こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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NY図書館前に設置されたテレビでリーグ優勝決定シリーズを観戦する当時の人々、
MLB2025年のレギュラーシーズンも、もう残り僅か。
ファンの関心はポストシーズンに出場する12チームへと徐々に移り始めてきました。
シード順は現時点ではまだあまりに流動的で、この先アメリカンリーグとナショナルリーグのチャンピオンシップシリーズには様々な対戦が考えられます。
9月6日(日本時間7日)、MLB.comは2025シーズンで最も魅力的な リーグ・チャンピオンシップシリーズ(LCS)組み合わせ12組を発表。
ということで、当記事ではこれら予想対戦カードを取り上げ、各チームのこれまでの歴史とともに紹介していきます。
それではどうぞ。
MLBリーグ・チャンピオンシップシリーズ
「リーグ優勝決定戦」(LCS)
日本語に置き換えると「リーグ優勝決定戦」とも言えるリーグチャンピオンシップシリーズ(LCS)は、各リーグのトップ2チーム同士が対戦するポストシーズン第3ラウンドゲーム。
勝利したチームが「リーグチャンピオン(優勝)」となりワールドシリーズ(WS)へと進出。 試合は7戦制で、4勝を先に挙げたチームが勝者となります。

今回取り上げるのは、下記図の楕円で囲んだシリーズでの対戦カード予想です!

アメリカン・リーグ/チャンピオンシップシリーズ
注目の対戦カード6選
注目カード1. | ||
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ボストン・レッドソックス | VS | ニューヨーク・ヤンキース |
2000年以降のポストシーズン、このカードがアメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズ(ALCS)で対戦したのは2003年。
10月初旬から始まった同シリーズは最終戦までもつれ、3勝3敗で迎えた第7戦、レッドソックスはリードしながら追いつかれ、最後は延長11回裏にアーロン・ブーンがサヨナラ本塁打を放ってヤンキースが衝撃の勝利をつかみ取りました。
Embed from Getty Images 2003年
選手時代のブーン(現監督)が、ALCSでホームランを放ちWS進出を決めた。
前年に続き翌04年も激突した両チーム。
このときも劇的な幕切れとなり、ヤンキース3連勝のあと、レッドソックスがデビッド・オルティーズの2試合連続サヨナラ本塁打などで4連勝し同シリーズ制覇。3連敗からの4連勝はALCSでも前例がなく、ワールドシリーズの歴史においても史上初の快挙に。
なお、この人気チームによる全7ゲームでの観客動員数は、33万人近くに及んだといいます。
それ以来、両チームによるア・リーグ・チャンピオンシップシリーズでの対戦カードは実現していません。
注目カード2. | ||
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ニューヨーク・ヤンキース | VS | トロント・ブルージェイズ |
2025年のレギュラーシーズンを通して最もインパクトのあったゲームの一つが、日本時間7月1日から繰り広げられたア・リーグ東地区チーム同士の対戦カード。
ブルージェイズがヤンキースとの4連戦をスイープし一気に首位へと躍り出ると、それからはずっとその座を明け渡すことなくトップを維持し続けています。
ブルージェイズはヤンキースに長年苦しめられてきましたが、今季は13試合を戦って8勝5敗と勝ち越しており、対ヤンキース戦でのチーム打率は.263と堅調。
現行制度を導入した1969年までさかのぼってみても、いままでに両チームがリーグチャンピオンシップシリーズで顔を合わせたことは一度もありません。
もしALCSで対決が実現すれば、カナダを代表するトロント・ブルージェイズと、ニューヨークを拠点とするニューヨーク・ヤンキースという、異なる国を代表する球団同士の対戦は特別な盛り上がりを見せるはずです。
注目カード3. | ||
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デトロイト・タイガース | VS | ボストン・レッドソックス |
今シーズン、アメリカンリーグ投手陣のトップ争いは熾烈を極めています。その渦中にあるタリック・スクーバル(タイガース)とギャレット・クロシェ(レッドソックス)の対戦が叶うとしたらどのような展開が待ち受けているでしょう。
このサイヤング賞候補の2人が、勝負の分かれ目となる最終第7戦目で相まみえる姿を想像しただけでワクワクしてきます。
両チームは2013年に一度、アメリカンリーグ・チャンピオンシップシリーズで対戦しており、結果はレッドソックスがタイガースを4勝2敗で下し、6年ぶり13回目のリーグ優勝&12回目のワールドシリーズ進出を果たしました。
