こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
MLBでは、ゼネラルマネージャーと呼ばれるGMが球団のチーム編成や方針、運営を統括する最高責任者としての役割を果たします。
これに対して監督業はフィールド内に限定した権限でチームを率い、試合における選手起用や勝敗について責任を負う仕事。
本記事では、メジャー球団のなかで推定高年俸が報じられている指揮官をピックアップ!
彼らのフィールドマネージャーとしてのキャリアと併せて紹介していきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
MLB 監督の収入事情
2024シーズンの各球団監督の平均推定年俸は250万ドル(約3億7500万円)。
一方、MLBの選手の平均年俸が推定498万ドル(約7億5000万円)といいますから、メジャーリーガーとの格差はおよそ1/2程度。
さらに全30球団の内訳をひも解いてみると、2023年は監督6人が100万ドル(約1億5000万円)以下の年俸、15人が175万ドル(約2億6000万円)、ないしそれ以下の報酬にとどまると米全国紙「USAトゥデイ」は伝えました。
この現場指揮官への給与水準を高いとみるか穏当な額とみるかはそれぞれでしょうが、常に結果が求められる世界にあって、安定した采配と冷静な舵取りで組織をまとめ上げる働きぶりは賞賛に値するもの。
ただ重責を担う仕事とはいえ、裏方でもある彼らの実際の懐事情は多くの場合世間に公表されることはありません。
ということで、これまでメディアで公(おおやけ)になっている監督たちの経歴&年俸を見ていくことにしましょう。
MLB 球団監督5人の年俸&経歴紹介
デーブ・ロバーツ監督/ロサンゼルス・ドジャース
DOB:1972/05/31
出身地:アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ
身長:177.8cm
【経歴】
1972年 沖縄県那覇市でアメリカ人の父親と日本人の母親の間に生まれる。
1991年 カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に進み、野球部で活躍。盗塁王として歴代記録を残す。
1994年 ドラフトでタイガースに指名されプロ入り。その後インディアンス、ドジャース、レッドソックス、パドレス、ジャイアンツと6球団を渡り歩く。
2011年 引退後、パドレスの特別補佐役在任中に血液のガンを発症するも克服し復帰。
2015年 ドジャース監督就任。
2016年 就任1年目で地区優勝し、最優秀監督賞を受賞。
2020年 日本出身監督として初のワールドシリーズ優勝監督となる。
2022年 全米野球記者協会(BBWAA)が選ぶ最優秀監督賞で2位。
2024年 地区優勝を果たし、4年ぶりワールドチャンピオンに導く。
MLB史上初の日本・沖縄生まれの監督
年俸 | 325万ドル |
日本円 | 約4億8000万円 |
2025シーズン終了後に満了となるドジャースとの契約延長交渉中のロバーツ監督。上記年俸表は2022年に契約を3年延長した時のもの。
ド軍の監督に就任して以来9年間で8度の地区優勝、4度のナ・リーグ優勝、2度のワールドシリーズ(WS)制覇と輝かしい成績を残した名将です。
851勝506敗で通算勝率は・627。2022年に年俸325万ドル(約5億1400万円)で契約を3年延長し、今季が契約最終年となる今季、ロバーツ監督が後述するカブスのカウンセル監督と同等、もしくはそれを上回る史上最高額の契約になることが予想されています。
mlbjapan
2015年11月、ドジャースの新監督発表の記者会見にて。
Embed from Getty Images 2024年。
メッツとのリーグ優勝決定シリーズ第6戦勝利後、フィールドで妻トリシアさんと”facetime”通話。
アーロン・ブーン監督/ニューヨーク・ヤンキース
DOB:1973/03/09
出身地:アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ
身長:190.5cm
【経歴】
1973年 祖父、父親、兄も元メジャーリーガーの家系に生まれる。
