラフトを回避し渡米、現在マイナーリーグで上を目指す森井翔太郎もいましたね。
森井も本来は二刀流ですが、武元の場合、球団が ”投手” で指名していることから、プロとしてのキャリアをフルマウンドでスタートさせる可能性が高いとされています。
彼の異例ともいえる道のりは、現スタンフォード大の佐々木麟太郎が下した決断より前のチャレンジケースでもあり、近い将来、森井ともどもメジャーの舞台に颯爽と躍り出る日を楽しみに待ちたいものです!
※ WBCについては日本の進捗状況がつかめず情報も不足しており、予測すらつかないのが現状。
ライアン・ワイドマン/スペイン
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生年月日:2003年11月4日(21歳)
身長:約195.6cm
出身国:スペイン
指名球団:サンディエゴ・パドレス
指名順位:全体99位
2025年ワールドベースボールクラシック予選を戦ったスペイン代表メンバーのうち、スペイン生まれの選手は日本のプロ野球独立リーグにも在籍したホルヘ・バルボア投手(現在39歳)のみ。
ここに次回大会、外野手のライアン・ワイドマン選手が加われば一気にその数は倍増となりますが、WBCの話題を脇に置いても、それほどスペイン出身者がMLBドラフトにかかるというのは珍しいこと。
彼の父親は、サウスカロライナ州の公立大・クレムソン大学でバスケットボール部センターをつとめたトーマス・ワイドマン。
アスリートである父が海外でプロバスケットボール選手として活躍していた時代に、ライアンはスペインで生まれました。
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ウェスタン・ケンタッキー大学(WKU)では60試合すべてに出場し、打率 .398、45盗塁はプログラム史上最多記録、97安打は同史上3位のシーズン記録を打ち立てています。
2025年のカンファレンスUSA・年間最優秀新人賞と最優秀選手賞にも選ばれた彼は、今回のドラフトで「最も優れたテクニックとフィジカルを備えた大学選手の一人 “one of the toolsiest and more physical college players”」と評されてきた逸材。
ウォレス・クラーク/イギリス
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Dバックスとの契約にサイン。
生年月日:2002年6月8日(23歳)
身長:約183cm
出身国:イギリス
指名球団:アリゾナ・ダイヤモンドバックス
指名順位:全体273位
オクラホマ大学時代には野球だけにとどまらず、2022-23学業優秀オールビッグ12選手に選出されたウォレス・クラーク。このビッグ12の試合ではチームトップの打率.377、二塁打5本、打点15を記録。
そして2024年のケープ・コッド・ベースボール・リーグ(CCBL)で好成績を残した後、名門デューク大学のブルー・デビルズでシニアシーズンを過ごし、打率.307、出塁率.478、長打率.507、9本塁打の活躍。2025年の*アセンズ・リージョナル最優秀選手に選ばれました。
*アセンズ・リージョナル:NCAAディビジョン1野球のトーナメントにおける地域予選
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また、彼は国際試合でイギリスを代表した経験があり、2024年のU-23野球ワールドカップでは全8試合に遊撃手で先発出場、打率.280、4打点、3二塁打をマーク。
ロンドン生まれのクラークは、お次はメジャーリーグ・ドラフト指名選手として、ふたたび英国代表チームの一員となる可能性を秘めています。
以上、2025年MLBドラフトで指名された国際色豊かな注目選手4人をセレクトしてお届けしました。
今後発表されるであろう「WBC2026」各国代表メンバーリストの中から、彼らいずれかの名前が見つかるかもしれませんね!