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【MLB】全30球団のポストシーズン最多本塁打記録保持選手ガイド

MLB

こんにちは!

ちょっかんライフです。

日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページへようこそ。

0月6日(日本時間)、MLB公式サイトは全30球団における「ポストシーズン通算本塁打の記録保持者」を特集するレポートを公開しました。

この記事のイントロダクションで大きな注目を集めたのが、ミルウォーキー・ブルワーズの若き主砲、ジャクソン・チョーリオです。NLDS(地区シリーズ)第1戦で豪快な2ランを放ったチョーリオは、弱冠23歳にしてポストシーズン通算5号をマーク。プリンス・フィルダーらの記録を塗り替え、早くも球団史上最多記録を打ち立てるという快挙を成し遂げました。

「October Baseball(10月の野球)」と呼ばれるポストシーズンは、まさに一打で歴史が変わる特別な舞台です。

本レポートでは、チョーリオのように歴史を塗り替えた新星から、バーニー・ウィリアムスやデビッド・オルティスといった歴史に名を刻む伝説のスラッガーまで、各球団の「秋のキング」たちが勢ぞろい。さらに、ランディ・アロザレーナやダニエル・マーフィーのように、特定のポストシーズンで神がかり的な爆発を見せた選手たちの偉業も余すことなく取り上げられています。

歓喜の瞬間を引き寄せ、チームを世界一へと導いた勝負強い一打の数々――。あなたの愛する球団の「キング」は誰なのか、ぜひチェックしてみてください。

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MLB各球団の「ポストシーズン最多本塁打記録保持者」たち

世界的な人気を誇る伝統の名門から、洗練された戦略で魅せる凄腕の強豪まで——球界屈指の激戦区として知られる「アメリカン・リーグ東地区」。極限のプレッシャーが漂う10月の舞台において、一発のホームランはチームの運命どころか、都市の歴史をも塗り替えてきました。

まずは、この激闘の地区を彩る5球団の「秋のキング」から、その衝撃的な足跡を辿っていきましょう。

⚾ トロント・ブルージェイズ
  • ブラディミール・ゲレーロJr. —— 8本

2025年のポストシーズン、ブラディミール・ゲレーロJr.(愛称ブラディ)が見せたパフォーマンスは、まさに歴史に永く語り継がれるレベルのものでした。

プレーオフキャリアの最初の6試合こそ無本塁打と静かな立ち上がりでしたが、2025年の秋に爆発。圧巻の快進撃でチームをワールドシリーズ第7戦へと牽引すると、この年だけでなんと8本もの大アーチを叩き出しました。

それまでの球団記録だったホセ・バティスタ(6本)の記録を鮮やかに塗り替え、単独首位に躍り出たメモリアルな一撃——それもワールドシリーズの舞台で、他ならぬ投手・大谷翔平から放ったというドラマチックなものでした。弱冠26歳にしてトロントの歴史にその名を深く刻んだ、新時代の主砲の真骨頂と言えるでしょう。

⚾ ボルティモア・オリオールズ
  • フランク・ロビンソン —— 9本

野球殿堂入りを果たしている伝説の大打者、フランク・ロビンソン。彼はまさに「極限の土壇場でこそ本領を発揮するスラッガー」でした。

打点が公式記録となった1920年以降、サヨナラ打の通算回数はレギュラーシーズンとポストシーズンを合わせて歴代最多の26回。その圧倒的な勝負強さは、プレッシャーの渦巻く10月の舞台でも健在でした。

キャリア通算でポストシーズンOPS .887、計10本の本塁打を記録。そのうちオリオールズ時代に放った9本が、今なお破られていない球団最多記録となっています。

圧巻だったのは1966年のワールドシリーズ。ロサンゼルス・ドジャースを相手に4連勝(スウィープ)で世界一に輝いたこのシリーズで、ロビンソンは第1戦と第4戦の双方で勝利をたぐり寄せる勝ち越し本塁打を炸裂。文句なしのワールドシリーズMVPを獲得し、王者の歴史を自らのバットで切り拓きました。

⚾ タンパベイ・レイズ
  • ランディ・アロザレーナ —— 11本

2020年のポストシーズン、タンパベイ・レイズを怒濤の勢いで快進撃へと導いたのが、彗星のごとく現れたランディ・アロザレーナでした。

この年の秋、アロザレーナは当時として単一ポストシーズン最多記録となる29安打を荒稼ぎ。しかも、そのうち10安打がなんとホームランでした。単一ポストシーズンでの最多本塁打記録を塗り替えると同時に、エバン・ロンゴーリア(9本)を一気に抜き去り、レイズの球団通算最多記録に踊り出たのです。