1991年 ドラフトでエンゼルスから指名されるも契約せず南カリフォルニア大学に進学。
1997年 シンシナティ・レッズからメジャーデビュー。
2004年 前年トレードでヤンキース入りしたが契約違反のバスケットボール遊びの最中、左膝靭帯断裂し即刻解雇される。
2010年 インディアンス、マーリンズ、ナショナルズ、アストロズ所属後引退、ESPN解説者に就任。
2017年 ヤンキース監督就任発表。
2019年 2年連続7年ぶり19度目のア・リーグ東地区優勝。就任後2シーズン100勝以上記録のMLB史上初の監督に。
2022年 全米野球記者協会(BBWAA)が選ぶ最優秀監督賞で5位。
2024年 2022年から3年連続で「退場王」のタイトルを獲得。
3年連続トップを誇る「退場キング」
年俸 | 330万ドル |
日本円 | 約4億7000万円 |
名門ヤンキースのアーロン・ブーン監督は、就任8年目を迎える2025年シーズン前に契約延長を発表。
7年で6回ポストシーズン進出を果たした熱血指揮官は、2027年まで10年間ヤンキース監督をつとめることになりました。
フィールド上での審判とのやり取り(本人いたって真剣、観る側ワクワクが止まらない)も、そのあとに続く派手な退場劇も、すべては ”ヤンキース愛” から湧き出てしまった行動。そして時に記者会見ではメディアの挑発にはいっさい乗らず、冷静でスマートな発言を返す一面も…。
24年の退場数6回はトップタイ、直近3年間で22回の「退場王」のこれからに期待がつのります(笑)。
Embed from Getty Images 2024年。
WS中のプレスカンファレンスでは沈着冷静なインタビュー姿勢に終始。
Embed from Getty Images 2022年。
試合となれば容赦なし…でも昨季6回退場中の1回は、”観客が飛ばしたヤジの濡れ衣退場” でした!!
クレイグ・カウンセル監督/シカゴ・カブス
DOB:1970/08/21
出身地:アメリカ合衆国インディアナ州
身長:182.9cm
【経歴】
1995年 ノートルダム大学からドラフト指名を受けロッキーズでメジャーデビュー。
2000年 マーリンズ、ドジャース所属後、ダイヤモンドバックスへ移籍。翌年、リーグチャンピオンシップシリーズでMVP受賞。
2012年 ブルワーズ、ダイヤモンドバックス復帰、ブルワーズ復帰を経て引退表明、同球団のフロントに就く。
2015年 ブルワーズ監督に就任。
2018年 7年ぶりの地区優勝・リーグ優勝決定戦に導く。
2020年 ブルワーズ監督契約延長を発表。
2023年 シカゴ・カブスの監督に就任。
2023年メジャー史上最高額契約を結んだ監督
年俸 | 800万ドル |
日本円 | 約12億円 |
ブルワーズフロントから監督就任後は複数パターンの守備を試合ごとに使い分ける戦法(プラトーン)と柔軟なリリーフを駆使。3度の地区優勝と5回のポストシーズン進出へと導いたカウンセル監督。
上記表には1年単位に均した年給を載せましたが、実際は23年オフにカブスと結んだのは監督として史上最高となる5年総額4000万ドル(約60億円)という破格値でした。
MLBでもダントツの高額になったのには、カブス側がライバルチームであるブルワーズの辣腕監督を引き抜くため、価格がどんどん高騰していったという特殊な事情があったようです。
Embed from Getty Images 2024年。
監督就任1年目のシーズン、チームは89勝73敗で地区3位の結果を残した。
Embed from Getty Images 2024年。
2季目となる25シーズンどんな采配を振るうのか、日本人選手の起用法は…と興味は尽きない。
ケビン・キャッシュ監督/タンパベイ・レイズ
DOB:1977/12/06
出身地:アメリカ合衆国フロリダ州タンパ
身長:182.9cm
【経歴】
1999年 フロリダ州立大学からブルージェイズと契約しプロ入り。
2011年 デビルレイズ、レッドソックス、ヤンキース、アストロズ、レッドソックス復帰、レンジャーズ傘下時代を過ごす。
2012年 現役引退し古巣ブルージェイズのスカウトを務める。
2013年 クリーブランド・インディアンスのブルペンコーチを務める。
2014年 37歳の若さでにタンパベイ・レイズ監督に就任。
2018年 オープナー制度を本格採用。
