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MLB3連覇を狙うドジャース!現ポジション別ランキング&来季予想WARとは

MLB

こんにちは!

ちょっかんライフです。

日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。

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ロサンゼルス・ドジャースはこれまでに、ワールドシリーズのヒーロー、ミゲル・ロハスとの再契約や、今オフ最大の注目ポイントだったフリーエージェント(FA)の守護神、エドウィン・ディアスの獲得など、いくつかの補強に動きました。

しかしながら2年連続王者であっても、まだ改善すべきことは残っているようでーー。

そこで、現時点でのチーム状況を把握する上で非常に参考になるのが、データ分析サイトFanGraphsが12月9日(日本時間10日)に公表した『2026年版・選手の戦力予想(デプスチャート)』。

MLB.comでは、このチャートで使われたWARという指標とパフォーマンス予測をもとに、

ドジャースの新シーズンに向けた ”ポジション別ランキング” を発表。

ということで今回は、その「MLBランキング」と「予想WAR」を紹介しつつ、当記事でもポジションごとの課題を整理し取り上げていきます。

まずは、

現在の大リーグで最も重要視されるデータ「WAR」から詳しく見ていくことにしましょう。

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WAR(Wins Above Replacement)とは?

WAR (Wins Above Replacement) は、守備位置の違いなどを考慮した上で、選手の総合的な貢献度を評価するセイバーメトリクスの指標のこと。

もしその選手がいなかった場合に、代わりに起用されるであろう平均的な代替選手(Replacement Player)と比較して、どれだけ多くの勝利をチームにもたらしたかを推定するもので、値が高いほど「◎」です。

リリ
リリ

具体的な見方は以下の通り!

WARの範囲基準の目安
0–1代替(Replacement Level)〜控えレベル→メジャーリーグに昇格できる最低限の戦力
→バックアップ、控えなど
1–2控え〜準レギュラー→ 役割次第で価値が出るベンチ要員
→ 100〜120試合出場クラス
2–3平均的なレギュラー→ MLBの普通のレギュラー
→ ほぼ全試合に出る価値がある
3–4良いレギュラー→ オールスター候補レベル
→ チームの主力の一角
4–5オールスター級〜MVP投票候補レベル→ チームの中心的役割を果たす
→ 1人で勝利を動かせる存在
5 以上スーパースター、MVP級→ 球団の顔もしくはMLBの顔クラス
→ チームの命運を左右するレベル

WARの計算では、代替選手を基準 WAR=0として、その選手がチームの勝利にどれだけ貢献したかを測ります。0地点からどれだけ高く積み上げたかを示す指標ですから、「足し算」で考えるとわかりやすいでしょう。

例えば、WAR 2.0の選手は、代替選手よりも2勝多くもたらすことを意味します。

他方で、その「代替選手」の基準がよくわからないという人もいるかもしれません。

これをざっくり説明すると、彼らはあくまでチーム編成上の「レギュラーの穴埋め」や「一時的な人員補充」を目的に機能する選手、と言い換えることができます。

【野手部門】ドジャース2026シーズン

予想WAR 3.8
MLB 9

ドジャースは捕手陣に不安はなく、ウィル・スミスが毎年好成績をマーク。

ここで興味を引く点があるとすれば、2025年にトッププロスペクトとしてメジャー昇格したものの大苦戦したダルトン・ラッシング ’25歳シーズン’ での立ち位置でしょう。

ドジャースがもし別のニーズ対応に舵を切るとなれば、ベテランバックアップとのトレードで彼を放出する可能性もあるのでは?と、このところずっと囁かれています。

Embed from Getty Images 2025年
パドレス戦で3ランホームランを放ったラッシング。

2026年展望:ポジション争いの現実的な構

2025年試合数打席数wRC+OPSWAR
ウィル・スミス110436153.9014.1
ダルトン・ラッシング5315562.5820.1
wRC+/打者がどれだけ得点に貢献したか
  • 100はリーグ平均打者
  • スミスは、リーグ平均より53%高い、平均的打者の1.53倍の得点創出能力
  • ラッシングは、平均より38%低い、平均的打者の0.62倍つまり38%減の得点力
    15362では約2.5倍の打撃価値の違いを生むことから、決定的差と言えます。
OPS/出塁率 + 長打率
  • 同ポジションでこの差は別リーグ級
    →スミスは捕手としてトップクラスの打撃力、ラッシングはMLB平均を大きく下回ります。

総合力の差が最もはっきりと表れるWARで比較すると、ドジャースがラッシングを捕手以外のポ ジションにコンバートするかもしれない公算(一部報道では外野)も見えてきます。