驚くべきは、アロザレーナがこの神がかり的な大暴れを「新人(ルーキー)」として成し遂げたことでしょう。

2021年にも1本を追加して記録を「11本」に伸ばし、2024年にトレードでシアトル・マリナーズへ移籍するまで、タンパベイのファンに記憶に残る熱狂を届けてくれました。

⚾ ボストン・レッドソックス
  • デビッド・オルティス —— 17本

“ビッグ・パピ” の愛称でボストン市民から絶大な愛を集めたデビッド・オルティスは、文字通り「10月の伝説」という言葉を体現した稀代の勝負師でした。

最大の魅せ場となったのが、2004年のALCS(リーグ優勝決定シリーズ)。宿敵ニューヨーク・ヤンキースを相手に0勝3敗という絶望的な崖っぷちに追い込まれたチームを、連日の劇的なサヨナラ打などで救出。歴史的な大逆転劇を演出したオルティスは、チームを86年ぶりとなる「バンビーノの呪い」解放とワールドシリーズ制覇へ導く道を切り拓きました。

レッドソックス時代に放った通算17本のポストシーズン本塁打には、痺れるような2度のサヨナラ本塁打と、負ければ終わりの敗退の危機(エリミネーション・ゲーム)で放った6本の一撃が含まれています。

スタジアム全体の空気を一変させ、敗色濃厚なチームに奇跡を呼び込み続けた男——。彼が放ったアーチは、今もボストンの記憶に鮮烈に刻まれています。

⚾ ニューヨーク・ヤンキース
  • バーニー・ウィリアムス —— 22本

常勝軍団ヤンキースの黄金期において、主砲として輝きを放ち続けたバーニー・ウィリアムス。1995年から2006年まで12年連続でポストシーズン出場を果たし、数々の劇的な瞬間を演出してきました。

なかでも圧巻だったのが1996年。OPS 1.142、6本塁打という脅威的な数値を叩き出し、まさに「ポストシーズン史上最高峰」と称される神がかり的な秋を過ごしました。

ポストシーズン通算22本塁打は、メジャーリーグ全体でも歴代5位に位置する大記録です。デレク・ジーター(20本)やミッキー・マントル(18本)といったピンストライプのレジェンドたちを抑え、数多のスターを排出してきた名門ヤンキースの歴史で堂々トップに君臨しています。

伝統と熱狂が渦巻いた東地区に続き、次は堅実かつ熱い泥臭さが魅力的なアメリカン・リーグ中地区の記録保持者たちへと視点を移しましょう。

アメリカン・リーグ中地区のクラブにおいても、歴史に名を残す名打者たちが秋の大舞台で球団史に燦然と輝く功績を打ち立ててきました。地元ファンを歓喜の渦に巻き込んだ、記憶に残る名場面の数々を振り返ります。

⚾ クリーブランド・ガーディアンズ
  • ジム・トーミ —— 17本

豪快な打撃フォームとフォロースルーでファンを魅了した殿堂入り打者、ジム・トーミ。

彼はポストシーズンキャリアで積み上げた通算17本の本塁打すべてを、旧名称であるクリーブランド・インディアンス時代に記録しました。

トーミの勝負強さを語る上で欠かせないのが、プレッシャーのかかる大舞台での「グランドスラム(満塁本塁打)」です。

ポストシーズンの長い歴史において、複数回の満塁本塁打を放った打者はジム・トーミ、フランシスコ・リンドーア、ジェイソン・バリテックのわずか3人しか存在しません。1998年ALCS第6戦(対ヤンキース)と1999年ALDS第2戦(対レッドソックス)で打線に狂喜をもたらした奇跡の一発は、今もクリーブランドのファンの記憶に鮮烈に刻まれています。

⚾ カンザスシティ・ロイヤルズ
  • ジョージ・ブレット —— 10本

カンザスシティの象徴であり、殿堂入りを果たした球界屈指の天才打者、ジョージ・ブレット。

ポストシーズンの長い歴史において「1試合3本塁打」を達成した打者は、メジャーリーグ全体でもわずか12人しかいません。ブレットはその超絶的なパフォーマンスを、1978年のALCS第3戦(対ヤンキース)という大一番で披露しました。