2019年 6年ぶりポストシーズン選出に導く。
2020年 全米野球記者協会(BBWAA)による最優秀監督賞を初受賞。
2021年 チーム史上最多シーズン100勝が評価されBBWAAから2年連続2度目の最優秀監督賞を受賞。
21球宴ア・リーグ指揮「大谷ルール」の道筋つけた立役者
年俸 | 100万ドル |
日本円 | 約1億5000万円 |
キャッシュ監督といえば2021年オールスターでア・リーグを率い、当時エンゼルス所属の大谷翔平選手の扱いを先発投手降板後もDHでラインアップに残せるよう(大谷ルール)尽力した張本人。
現役時代は捕手でメジャー実働8年。当時の監督テリー・フランコナ監督から絶対的知恵袋として信頼を寄せられ「ベンチで俺の横にいつも座っていろ」と言われたエピソードの持ち主。
*オープナー制度を最初に取り入れ、結果に繋げた実績も高く評価されてきた47歳。
年俸ですが、彼とほぼ同額を受け取っているとされる監督は他にも数名いるようです。
*オープナー制度:中継ぎ投手を先発に起用し1~2イニング程度で降板させる戦術を指す。2番手以降に先発投手を起用します。
Embed from Getty Images 2024年。
24シーズンは球団創設以来26年目、監督10年目はア・リーグ東地区4位で幕を閉じた。
Embed from Getty Images 2021年。
MLBオールスターゲーム2021監督はア・リーグがキャッシュ、ナ・リーグはドジャースのロバーツが務めた。
ブライアン・スニッカー監督/アトランタ・ブレーブス
DOB:1955/10/17
出身地:アメリカ合衆国イリノイ州
身長:185.4cm
【経歴】
1977年 ニューオーリンズ大学卒業後カブスと契約、翌77年ブレーブスに移る。
1982年 前々年に引退後、この年にブレーブスのマイナーチーム監督に就任。
2013年 この期間ブレーブスの下部組織全てのチームの監督歴任。
2017年 代行監督から正式にブレーブス監督就任。
2018年 5年ぶりポストシーズン進出を果たす。
2021年 26年ぶり4度目のワールドシリーズ優勝。自身初ワールドシリーズ優勝を経験。
2022年 シーズンオフに全米野球記者協会(BBWAA)による最優秀監督賞で第3位獲得。
ブレーブス一筋で実績を残した69歳
年俸 | 120万ドル |
日本円 | 約1億8000万円 |
2021年ブレーブスを世界一に導いたブライアン・スニッカー監督。このシーズンの年俸が表に示した額とされています。ワールドシリーズを制した直後、同球団との契約延長に合意し2025年まで指揮官を務めることになっています。
2016年シーズン途中からブレーブスを率い、いよいよ契約満了となる今季で70歳を迎える監督。
現役時代メジャー昇格はかなわなかったものの、1977年からブレーブス一筋。果たしてチームは、一度も離れることなく在籍し続けた名監督の ”有終の美” を飾ることができるでしょうか。
Embed from Getty Images 2024年。
長らくコーチやマイナーリーグ監督を経験、正式な監督就任は60歳を過ぎてから。
Embed from Getty Images 2022年。
前年まで球団所属のフリードマン(現ドジャース)への「21WSチャンピオンリング」感動の授与シーン。
MLB 球団監督5人の年俸&経歴 まとめ
アメリカ発の掲示板型ソーシャルニュースサイト『Reddit』ではMLB監督の給与が、北米4つのプロスポーツリーグであるアメリカンフットボール(NFL)、野球(MLB)、バスケットボール(NBA)、アイスホッケー(NHL)でもっとも低額な理由が示されています。
「ベースボールは他スポーツに比べプレー戦略を練る場面が多くない」、「秀でた監督でなくても才能豊かなスター選手がいれば勝負に勝てる」等々、競技の特性に言及して指揮官にはさほど戦略的スキルが求められないという見方が大部分を占めていました。
皆さまはメジャーファンの視点から、それぞれのキャリアや成果と照らしてみて、受け取る「年俸」額をどのように捉えるでしょうか?
以上、MLB球団監督5人の推定年俸とベースボール経歴をお届けしました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。