こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
引用元:Los Angeles DodgersThank you Clayton for your contributions over the past 10 years with the Dodger organization! You leave LA as a World Champion. Best of luck in Miami. pic.twitter.com/eSk9FwLEhX
— Los Angeles Dodgers (@Dodgers) November 13, 2024
@Dodgers x
2024年11月、ロサンゼルス・ドジャース公式 X(旧Twitter)は、今季まで一塁ベースコーチを務めたクレイトン・マッカロー氏に向け、惜別と感謝を込めてポスト(ツイート)しました。
選手からの人望も厚く、信頼を一身に集めたコーチングスタッフの1人でしたが、今後はスキップ・シューマッカー前監督の後任としてマイアミ・マーリンズを指揮していくことになります。
スキップ・シューマッカー前監督といえば今シーズン、大谷翔平選手の『50-50』達成がかかるゲームで敬遠しなかったことが多くの称賛を集め、退任後の動向に関心を寄せる声もあがっていた人物。
ということで、今回本記事ではクレイトン・マッカロー、スキップ・シューマッカー両氏にフォーカスを当てその功績を辿るとともに、期待される今後についても掘り下げていきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
プロフィール
クレイトン・マッカロー(Clayton McCullough)
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名前:クレイトン・アンソニー・マッカロー(マッカラー、マカロー、マックローなどとと訳す場合あり)
生年月日:1979年12月27日
出身:アメリカ合衆国 ノースカロライナ州 グリーンビル
身長:178cm
1998年のMLB指名47巡目でシアトルマリナーズに指名されるも契約せず、イーストカロライナ大学に進み大学野球で活躍。
2002年~2005年までクリーブランド・インディアンスのマイナーリーグでプレー。
コーチキャリアとしては、母校大学でボランティアアシスタントコーチを1シーズン担当。
2007年から2014年までトロントブルージェイズ傘下のマイナーリーグ監督を務める。
その後、ロサンゼルス・ドジャースにマイナーリーグフィールドコーディネーターとして採用され、2021年~ファーストベース(一塁)コーチに就任。
スキップ・シューマッカー(Skip Schumaker)
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名前:ジャレッド・マイケル・”スキップ”・シューマッカー(シューメイカー、シューメーカーと訳す場合あり)
生年月日:1980年2月3日
出身:アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ロサンゼルス郡トーランス
身長:177.8cm
2001年のMLBドラフト5巡目(全体164位)でセントルイス・カージナルスにプロ入り。
2008年開幕から1番打者としてメジャー定着、2009年~外野手から2塁手へ起用。2011年ワールドシリーズでは優勝に貢献。
2012年~ロサンゼルス・ドジャースへ、2013年~シンシナティ・レッズへ移籍。
2016年~サンディエゴ・パドレスへのフロント入りでベースボールopsと選手育成部門を担当。
2018年パドレスの一塁コーチへ、2020年~助監督に転任。
2021年オフにセントルイス・カージナルスのベンチコーチに就任。
2023年シーズン、マイアミ・マーリンズで監督を務める。
プロフィールを比べると、双方のベースボールプレイヤーとしての経歴は異なりますが、年齢は生年月日が近い同学年で、身長にもほとんど差がありません。
では次に、両氏と大谷翔平選手との関わりやトピック、他共通点などについても見ていきましょう。
大谷翔平選手とのエピソード
マッカロー氏とオオタニ
クレイトン・マッカロー氏は、2021年から4シーズンにわたりドジャースの一塁コーチを担当、今季はリハビリ中で打撃専念となった大谷選手の走塁改革に注力。
相手ピッチャーの癖などを話し合い、昨季までのキャリアハイを大幅に塗り替える59盗塁をアシスト。
MLB史上初の『50-50』達成に大きく貢献しました。
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そして大谷選手とは一塁に出塁した際にお互いのヘルメットを軽く”コツン”とぶつけ合うというユニークな儀式ヘッド・バンプを披露するなど、”親密”な一面を見せてきました。
たまに、大谷選手が勢い余って”ゴツン”と当たるときもあり、思わず「コーチ大丈夫?」と心配になるようなシーンも見られましたね。
そもそもこの独特な ”お決まりルーティン” はマッカローコーチの提案によって実現したもの。
大谷選手が一塁に出塁する度に行われ、そのうちすっかりファンの目にもお馴染みの光景に・・・。
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2024年4月2日レギュラーシーズン5戦目のジャイアンツ戦、シングルヒットで一塁に到達した大谷選手と、つま先立ちでヘッド・バンプ!