チームは惜しくも敗れたものの、ブレットはこの試合で左翼・中堅・右翼の全方向へとアーチを叩き込む離れ業を演じました。

グラウンド全体を使いこなす天才的な広角打法で相手投手陣を震え上がらせたその一夜は、今なおポストシーズン史に残る伝説として語り継がれています。

⚾ デトロイト・タイガース
  • ミゲル・カブレラ —— 9本

伝説の三冠王ミゲル・カブレラ。彼のポストシーズンといえば、2003年にマーリンズの超大物ルーキーとして世界一に貢献した姿を思い浮かべる方も多いかもしれません(※この偉業については、後のナショナル・リーグ編で再び登場します!)。

しかし、タイガースの主砲として魅せたバッティングも圧巻の一言でした。

特に絶大なインパクトを残したのが2011年の秋。わずか11試合の出場で4本塁打・OPS 1.261という異次元の数値を叩き出し、打線を強烈に牽引しました。さらに2014年ALDS第1戦で豪快なソロアーチを放ち、デルモン・ヤング(8本)を抜き去ってタイガースの球団最多記録を新しく塗り替えました。

⚾ ミネソタ・ツインズ
  • カービー・パケット —— 5本

前身のワシントン・セネターズ時代を含めたフランチャイズ史上最多はグース・ゴスリンの7本ですが、1961年にミネソタへ移転して以降のクラブ最多記録を保持しているのが、球団史に誇るスーパースター、カービー・パケットです。

パケットはツインズで2度ポストシーズンに進出し、その双方(1987年・1991年)でチームを世界一へと牽引するという異次元の勝負強さを見せつけました。

特に圧巻だったのが1991年。打率.333・出塁率.396・長打率.667に4本塁打という凄まじい大暴れを見せました。中でもワールドシリーズ第6戦、延長11回に放った逆転サヨナラホームランは、MLB史に永く語り継がれる屈指の劇的瞬間として今も語り継がれています。

⚾ シカゴ・ホワイトソックス
  • ポール・コネルコ —— 7本

シカゴの頼れる主将、ポール・コネルコ。彼はホワイトソックスが88年ぶりの世界一に輝いた2005年の快進撃において、通算7本のうちなんと5本の本塁打をこの年だけで集中させました。

同僚のジョー・クリーディ(2005年ポストシーズンで4本塁打)らと熱いアーチ競演を繰り広げながら球団トップに躍り出ると、ALCS(リーグ優勝決定シリーズ)では驚異的な活躍でシリーズMVPを獲得。

さらに勢いは止まらず、アストロズとのワールドシリーズ第2戦では、シカゴの街を歓喜の渦へと叩き込む極上の勝ち越しグランドスラム(満塁本塁打)を炸裂。文字通り自らのバットでチームを88年ぶりの頂点へと押し上げました。

中地区を支えたパワフルなスラッガーたちの足跡を辿ったところで、続いて西海岸の爽やかな風と熱戦が交錯するアメリカン・リーグ西地区へと話題を進めましょう。

広大なスタジアムや個性的で先進的なチームカラーを持つアメリカン・リーグ西地区においても、ポストシーズンの勝負どころで解き放たれた一発は、試合の行方とクラブの運命を劇的に変えてきました。

⚾ ロサンゼルス・エンゼルス
  • トロイ・グロース —— 9本

エンゼルス史に名を刻む大砲、トロイ・グロース。彼はポストシーズン通算9本塁打のうち、実に7本をエンゼルスが球団史上初のワールドシリーズ制覇を果たした2002年の秋だけで叩き出しました。

グロースの凄みは、単に本塁打を量産したことだけではありません。その7本のうち3本が「6回以降に放たれた勝ち越し本塁打」という、極限の土壇場で放たれた一発でした。

単一のポストシーズンにおいて、試合終盤(6回以降)に3度の勝ち越し弾を放ったこの記録は、2022年にアストロズのヨルダン・アルバレスが達成するまで長らく単独最多であり、今なお最多タイ記録として燦然と輝いています。まさに、土壇場でチームを頂点へと押し上げた「究極のクラッチヒッター」でした。

