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ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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MLB2025 中盤戦アワード
米スポーツ専門ウェブサイト『ジ・アスレチック The Athletic』のジェイソン・スターク記者が現地7月11日(日本時間12日)、今季MLBの前半戦を折り返したタイミングで、現時点での各種タイトルアワードを発表。
MVP部門では、アメリカンリーグがヤンキースのアーロン・ジャッジ、ナショナルリーグはドジャースの大谷翔平がそれぞれ選ばれました。
MLBアメリカンリーグ中盤戦MVP
アーロン・ジャッジ/ニューヨーク・ヤンキース
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記事冒頭からスターク記者は、2025年7月現在で38本塁打をマークしMLB全体トップの快進撃をつづけるマリナーズの捕手カル・ローリーにも言及しつつ、
カル、本当にゴメン。君の今年は素晴らしい。スペシャルな年だ。歴史的な年だ。でも君はMVPじゃない。So sorry, Cal. Your year is awesome. Your year is special. Your year is historic. But you’re not the MVP.
と弁明。つづけてアーロン・ジャッジを推す理由を明らかにしていきます。
世の中には、この素晴らしいスイングを見せたキャッチャーが報われることを願う人がいるでしょう。そんな皆さんを尊敬するし、その気持ちはよく分かる。ただ、 ベーブ・ルース以外で史上最も素晴らしい最高のシーズンを繰り広げているジャッジに投票しない理由を探すのは、どうしたって無理なことを理解してほしい。There will be people out there who want to reward the sweet-swinging catcher in our midst. I get it. I respect you all. Just understand that you’d be finding a reason not to vote for a man unfurling one of the most spectacular seasons ever by a human not named Babe Ruth.
そして、ヤンキースのキャプテンが後半戦も前半戦とほぼ同じような成績を残せば、どんなシーズンになるかを数字で予測。
.360/.468/.737 *スラッシュライン
60本塁打
146得点
136打点
103長打
231 OPS+
*スラッシュライン:打率、出塁率、長打率をスラッシュ(/)で区切り並べたもの。打撃成績を総合的に評価するための指標として用いる。
OPS+が225以上を記録した右打者は、149年前の1876年にOPS+235を記録したカブスのロス・バーンズと昨年のジャッジ本人だけ。
OPS+:出塁率+長打率で算出したOPSをパークファクターやリーグ平均で調整し打撃力を相対的に評価する指標。
他に50本塁打、スラッシュライン.350/.460/.700の打者は1932年のジミー・フォックス、1956年のミッキー・マントルのみ。
それでもトータルで上記リストを超える数字を残した選手は米野球界の歴史において誰もいません。
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またジャッジはOPSでローリーを200ポイント近くリードし、出塁回数も40回多く、得点は31上回る。
今季前半戦でマリナーズの捕手がやっていることの全てが感心に値するとはいえ、ただそれが同じスポーツ界で誰よりも偉大な選手を凌駕するものではないと同記者は結論付けています。
MLBナショナルリーグ中盤戦MVP
大谷翔平/ロサンゼルス・ドジャース
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前出のジャッジと並んで、この夏北米全土を揺るがす「病」が蔓延…..何年も続けて同じ人に同じ賞を授与し続けるのにはウンザリ!という症状を特徴とする「ショウヘイ・オオタニ MVP疲労(Shohei Ohtani MVP Fatigue)」。
記事を通じてスターク記者は、「オオタニって奴は地球外の銀河系からやって来た超人なんだから、もうたくさんだ」と言いたくなる人たちに、いったん寄り添う姿勢を示します。
今季、ブレイクを果たしたカブスのPCAことピート・クロウ=アームストロングを引き合いに、この走攻守そろった新星について「この男の守備を観るためだけにお金を払う価値がある。I’d pay just to watch this man play defense.」とし、大谷翔平が守備をしないというのも承知していると記しました。
その上で同記者は、守備を除いた二人の数値データを比較。
大谷は長打率でクロウ=アームストロングを70ポイント以上、OPSで150ポイント以上、出塁回数も50回近く多く、出塁率でも80ポイント上回る。
ーー後半戦もこのペースでいけば、オオタニは生きている人間がほとんど見たことのないシーズンに向かって突き進んでいる。At this pace, Ohtani is charging toward another one of those seasons that few living humans have ever witnessed:として、実際に予測される数字をあげています。
54本塁打
12三塁打
153得点
21盗塁
176 OPS+
データ上、これまでの歴史で上記成績に近いものとなると、1921年のベーブ・ルース(59本塁打、16三塁打、177得点、17盗塁、OPS+239、)と1955年のウィリー・メイズ(51本塁打、13三塁打、123得点、24盗塁、OPS+174)くらいしか見当たらないのだそう。
さらにここに投手としての ”二刀流” が加わり、今後はポストシーズン、ワールドシリーズでの夢のような登板も現実味を増してきました。
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記事では、
果たして守備力や走塁だけでこのような差を埋められるものだろうか。So do defense and base running make up all of that ground?
と疑問を呈し、
PCAがMVPと断言できる理由を探したけれど、残念なことにその根拠が足りない。But sorry. There just aren’t enough of them.
と結論付け、大谷翔平をMVPトロフィーを獲得するに最もふさわしい選手としてpickしています。