このパフォーマンスを通じて培った信頼関係は、やがて塁上以外でも目にするようになり、ダグアウトでひざを突き合わせ一緒にiPadでデータ分析し合ったり、共に口元を覆いながら密談をかわす様子がたびたびカメラに抜かれるようになっていきました。
大谷翔平選手とクレイトン・マッカローコーチだけで交わされるヘッド・バンプは、お二人の絆を象徴するものとして、深く人々の記憶に焼き付いたのではないでしょうか。
シューマッカー氏とオオタニ
2024年5月6日(日本時間7日)、ドジャース戦を前にマーリンズのシューマッカー監督は高校生の息子さんが大谷選手のファンだと明かしていました。
そして大谷選手の試合結果はというと、初回に11号2ラン、2安打2打点2盗塁の大活躍。
高校でベースボールチームに所属する同監督の息子さんは以前、自身のユニホームに大谷選手からサインを書いてもらったそうで、シューマッカー氏いわく「息子はもらったサインを長いこと大事に持っているよ。父親がマーリンズ監督であるのにショウヘイが我々から打ったときは大喜びなんだから」と、試合後は苦笑しつつ語っています。
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2022年11月3日、フロリダ州マイアミのローンデポ・パークで行われたマーリンズ監督就任記者会見後の家族撮影。左端がオオタニファンの息子さんでしょうか。
引用元:FanDuel Sportsbook"F*** that. Too much respect for this guy for that s*** to happen."
— FanDuel Sportsbook (@FDSportsbook) September 19, 2024
Marlins manager Skip Schumaker is a LEGEND for not walking Shohei Ohtani 😤pic.twitter.com/wXJag1ZdZ3
@FDSportsbook x
そして何といっても指揮官としての判断が、結果的に忘れがたい偉業を生むこととなった話題の一戦。
アメリカの一大スポーツサイト運営会社「FanDuel Sportsbook」はXで、マーリンズのスキップ・シューマッカー監督が大谷選手の『50-50』まであとホームラン1本となった打席で、スタッフとやり取りするシーンをポスト。
そこには同監督が語った電波には乗せられない発言(笑)が紹介され、「マーリンズ監督のスキップ・シューマッカーはショウヘイ・オオタニを歩かせなかったレジェンドだ」と鼻息荒い顔絵文字が添えられていました。
この投稿は各メディアもこぞって引用しリポスト(引用リツイート)。
前人未到の記録がかかる試合で敬遠することなく真っ向勝負を仕掛けたというニュースは、あっという間に世界を駆け巡ることに。
試合後のインタビューでこの采配を問われたシューマッカー監督は「ベースボール史において、その是非を問うても、ベースボールの神様に対しても、敬遠するのは不品行だ。彼をアウトにできるかトライすべきだった」と潔く清々しいまでのコメントを残します。
つづけて最後の言葉をこのように締めくくりました。
マーリンズにとって思わしくない日でも、ベースボールにとっては最良の日だった
この一件は、シューマッカー監督の姿勢こそが「リスペクトに値する」と、多くのベースボールファンから敬意をもって受け容れられたのです。
今後の注目ポイント
マッカロー氏の評判と魅力
当初、ホワイトソックスとマーリンズの新監督候補に名前が挙がっていたものの、正式にマイアミ・マーリンズでの任務に就くことが決定したクレイトン・マッカロー氏。
ドジャースのミゲル・ロハス選手は、今回チームを離れることになったマッカロー氏に対し自身のインスタ(Instagram)のストーリーズを通じて、熱い胸の内を吐露しています。
「今まで私が接してきたコーチたちの中で最高のひとり。だからハッピー!」