⚾ アスレチックス
  • ホセ・カンセコ —— 7本

1980年代後半から90年代初頭にかけて強烈な存在感を放った異色の怪物スラッガー、ホセ・カンセコ。彼はアスレチックスの通算ポストシーズン最多本塁打記録を保持すると同時に、単一ポストシーズンでの球団最多タイ記録も保持しています。

1988年のポストシーズンでは、豪快な4本の大アーチを架けてチームをアメリカン・リーグ優勝(ペナント獲得)へと牽引。

そして2年後の1990年、シンシナティ・レッズとのワールドシリーズ第2戦で放ったアーチにより、伝説の打者アル・シモンズ(6本)を抜き去り、球団通算最多記録保持者の座に躍り出ました。圧倒的なパワーで一時代を築いたカンセコらしい、豪快な足跡と言えます。

⚾ ヒューストン・アストロズ
  • ホセ・アルトゥーベ —— 28本

身長167cmという小柄な体格でありながら、秋の舞台で圧倒的な存在感を放ち続ける「小さな巨人」、ホセ・アルトゥーベ。

2026年シーズンの ALワイルドカードシリーズ第2戦(対ホワイトソックス)でも豪快なソロアーチを叩き込み、自身の持つポストシーズン通算本塁打記録を「28本」に伸ばしました。これはメジャーリーグ史上最多記録を保持するマニー・ラミレス(29本)に、あと「1本」と迫る前人未到の大記録です。

さらにアルトゥーベの凄まじさは、その内容にあります。通算28本のうち実に半数の14本が「同点または勝ち越し」となる劇的な一発であり、これはポストシーズン史上最多の数字。まさに、極限状況でこそ真価を発揮する勝負強さの持ち主と言えるでしょう。

⚾ シアトル・マリナーズ
  • ジェイ・ビューナー & エドガー・マルティネス —— 8本

1994年から2001年にかけて4度のポストシーズン進出を果たし、シアトルに絶頂期をもたらしたマリナーズ黄金期。その打線を牽引した2人の看板スラッガー、ジェイ・ビューナーとエドガー・マルティネスが8本という球団最多記録を仲良く分け合っています。

豪快な打撃が持ち味のビューナーが1995年に4本、1997年に2本を叩き出して先行。追う殿堂入り打者のマルティネスも勝負強い打撃でアーチを積み重ね、2001年のALDS(地区シリーズ)で2本の本塁打を放ってついにビューナーに並びました。

長年にわたってチームを支え合い、シアトルの街を熱狂させてきた同僚コンビが、揃って「球団歴代1位」の座に並んで名を刻んでいるストーリーは、今もマリナーズファンの間で美しく語り継がれています。

⚾ テキサス・レンジャーズ
  • ネルソン・クルーズ —— 14本

レギュラーシーズン通算464本塁打を誇る屈指の大砲、ネルソン・クルーズ。彼はテキサス・レンジャーズの主砲として、メジャーリーグの歴史に残る伝説的な衝撃シーンを生み出しました。

それが2011年ALCS第2戦(対タイガース)。クルーズは土壇場の場面で、ポストシーズン史上初となる「サヨナラ満塁本塁打」を叩き込んだのです。この極上のドラマは、2024年ワールドシリーズ第1戦でドジャースのフレディ・フリーマンが達成するまで史上唯一の快挙であり、今なおMLB史上でわずか2例しか存在しない超希少な大偉業として語り継がれています。

なお、クルーズは41歳で迎えた2021年(レイズ時代)のポストシーズンでも豪快なアーチを放っており、「ポストシーズン史上2番目の年長本塁打記録」の保持者でもあります。年齢を感じさせない圧倒的なパワーで、長年にわたり秋の舞台を沸かせ続けました。

アメリカン・リーグ全15球団の威風堂々たる記録を網羅したところで、物語の舞台はナショナル・リーグへと移ります。まずは、名門と若き才能がせめぎ合う東地区から紐解いてまいりましょう。

長い歴史を誇る伝統球団と、次々に現れるスター選手たちが熱い戦いを繰り広げるナショナル・リーグ東地区。この地区では、栄光の時代を築いた殿堂入り打者から、彗星のごとく登場した若き天才まで、多彩なヒーローたちが秋空に鮮やかなアーチを描いてきました。

⚾ アトランタ・ブレーブス
  • チッパー・ジョーンズ —— 13本

1995年から2005年まで11年連続で地区優勝を果たし、一時代を築いたアトランタ・ブレーブス。その黄金期を象徴するスーパースターであり、殿堂入りを果たした名三塁手がチッパー・ジョーンズです。