ちなみに同シリーズMVPに輝いたのは、レッドソックスの投手をつとめていた上原浩治です。
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アメリカンリーグ優勝決定シリーズ第6戦でRソックスが勝利。
注目カード4. | ||
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ヒューストン・アストロズ | VS | シアトル・マリナーズ |
今季、ア・リーグ西地区では首位をめぐり激しいデッドヒートが続いていますが、その当事者同士の対戦カードもなかなか面白そうです。
近年、WS進出常連組のアストロズに比べ、マリナーズがポストシーズンでリーグチャンピオンシップシリーズにまで駒を進めたのは、1995年、2000年と2001年の3回で、いずれも敗退。
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マリナーズは全30球団中でWS出場経験がないただ一つのチーム。
同シリーズでは両チームが戦ったことはないのですが、唯一、2022年に地区シリーズであるディビジョンシリーズ(ALDS)で当たったことがあり、このときはマリナーズが1勝も挙げられずアストロズに0-3で完敗しています。
レギュラーシーズン終盤で地区トップを一度奪取したマリナーズにとって、プレーオフでのリベンジなるか…そういった意味においても気になる組み合わせかもしれません。
注目カード5. | ||
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ヒューストン・アストロズ | VS | デトロイト・タイガース |
この2チームの組み合わせは、別名 ”AJ・ヒンチ・シリーズ” と言い換えることができそうです。
かつてサイン盗み問題で責任を問われ活動停止処分を受けた元アストロズ監督が、2021年シーズンからタイガースの新指揮官としてチームを率いているのですから。
過去に両チームがALCSで対戦したことはありませんが、昨季2024年のワイルドカードシリーズで顔を合わせ、タイガース(中地区3位)がアストロズ(西地区優勝)を2-0でスイープしています。
当時騒動の渦中にあったカルロス・コレアも今季途中から古巣アストロズ復帰を果たした今、このカードは見逃せません。
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ワイルドカードシリーズを制し、観客に手を振り応えるリンチ監督。
注目カード6. | ||
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シアトル・マリナーズ | VS | トロント・ブルージェイズ |
ポストシーズンで幾度となく苦杯をなめてきた2チームのファンたちが、ついに興奮と歓喜に沸く瞬間をつかもうと激しく争う当カードは見ものでしょう。
両チームは2022年、アメリカン・リーグのワイルドカードで激突しており、このときはマリナーズが2戦を制しブルワーズに完勝しています。
ナショナル・リーグ/チャンピオンシップシリーズ
注目の対戦カード6選
注目カード1. | ||
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ロサンゼルス・ドジャース | VS | サンディエゴ・パドレス |
今回、MLB.comが最も魅力的な組み合わせとしてトップに据えたのがこの対戦カード。
2024年のナ・リーグディビジョンシリーズ(NLDS)での死闘があまりに強烈だったためか、すでにチャンピオンシップシリーズで何度も顔を合わせた印象がありますが、思いのほか同シリーズでの対戦はゼロ。
今季パドレスはトレード期限までに活発な補強に動き、まずは地区優勝を決めてドジャースを追い抜くという明確な目標を形にしてきました。
Embed from Getty Images 2022年
地区シリーズで勝利し、リーグ優勝を懸けNLCSに進出したパドレス。
2020年以降、サンディエゴが地区シリーズ(ディビジョンシリーズ)のNLDSに進出した3回は、いずれもロサンゼルスとの対戦で1勝2敗で負け越し(2020年敗退、2022年3-1で勝利、そして記憶に新しい2024年は2-3で惜敗)。
もし両チームがリーグ優勝を決定するNLCSで初対戦するようなことがあれば、ワールドシリーズを超える盛り上がりが予想され、今から感情の ”筋トレ” をしておく必要がありそうです(笑)。
注目カード2. | ||
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ミルウォーキー・ブルワーズ | VS | シカゴ・カブス |
地理的に近隣に位置する2大都市ミルウォーキーとシカゴの両チームは、メジャーリーグの「勝負月」10月に一度も対戦したことがありません。
ブルワーズは1998年、球団拡張に伴いナ・リーグに加盟。以来、リーグ・チャンピオンシップシリーズには2回進出し、直近では2018年のドジャース戦での敗退が最後。一方カブスのNLCS出場は2017年で、こちらもドジャースに負けを喫し以降は同シリーズから遠ざかっています。