重ねて「品格のある人間で、品格のあるコーチだった」とつづり、チームのベテランにとってもかけがえのない存在であったことを明らかにしました。
チームとすれば名残惜しくとも、マッカロー氏本人にとっては重要なキャリアアップに繋がる今回の就任劇。
であればこそ、尊敬の念をもってポジティブに「ハッピー!」と送り出したのかもしれません。
そしてまたMLB公式は、自身もチームリーダー的資質を備えるムーキーベッツ選手さえも、クレイトン・マッカロー氏を「今までで一番最高なコーチ」と明言したと伝えています。
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2024年9月22日コロラド・ロッキーズ戦でサヨナラホームランを打った後、一塁ベースを回るムーキー・ベッツ選手をドーンと構えてタッチ待ち。
前述したように大谷翔平選手の盗塁増加のアシストをし、その才能を覚醒させたマッカロー氏。
ワンシーズンで誰よりも大谷選手を知り尽くした同氏は、来季以降どのような手腕を発揮してドジャース攻略に乗り出すのでしょう。
そして打席に立つ前、大谷選手は敵将に向け帽子のつばをそっと触りカッコいい挨拶をするのが恒例ですが、果たしてクレイトン・マッカロー新監督にはどのような敬意を示すのでしょうか。
注目が集まりそうです。
シューマッカー氏の評判と魅力
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2年前の2022年10月、マイアミ・マーリンズがスキップ・シューマッカー氏の監督就任をリリースすると、当時同球団に所属していたジャズ・チザム・Jr.選手と、サンディ・アルカンタラ投手がそれぞれSNSで歓迎の意を表明。
そこから2シーズンに渡りマーリンズ監督を務め、就任1年目にしてナ・リーグの最優秀監督賞を受賞。
2大リーグをまたいで新人ながら監督賞に選ばれたのは史上8人目という快挙を成し遂げています。
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ところで、彼の本名はジャレッド・シューマッカーですが、MLBでの登録名は”スキップ”・シューマッカーです。
父親とのティーボールプレー中、ジャレッドがスキップスキルが不得手だったことから、スキップというニックネームが付けられたのだとか。
そして11月5日(日本時間6日)、地元日刊紙『ダラス・モーニング・ニュース(Dallas Morning News)』が、「スキップ・シューマッカー氏がテキサス・レンジャーズの編成本部長付シニアアドバイザー兼球団社長顧問としてフロントオフィスに加わることが決定」と報道。
マーリンズ退団後は、ホワイトソックスをはじめレッズの新監督候補などにも名前が挙がり注目されてきましたが、これによりようやく熾烈な争奪戦に決着がついたことになります。
なおテキサス・レンジャーズは、来年4月に70歳を迎えるブルース・ボウチー監督が率いるチーム。
ボウチー氏は、監督史上初の異なる球団(パドレス・ジャイアンツ・レンジャーズ)でのリーグ優勝、監督史上3人目の両リーグでのワールドシリーズ優勝、並びに監督史上6人目となるワールドシリーズ制覇4回を誇る、引退後の殿堂入りが確実視されている名将。
3年契約が来季いっぱいで切れる同監督のもとでシューマッカー氏が更なる経験を重ね、将来的な監督復帰を目指すには最高の環境ともいわれる今回のキャリアパス。
より研鑽を積むことで、ボウチー監督の後継者となる可能性も大いにあり得るだろうと噂されています。
最後に・・・
クレイトン・マッカロー氏、そしてスキップ・シューマッカー氏ーー。
ともに人に慕われ、聡明でまだまだ若い同年齢のお二人が、これから現場での実践を通じて、監督に求められる大局的な視点や戦術に磨きをかけ、各々のチームをどのように導いていくのか…..
今後が楽しみであり、同時に期待も大きく膨らみます。
来シーズンもMLBから目が離せません。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。