通算8度のオールスター選出を誇るジョーンズの秋のストーリーは、1995年NLDS第1戦(対ロッキーズ)という鮮烈なデビューから始まりました。この試合で豪快な2本塁打を放つと、同点で迎えた9回表には土壇場で勝利を手繰り寄せる劇的な勝ち越しソロアーチを炸裂(5-4で勝利)。チームをワールドシリーズ制覇へと勢いづけました。

なお、ブレーブスの長い歴史の中で、ポストシーズンの「8回以降」という極限のプレッシャーがかかる局面で複数の勝ち越し本塁打を放っているのは、チッパー・ジョーンズと現主力のオースティン・ライリーのわずか2人だけ。新旧の主砲が見せた圧倒的な勝負強さは、今もアトランタの語り草となっています。

⚾ マイアミ・マーリンズ
  • ミゲル・カブレラ —— 4本

タイガース編でもご紹介した伝説の打者ミゲル・カブレラ。彼の輝かしいポストシーズンキャリアの原点は、2003年のフロリダ・マーリンズ(現マイアミ・マーリンズ)時代にありました。

当時わずか20歳の童顔(ベイビーフェイス)のルーキーだったカブレラですが、初の大舞台でも物怖じすることなく、貫禄すら漂わせるバッティングでチームを球団史上2度目の世界一へと牽引しました。

この秋に叩き出した4本塁打は、マーリンズでのポストシーズン唯一のアーチであると同時に、「20歳以下の選手による単一ポストシーズン最多本塁打」のMLB史上最多記録として今なお燦然と輝いています。

圧巻だったのは、ヤンキースとのワールドシリーズ第4戦。サイ・ヤング賞7度を誇る大投手ロジャー・クレメンスの威嚇に屈することなく、豪快なアーチをライトスタンドへ一閃。ワールドシリーズ史上2番目の若さ(20歳187日)で本塁打を放った打者となり、世界中にその名を轟かせました。

⚾ ニューヨーク・メッツ
  • ダニエル・マーフィー —— 7本

ダニエル・マーフィーがメッツで記録した通算7本のポストシーズン本塁打。そのすべては、2015年の秋に訪れた「魔法の2週間」の間に集中的に解き放たれたものでした。

主力を張る名二塁手として打線を牽引したマーフィーは、NLDS第4戦からNLCS第4戦にかけて、なんと「ポストシーズン6試合連続本塁打」という前人未到のMLB史上最長記録を樹立。チームを怒濤の勢いでナショナル・リーグ優勝(ペナント獲得)へと押し上げました。

さらに圧巻だったのは、その一発を奪った相手投手たちの豪華さです。クレイトン・カーショウ、ザック・グレインキー、そしてジェイク・アリエッタという、球界最高峰のサイ・ヤング賞投手たちから次々とアーチを叩き出してみせたのです。まさに「秋の神様が舞い降りた」としか言いようのない、伝説的な狂宴でした。

⚾ ワシントン・ナショナルズ
  • ブライス・ハーパー、フアン・ソト、アンソニー・レンドン、ライアン・ジマーマン —— 5本

カナダ・モントリオールからワシントンD.C.へと本拠地を移して以降、ナショナルズの歴史を創り上げてきた4人のフランチャイズ・レジェンドたちが、5本という記録で美しく横一線に並んでいます。

このチームの最大の特徴は、「若き才能たちの爆発」です。

2012年NLDS第5戦、当時19歳362日だったブライス・ハーパーが放った一撃は、ポストシーズン史上2番目の若さでの本塁打記録となりました。そしてその7年後の2019年NLDS第3戦では、20歳346日(史上6番目の若さ)のフアン・ソトが値千金の同点2ランを放ち、その勢いのままチームを球団初のワールドシリーズ制覇へと押し上げました。

チームの顔だった ”ミスター・ナショナルズ” ライアン・ジマーマンや名手アンソニー・レンドンとともに、若き天才たちが刻んだ一発は、ワシントンの野球史に深く根付いています。

⚾ フィラデルフィア・フィリーズ
  • カイル・シュワーバー —— 15本(※2026年最新時点)

ポストシーズン通算24本塁打を誇り、マニー・ラミレス(29本)、ホセ・アルトゥーベ(28本)に次ぐ「MLB史上第3位」に君臨する現代屈指の大砲、カイル・シュワーバー。