昨季24年からカブスで指揮を執るクレイグ・カウンセル監督ですが、選手時代には5球団を渡り歩き、復帰したブルワーズで5シーズンを過ごした後、同チーム監督を9年間つとめた経歴の持ち主。
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カブスのクレイグ・カウンセル監督(55歳)。
片やブルワーズのパット・マーフィー監督は、投手としてマイナーで3年プレーした後、大学やリーグ傘下の監督を経て16年にブルワーズのベンチコーチに就任。そして24年、ノートルダム大時代の教え子カウンセル氏の後任を受け監督に昇格、今季チームの快進撃を支えてきました。
どちらの監督もまだワールドシリーズに出場した経験はなく、これが実現すればアツい一戦が繰り広げられそうです。
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ブルワーズのパット・マーフィー監督(66歳)。
注目カード3. | ||
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フィラデルフィア・フィリーズ | VS | ニューヨーク・メッツ |
1969年以降の長い歴史をみても、両チームがNLCSを戦った過去はなく、ポストシーズンでの組み合わせは2024年のナ・リーグディビジョンシリーズ(NLDS)が初めてでした。
東地区優勝チーム/フィリーズ 対 ワイルドカードシリーズ勝者/メッツとの対戦は、大方の予想を覆す番狂わせで、メッツがフィリーズを下しています。
同地区に所属する両チームですが、今年のレギュラーシーズンはフィリーズが独走態勢を維持し圧倒的にリード。
ただしプレーオフを戦うとなったとき、メッツが野球界屈指のファームシステムでロースターを固める中、主要メンバーをベテラン勢が占めるフィリーズにとって再びの難敵となるのでは、と危惧する声もあるようです。
注目カード4. | ||
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ミルウォーキー・ブルワーズ | VS | サンディエゴ・パドレス |
メジャーリーグベースボール(MLB)に現存する30球団のうち、意外にもワールドシリーズで優勝経験がない5チームに含まれるブルワーズとパドレス。
パドレスがワールドシリーズに進出したのは、2000年代以前の1984年と1998年の2回で、いずれも敗戦。世界一を目指して挑んだNLCSにはこれまで3回の出場歴があり、直近最後の進出は2022年。フィリーズ相手に1勝4敗で夢を絶たれました。
またブルワーズも1982年、古くをさかのぼって43年前の第79回ワールドシリーズ以来、頂点決戦への出場を果たせずにいます。
実力十分なこの2チームによるナ・リーグチャンピオンシップシリーズが実現したら、どんなに白熱したゲームが展開されるでしょうか。
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WSでカーディナルズがブルワーズを破り優勝、観客が押し寄せ歓喜に沸き立つ。
注目カード5. | ||
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ロサンゼルス・ドジャース | VS | ニューヨーク・メッツ |
まさに、このカードは昨年行われたナ・リーグチャンピオンシップシリーズのリバイバルゲーム。
メジャーリーグにおいて莫大な資金を投じた銀河系軍団2チームの対戦であり、今や野球界で絶大な人気を誇り、かつ、世界に名の知れたスーパースターらが集結する注目のラウンド。
2024年は6試合合計で29万人超の観客を動員、結果はご存じのとおりドジャースがメッツを4勝2敗で下し、4年ぶり25回目のリーグ優勝&22回目のワールドシリーズ進出を果たしました。
今回ふたたび両チームの対戦カードがかなうとすれば、前回には実現しなかったドジャースの投手としての大谷翔平と、メッツの強打者フアン・ソトとの対決も観られるかもしれませんね。
注目カード6. | ||
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シカゴ・カブス | VS | フィラデルフィア・フィリーズ |
カブスとフィリーズもまた、過去にポストシーズンで対戦したことがない人気チーム同士。
これまでに7回の地区優勝を誇るカブスがリーグチャンピオンシップシリーズに進出したのは、シカゴ・ホワイトストッキングス時代を除き、現球団名に改称した1902年以降で6回。
フィリーズのほうは、1976年から3年続けてNLCS進出を果たすも敗退。その後1980年にアストロズを倒してワールドシリーズを制覇すると、以降は7回のチャンピオンシップシリーズに出場。
ナショナルリーグの中地区(カブス) 対 東地区(フィリーズ)のリーグ優勝争いも、ぜひ観てみたい魅力的な対戦カードです。