こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
昨季2024年シーズン、その年に最も活躍した投手に贈られるBBWAA(全米野球記者協会)のサイ・ヤング賞は、ア・リーグがタリク・スクーバル投手、ナ・リーグはクリス・セール投手が選ばれ、初タイトルを手にしました。
両左腕ともに勝利数、防御率、奪三振のトリプル・クラウン(投手3冠)に輝いており、前評判どおりの受賞に。
本記事では、初受賞を果たした二人の投手に着目。それぞれの経歴やトピック、メジャーリーガーとしてのアピールポイントをたどりながら、その個性と魅力に迫ります。
どうぞ最後までお付き合いください。
MLB2024 サイ・ヤング賞受賞選手
タリク・スクーバル投手
アメリカンリーグ |
デトロイト・タイガース |
Embed from Getty Images 2025年。
デトロイト・タイガース Photo Day ポートレート。
DOB:1996/11/20
出身地:アメリカ合衆国カリフォルニア州ヘイワード
身長:190.5cm
背番号:29
2018年
前年ドラフトは、世界大学ランキング上位の名門・シアトル大学在学中にダイヤモンドバックスの指名を受けるも見送り。この年のドラフトでデトロイト・タイガースからプロ入り。
tarikskubal
2019年。
傘下チームで活躍し開幕前球団内プロスペクトランキング20位→シーズン途中4位まで上昇。
2020年
メジャーの春季トレーニングに招待され、開幕後8月にメジャーデビュー。23歳のシーズン中、カットボールでMLB最速を誇る平均球速93.5mph(マイル;約150.5キロメートル)をマーク。
Embed from Getty Images 2020年。
春季トレーニング野球の試合でつけていた背番号87から開幕後「29」に変更。
2021年
私生活では結婚した年。同時期二刀流でMLBを席巻していたエンゼルス大谷との対戦後、「マウンドと打席でやり遂げていることは想像を超える」「本塁打数リーグトップ、防御率2.79は非現実」とコメント。
Embed from Getty Images 2021年。
この年は先発ローテーション入りし29試合に登板、デビューから8勝でキャリアハイ。
2022年
先発として117回と2/3を投げたところで8月に左屈筋腱を痛め手術、以降の登板はなく長期離脱。
tarikskubal
2022年。
術後当日、来季に向けリハビリへの意欲を熱く宣言!
2023年
前年の手術の影響で故障者リストに入っていましたが、7月復帰すると15試合に先発し7勝3敗。タイガースのチーム最終成績78勝84敗、地区2位でシーズン終了。
tarikskubal
2023年。
プライベートでは妻や愛犬たちとともに家族がもう1人増えることを発表。
2024年
自身初となる開幕投手を務め、4月に4勝、6月には101.7mph(マイル;約163.67キロメートル)を記録し10K(三振)で8勝目。気づけばオールスター前の時点ですでに10勝をマーク。
Embed from Getty Images 2024年。
ワイルドカードシリーズでアストロズに2連勝、ア・リーグ・シリーズ進出を果たす。
9月24日レギュラーシーズン最後の登板で31試合に先発。
投手3冠(最多勝18、最優秀防御率2.39、最多奪三振228)を達成し、満票でア・リーグのサイ・ヤング賞を受賞。
borascorp
2024年。
凄腕スポーツ・エージェント(代理人)スコット・ボラス氏Instagramより。
2025年
オフシーズンの2月、MLB公式X(旧ツイッター)が同選手の ”驚異の記憶力” に関する動画をアップ。昨季3人の強打者にどの球種で三振を奪ったかQ&Aで紹介しました。
Q1. 現地9月18日ロイヤルズ戦3回のボビー・ウィットJr.への球種は?
A1. 「高めの直球、おそらく自分が今まで経験した最高の三振」
Q2. 同5月5日ヤンキース戦3回のファン・ソトへの球種は?
A2. 「98mph(マイル;約157.72キロメートル)のシンカー」
Q3. 同7月7日レッズ戦6回のエリー・デラクルーズへの球種は?