フィリーズのユニフォームを纏って以降もその爆発力は留まることを知らず、クラブ通算本塁打数を15本まで伸ばしています。2026年のNLワイルドカードシリーズ第2戦(対ブレーブス)でも、飛距離447フィート(約136メートル)の超特大アーチを放ち、最新の記録を更新しました。

ワールドシリーズ進出を果たした2022年の快進撃でも、NLCSで3本、ワールドシリーズで3本と打ちまくり、フィラデルフィアの街を熱狂の渦へと巻き込みました。まさに「10月に最も恐れられるスラッガー」のひとりです。

劇的なドラマが詰まった東地区の余韻を感じつつ、続いて激闘が日常茶飯事のナショナル・リーグ中地区の記録保持者たちへ進みます。

古豪がひしめく熱狂の「ナショナル・リーグ中地区」。この地区では、長年クラブを支えた主砲たちの圧巻のパフォーマンスから、彗星のごとく現れた新世代の衝撃まで、ファンの歓喜と涙に彩られた伝説的なストーリーが受け継がれています。

⚾ ミルウォーキー・ブルワーズ
  • ジャクソン・チョウリオ —— 5本

記事の冒頭でもご紹介したミルウォーキーの至宝、ジャクソン・チョウリオ。彼はまさに、ポストシーズン史における ”若き天才の最先端” を走る新時代の申し子です。

弱冠20歳(20歳205日)で迎えた2024年のNLワイルドカードシリーズ第2戦で圧巻の1試合2本塁打を放ち、「ポストシーズン史上2番目の若さでの1試合複数本塁打」を達成。チームを絶体絶命の敗退危機から救い出しました。

さらに、22歳未満でポストシーズン初回先頭打者アーチを2度叩き込んだ史上唯一の打者であり、23歳未満で通算5本塁打に達したのは、本リストにも名を連ねるカイル・シュワーバーやフアン・ソトと並び、MLB史上わずか3人しか存在しない前人未到の快挙です。

20代前半にして秋の大舞台を支配する若き主砲のバットは、ブルワーズのみならずメジャーリーグの未来を明るく照らしています。

⚾ セントルイス・カージナルス
  • アルバート・プホルス —— 13本

「ザ・マシン(精密機械)」の異名で恐れられた殿堂入り確実の大スラッガー、アルバート・プホルス。ポストシーズン通算19本塁打(MLB史上7位タイ)という異次元の記録を打ち立てた彼ですが、そのうち13本をカージナルスの赤と白のユニフォームで叩き出しました。

その歩みは鮮烈の一言でした。2001年NLDS第2戦、大投手ランディ・ジョンソンから放ったポストシーズン初アーチは、これから始まる偉大な伝説の幕開けに過ぎませんでした。

2011年ワールドシリーズ第3戦では、ジョージ・ブレットらと並びMLB史上わずか12人しか達成していない「1試合3本塁打」を記録。さらに、球団史屈指の名シーンとして今なお語り継がれるのが、2005年NLCS第5戦です。土壇場の9回、アストロズの守護神ブラッド・リッジからヒューストンの球場上空に敷かれた線路(トレイントラック)へ叩き込む超特大の逆転3ランを一閃。全米を茫然とさせる一撃で試合をひっくり返してみせました。

⚾ シカゴ・カブス
  • クリス・ブライアント、アンソニー・リゾ、カイル・シュワーバー —— 6本

シカゴに108年ぶりのワールドシリーズ制覇という歴史的奇跡をもたらした3人のオールスター——クリス・ブライアント、アンソニー・リゾ、そしてカイル・シュワーバーが、6本という記録で美しく肩を並べています。

まさにチームの呪縛を解き放った「運命のトリオ」でした。

後がなくなった2016年ワールドシリーズ。1勝3敗と追い詰められた土壇場の第5戦と第6戦で、ブライアント(ワールドシリーズで通算2本)とリゾ(同1本)が勝利を手繰り寄せる豪快なアーチを一閃。劇的な連勝を生み出し、歴史的な大逆転優勝への大躍進を牽引しました。

また、フィリーズ編でも登場した現代屈指の秋の大砲シュワーバーは、ポストシーズン通算24本のうち6本をカブス時代に記録。特に初出場となった2015年の秋だけで5本を荒稼ぎするという驚異のデビューを果たし、シカゴの街を熱狂の渦へと巻き込みました。