WAR/選手の総合的な貢献度
  • ウィル・スミス 4.1WAR
  • ダルトン・ラッシング 0.1 WAR

前章で説明した通り、

WARは「0」が基準(代替可能選手=控えレベル)ですから、

見方として、

ウィル・スミスの 4.1は、控え捕手を使うよりチームを約4勝分多く勝たせた
ダルトン・ラッシングの 0.1は、控え捕手と比べ0.1勝分の貢献にとどまった

ことを表し、捕手というポジションで “レギュラーと控え”以上の差が開いたことを如実に示す結果となりました。

予想WAR 3.2
MLB 5

ドジャースでの4シーズン、不動の一塁手であるフレディ・フリーマン、

36歳で迎える新シーズンですが、打撃は依然として高水準(2025年OPS .869、NL7位)を維持。

FanGraphsの予測モデルは、チームの主力として大きな懸念はないものの、年齢による自然な減速カーブを反映。

とすると、前年WAR4 から次年3.2程度の下方修正は標準的な落ち幅と捉えて問題なさそうです。

戦力予測チャートをもとにMLB.comが独自に並べたランキングでは、フリーマンはMLB全体5位と評価されました。

予想WAR 2.0
MLB 23

ドジャースの内野陣において、現在もっとも誰が守るのかが不透明なのが、このセカンド。

データサイトの予想では、主に以下3名が想定されており、アレックス・フリ―ランドも少し絡む形になっています。

  • トミー・エドマン
  • キム・ヘソン
  • ミゲル・ロハス

とは言え、この3人はどこでも守れる器用な選手ということもあって、別のポジションに回ることも十分に考えられます。

例えば、トミー・エドマンは、悩まされた右足首のケガから完全に復活できれば、センター(中堅手)起用もあり得そう。

前年WARから見たセカンド適性比較

2025年WAR(目安)守備力/打撃適正特記
トミー・エドマン2.5〜3.0非常に高/平均前後最も高い・二塁守備はMLBトップ級
・ケガさえ治れば本命
キム・ヘソン1.0 前後良/MLBでは未完成中程度・まだ控え扱いのベンチ要員
・打撃が課題
ミゲル・ロハス0.5 前後高/低低い・レギュラーではなくユーティリティ枠で再契約
・守備は良いが年齢的懸念あり
※WARはFanGraphs/BBRを採用

さらにドジャースは、このポジションに新戦力を加える可能性だってありますし、

もし打線強化を重視しているのなら、補強要員は外野のほうが優先されるかもしれません。

予想WAR 3.0
MLB 12

マックス・マンシーは、現在も強打者として揺るぎない地位を確立していますが、ここ2シーズンはケガが続き、2026年予測でも打席数は455と控えめに見積もられています。

そこで控えの筆頭に挙げられているのがアレックス・フリ―ランド。

Embed from Getty Images 2025年
8月にソロホームランを打ったフリーランド。

24歳のスイッチヒッターは2025年にメジャーで29試合だけプレーしましたが、打率 .190、OPS .602、wRC+ 73、WAR0.3とうまく適応できませんでした。

トリプルA(AAA)では素晴らしい成績を残しており、MLB Pipelineのプロスペクト(有望株)ランキングでは全体45位、ドジャース内では4位にランクイン。

フリ―ランドが2026年に三塁手として定着するためには、

  • AAAで示した打撃力をMLBレベルで再現する
  • 変化球への対応力を身につける
  • 三振率(MLBで84打数35三振→三振率36.8%と高過ぎた)の改善

が最大の課題。

守備でプラスを積み上げられれば、WAR2 前後のレギュラーに到達する可能性は十分にあると目されています。

予想WAR 5.1
MLB 5

MLBの歴史においても、外野から遊撃手への転向は最も難易度の高いポジション変更。

ムーキー・ベッツが、Statcastの2025年 遊撃手OAA(平均を上回るアウト貢献度を示す指標)で、全リーグトップ10内に入るほどの好成績を残したことは本当に稀なこと。

ショート(SS)としての数値
25年シーズンOAAは「6」。これは「平均的な遊撃手よりも6個多くアウトを奪った」ことを意味し、全遊撃手の中で上位10〜15%(89パーセンタイル前後)に入る非常に優れた数字。

そして、このコンバート成功は凄まじい練習量の賜物であったことが伝えられています。

  • 事前の練習:試合前ルーティンで毎日4〜5時間、基本的な守備練習を繰り返す
  • オフの特訓:コーチと連携し足運びやスローイングのメカニクスを完全にマスター

もっとも、ポジションへのこだわりについては「気にしない、どこでも守る。勝つために必要なことなら何でもする」と、チームの勝利を最優先する姿勢を一貫して示してきました。

もはや次シーズンに向けてのベッツ最大の焦点は、安定の守備からバットの復活へと絞られているようです。

主な打撃指標の比較

シーズン打率OPSwRC+本塁打
2025年.258.73210420本
2023年(全盛期).307.98716539本

全盛期と比べ、2025年は彼の基準からするとキャリアワースト級、特にwRC+104は思わず二度見するほどの衝撃、

リーグ平均を100とするこの指標で104は、ほぼ平均的な打者にまで落ち込んだことを意味し、全盛期の165(平均より65%優秀)からの激減は自身で最も低い数値。

ただ、打撃成績が低迷した一方、サイトによって算出が異なるもののWAR3.4〜4.9前後と依然として ”優秀なレギュラーレベル” を維持。

難易度の高いショートを守ることで大きな守備補正が効く形となり、総合的な価値としては大崩れしなかったことが分かります。

本人はシーズン終盤に「自分の打撃を取り戻すために、今オフはこれまで以上にバットを振る必要がある」と決意を語っていました。

守備をハイレベルでこなせることは十分証明しただけに、来季は本来のバッティングが戻るかどうかがチームの連覇、そしてベッツにとっても極めて重要な鍵となりそうです。

  • 左翼手
    予想WAR 1.8
    MLB 18
  • 中堅手
    予想WAR 2.9
    MLB 11
  • 右翼手
    予想WAR 1.9
    MLB 14