⚾ ピッツバーグ・パイレーツ
  • ウィリー・スタージェル —— 7本

ピッツバーグの誇る殿堂入り大砲、ウィリー・スタージェル。彼は通算5度のポストシーズン進出を果たした最初の26試合で、打率.217、わずか2本塁打と大舞台のプレッシャーに苦しんでいました。

しかし、39歳で迎えた1979年にその鬱憤を完璧に晴らす大覚醒を果たします。

この秋だけで怒濤の5本塁打を叩き出し、リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)とワールドシリーズの双方でMVPを獲得する大活躍を披露。特にウルフシリーズ第7戦の6回に解き放った劇的な逆転2ラン本塁打は、そのまま球団を世界一へと導く最高の決勝打となりました。「遅咲きの秋のヒーロー」として歴史に刻まれた伝説の一幕です。

⚾ シンシナティ・レッズ
  • ジョニー・ベンチ —— 10本

「史上最高の捕手」と称され、野球殿堂入りを果たしているジョニー・ベンチ。17年間の輝かしい現役生活において、彼は出場した通算10回のポストシーズン・シリーズのうち、1975年NLCSを除く9つのシリーズすべてで本塁打を記録するという驚異的な安定感を誇りました。

圧巻だったのは、伝説の強力打線「ビッグ・レッド・マシン」が全盛期を迎えた1976年のワールドシリーズ。

ベンチはこのシリーズで2本塁打を叩き出し、OPS 1.667という異次元の数値を叩き出して見事にワールドシリーズMVPを受賞。キャッチャーという最も過酷なポジションを守りながら、秋の勝負どころで主砲としての責任を果たし続けました。

中地区のレジェンドたちの記録を確認したところで、いよいよ最後の地区であるナショナル・リーグ西地区へと向かいます。

超巨大市場のメガクラブや強豪がしのぎを削り、世界的なスーパースターが集結する「ナショナル・リーグ西地区」。

秋の土壇場で見せた劇的なサヨナラ劇から、球団の歴史を塗り替えた偉大な一撃まで、ファンの記憶に一生刻まれる名場面の数々が満載です。

⚾ アリゾナ・ダイヤモンドバックス
  • クリス・ヤング —— 5本

アリゾナ・ダイヤモンドバックスでのポストシーズン出場はわずか12試合にとどまったものの、その短い期間の中で球団の歴史を鮮やかに塗り替えてみせたのが外野手のクリス・ヤングです。

ヤングが遺した足跡の凄みは、「球団史上唯一」の記録を2つも保持している点にあります。

2007年のNLDS第3戦(対カブス)で左腕リッチ・ヒルから放った一発は、ダイヤモンドバックスの球団史において唯一となるポストシーズン初回先頭打者アーチとなりました。さらに4年後の2011年NLDS第4戦(対ブルワーズ)では豪快な2本塁打を叩き出し、これも球団史上唯一の「1試合複数本塁打」として今なお燦然と輝いています。限られたチャンスで強烈なインパクトを残した、屈指の勝負師でした。

⚾ ロサンゼルス・ドジャース
  • マックス・マンシー —— 18本

アスレチックスから戦力外通告を受け、2017年にマイナー契約でドジャースへ加入―そんな挫折から這い上がった ”起死回生の男” マックス・マンシーは、今や名門ドジャースの歴史において通算ポストシーズン最多本塁打記録(18本)を保持する名プレーヤーとなりました。

通算3度のオールスター選出を誇るマンシーは、2026年のNLDS(対ブレーブス)でも第1戦・第2戦で2試合連続アーチを叩き込み、自らの球団最多記録をさらに更新。

彼の描くアーチは、いつもチームの命運を分ける極限の場面で放たれてきたもの。

2018年ワールドシリーズ第3戦で見せた延長18回裏の劇的サヨナラ本塁打や、2025年ワールドシリーズ第7戦の8回に怒濤の大逆転劇の呼び水となった反撃の一撃など…。

大事な局面で幾度となくチームを救う数々の伝説的シーンを演出。真の勝負師として名門の歴史にその名を深く刻み込んでいます。

⚾ サンフランシスコ・ジャイアンツ
  • バリー・ボンズ —— 8本

レギュラーシーズン通算762本塁打というMLB歴代最多記録を保持する伝説の大砲、バリー・ボンズ。ジャイアンツ在籍15年間でポストシーズン出場は4回にとどまり、そのうち3回は無本塁打に終わるという意外な一面を持っています。

しかし、彼がサンフランシスコで放った通算8本のポストシーズンアーチは、すべて2002年というたった一度の秋(17試合)に集中的に解き放たれました。

この年の秋、ボンズはOPS 1.559という脅威の数値を叩き出し、チームをナショナル・リーグ優勝(ペナント獲得)へ牽引。特にワールドシリーズ第2戦の9回、エンゼルスの守護神トロイ・パーシバルからライトスタンドへ叩き込んだ特大のアーチは今も語り草となっています。

単一のポストシーズンで記録した「8本塁打」は、レイズのスパーキー・アロザレーナ(2020年に10本)に次ぐMLB史上第2位の驚異的な記録です。

⚾ サンディエゴ・パドレス
  • マニー・マチャド —— 9本

通算7度のオールスター選出を誇るスーパースター、マニー・マチャド。2019年シーズン前に10年契約を結んでサンディエゴへ加入して以来、彼はパドレスに「勝者の文化」を植え付け、続く8年間でチームを5度のポストシーズン進出へと導いてきました。

マチャドは、2026年のポストシーズンでも最初の打席で圧巻のパフォーマンスを披露。NLワイルドカードシリーズ第1戦(対カブス)の1回裏、左腕マシュー・ボイドから豪快なアーチを叩き込み、自身の保持する球団通算最多記録を9本に伸ばしました。

パドレスが強豪相手を撃破して快進撃を見せた2022年の秋にも、12試合で4本塁打を打ちまくって熱狂を巻き起こしたマチャド。名実ともにサンディエゴの街を背負う絶対的リーダーです。

⚾ コロラド・ロッキーズ
  • マット・ホリデイ —— 5本

通算7度のオールスター選出を誇り、現在は息子2人(ジャクソン、イーサン)もメジャーの舞台に立つ血統の主砲、マット・ホリデイ。

彼にはロッキーズの球団史を語る上で絶対に外せない伝説のシーンがあります。2007年、パドレスとの第163試合(ワイルドカード決定戦)。同点で迎えた延長13回裏、ホリデイはホームベースへ命がけのヘッドスライディング(ダイブ)を敢行してサヨナラ生還。泥だらけになって掴み取ったこの奇跡の一幕が、すべての始まりでした。

勢いに乗ったホリデイは、自身初となった同年のポストシーズンで大爆発。NLDS(対フィリーズ)の最初の2試合で連続アーチを架けるなど、この秋だけで計5本塁打を叩き出しました。

デンバーに「Rocktober(ロックトーバー)」の熱狂を巻き起こし、クラブを球団史上初となるワールドシリーズ進出へと導いた至高のパワーヒッターです。


歴史を塗り替える一撃は――次の「秋」へ

メジャーリーグ全30球団のポストシーズン最多本塁打記録保持者たちを巡る旅。

伝説の殿堂入り打者が残した不朽の金字塔から、奇跡のような集中力で秋の夜空を彩った記憶に残るアーティスト、そして現在進行形で記録を塗り替え続ける現役のスーパースターまで、そこには球団の歴史とファンの情熱が詰まった最高のドラマが息づいていました。

【MLBポストシーズン本塁打記録のポイント】
  • 頂点に君臨する偉大な名スラッガーたち:マニー・ラミレス(29本)、ホセ・アルトゥーベ(28本)、カイル・シュワーバー(24本)をはじめ、レギュラーシーズンとは一味違う「秋の勝負強さ」を見せる主砲たちが歴史を形作ってきました。
  • 伝統の継承と新たな才能の躍動:レジェンドたちが打ち立てた不滅の記録に挑むように、ジャクソン・チョウリオをはじめとする若き新世代の天才たちが、次々と新たな歴史のページを開いています。

一発のホームランが、チームの運命を変え、街全体を歓喜の渦に包み込み、そして世代を超えて語り継がれる伝説となる――それこそが、メジャーリーグのポストシーズンが人々を魅了してやまない最大の理由です。

今年もまた、秋の深まりとともに新たなヒーローが誕生し、語り継がれる新たなアーチが描かれることでしょう。

次に歴史を塗り替えるのは、一体誰なのか。最高峰の決戦から、これからも目が離せません!

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