MLB.comの2026年外野手予測WARは合計6.6で、ポジション別の戦力もそれぞれリーグ上位半分に入りました。

ThinkBlueLA(FanGraphs値)によるドジャース外野手全体の2025年WARが3.7ですので、

前年比+2.9 WARで約3.0 WARの改善見込み(約3勝分の上積み)。

Embed from Getty Images 3AでMVPに輝いてもメジャー昇格を果たせない28歳の新人ライアン・ウォード。

それでも、各選手には抱える懸念点が少なからずあります。

2026年に向けた主な懸念点
  • トミー・エドマン: 三振率の上昇とコンタクト能力の低下、術後の影響が未知数
  • テオスカー・ヘルナンデス: 打撃は魅力だが、守備面に不安が残る
  • アンディ・パヘス:好不調の波が弱点、より守備で貢献し続けられるか
  • アレックス・コール:実力派バックアップ要員として「つなぎ」の域を出られるか
  • ライアン・ウォード:メジャー対応力を証明できないと出場機会が限定的になる恐れ

フロントはこれらの懸念を払拭するために、

FA市場の目玉であるカイル・タッカーやコーディ・ベリンジャーといった大物外野手の獲得を引き続き検討する可能性が高いでしょう。

予想WAR 5.5
MLB 1

ドジャースには、大谷翔平がいる。ーーもはや、語るべき言葉など他にないでしょう。The Dodgers have Shohei Ohtani. What more needs to be said?

以上。

mic
mic

MLB.comでの評価はホントにこれだけでした!w

【投手部門】ドジャース2026シーズン

リリ
リリ

投手部門の予想が高いのはなぜだろう⁈

予想WAR 17.1
MLB 1

昨季のドジャース先発陣は、主力の相次ぐ離脱で個人の実績値が伸び悩み、チーム合計でもリーグ中位のWAR12.5〜13.5に留まりました。

そこへ予測WAR 17.1という数字は、ドジャースにとって+4.0 前後の大幅なアップ。

2026年は主力の顔ぶれが揃い、かつ全員の調子がカチッと噛み合いさえすれば、彼らを攻略できる打線などそうそう存在しません。

何より心強いのは、スネル、山本由伸、グラスノー、そして大谷翔平という、他球団も羨む「最強の4本柱」以外にも、手持ちのカードとタレントが豊富なこと。

Embed from Getty Images 2025年
完成度と球威のバランスの取れたエリート候補、シーハン投手は26歳。

来季は、佐々木朗希、エメット・シーハン、リバー・ライアンといった若手の層が、先発枠を懸けしのぎを削ると共に、彼らは主力の不測の事態に備えるバックアップとしても機能するはず。

最大の焦点は、その万全の状態がシーズンを通してどれくらい維持できるかの一点に尽きます。

予想WAR 4.7
MLB 1

次シーズンのドジャースブルペン陣が、高い数値で上位想定されるのは一見意外に思えますが、

じつは昨レギュラーシーズンだけを見れば、チームへの貢献度を示す指標 fWARはメジャー全体でトップ5に入る実力を持っていました。

ブルペン陣の比較:2025年実績 vs 2026年予測

2025年 実績 (fWAR)2026年 予測 (MLB.com)
チーム合計WAR3.5 〜 4.04.7
MLB順位5位〜8位前後1位
主だった選手ベシア、バンダ、T.スコットディアス、ベシア、グラテロル
fWAR:FanGraphsが算出するWAR指標

しかも、この時はまだ新守護神エドウィン・ディアスがいなかったにもかかわらず、です。

WAR評価でみても2シーズン比較で+1.0近い上積みが見込まれ、安定から圧倒的へと一気に変貌しそうな気配。

また、2026年の予測データでは、昨シーズン不調に苦しんだ実力派のタナー・スコットやブレイク・トレイネンが、本来の調子を取り戻して復活すると見られています。

さらに、100マイルのシンカーを投げるブルスダー・グラテロルがフルシーズン稼働すれば、それだけで大きなプラスに。

Embed from Getty Images 2025年
Dodgers Photo Dayでのグラテロル投手27歳。

いずれにしても統計上で見る限り、2026年は先発ローテが強力になるため、

  • リリーフ陣が敗戦処理や無理な連投でWARを下げるリスクが減少
  • 質の高いイニングだけを担える環境が整い効率よくWARを積み上げられる

という見通しが立ちます。

先発&ブルペンともに1位というこの予想、

もはや投球部門に関しては、ドジャースの独り勝ちと言っても過言ではない状態ですね。

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