A3. 「チェンジアップ」
9か月も前のアトランダムに選んだ球種を間髪入れず全問正解、すべて的中させたのでした。
mlbnetwork & tigers
2025年。
ドジャースから復帰のフラハティも共にローテをリードすることに興奮しているとコメント…(泣)。
25年1月、チーム生え抜きの28歳は、球団と年俸調停せずに昨季より750万ドル(約11億2200万円)上乗せした1年1015万ドル(約15億7500万円)で合意。
タイガースはまた2025シーズンの開幕戦、同投手をドジャース戦に先発することを発表。
本人のインタビューでも「開幕日に前年WS覇者と対戦できる」「キャリアで何度開幕戦の先発を任されるかわからない中、2度も託されるとは実に光栄」とコメントを寄せました。
Embed from Getty Images 2025年。
6年前の上記2枚目写真と変わらぬフォームでグレープフルーツリーグ春季トレーニング試合に登板。
クリス・セール投手
ナショナルリーグ |
アトランタ・ブレーブス |
Embed from Getty Images 2025年。
アトランタ・ブレーブス Photo Day ポートレート。
DOB:1989/03/30
出身地:アメリカ合衆国フロリダ州レイクランド
身長:198.1cm
背番号:51
2010年
ドラフト1巡目(全体13位)指名でホワイトソックス入りし、8月に早くもメジャー昇格。
これは同年ドラフト全体1位のハーパー(現フィリーズ)、5位のポメランツ(現マリナーズ傘下)含め、まだ半数近くが指名球団との契約にすら至っていない時期での異例のデビューでした。
Embed from Getty Images 2010年。
大学球界屈指の左腕として名を馳せ、ドラフトからわずか2カ月でメジャー昇格。
2012年
シーズン通じて先発ローテーションの一員として投げ、5月に初の月間最優秀投手賞受賞。自身初のオールスターゲームにも選出され、サイ・ヤング賞投票では初めて6位につけます。
Embed from Getty Images 2012年。
オールスター ゲーム レッド カーペット ショーにて。
2014年
25歳で3年連続オールスターゲームに選ばれ、サイ・ヤング賞では前年シーズンより順位を2ランク上げて3位に入りました。
Embed from Getty Images 2014年。
このシーズン26試合先発登板にとどまるも12勝、208奪三振、防御率2.17の成績。
2016年
所属チームCWS(シカゴ・ホワイトソックス)最終年となった年、ある事件が勃発。
先発予定の7月登板の日、1976年モデルの復刻ユニフォーム・デーだったのですが ”着心地” の悪さから着用を拒否、するとこの意向を球団側が却下。激高した同選手によって復刻ユニフォームはナイフでボロボロに切り裂かれてしまったのです。
この出来事に対するペナルティは出場停止5日間+罰金1万2700ドル(約140万円)というものでした。
Embed from Getty Images 1976年当時。
この時代のCWSユニは妙な「襟付き」トップにメジャー初ショートパンツを取り入れた斬新スタイル。
2017年
前年オフにレッドソックスへ移籍。ペドロ・マルティネス以来、レッドソックスおよび指名打者制以降のア・リーグ選手として2人目、MLB史上35人目となるシーズン300奪三振達成選手に。
2018年
肩の炎症による度重なる故障者リスト入りで規定投球回に届かなかったものの、それでもなんとか7年連続2桁勝利で12勝、リーグ3位の237奪三振を記録。
Embed from Getty Images 2018年。
メジャーでのキャリア100勝目を飾った2日後、家族とともにオールスター ゲーム レッド カーペットへ。
WS第5戦は9回にリリーフ登板、無失点に抑えチーム5年ぶりのワールドチャンピオンを経験しました。
Embed from Getty Images 2018年。
ア・リーグ優勝決定シリーズでアストロズを破りワールドシリーズ進出。
2019年
エンゼルス時代の大谷翔平が取材を通じて、初めて対戦したメジャー屈指の左腕を「すごい、さすがだな」と称賛し、「何もできなかった」と脱帽したことも。
Embed from Getty Images 2019年。
フェンウェイパークで行われたエンゼルスとの一戦では13奪三振のうち13奪三振を披露。
2024年
前年末にトレードでブレーブスに移籍し、このシーズン見事な復活を遂げます。20年のトミー・ジョン手術で全休、以降は5勝、0勝、6勝と苦しみ2024年…ついに18勝!
左腕ではランディ・ジョンソンとスティーブ・カールトンしか達成していない通算8度目の200奪三振をマーク。
Embed from Getty Images 2024年。
移籍して1か月も経たない中で参加したブレーブス フェストで新たな決意をアピール!
そしてブレーブス史上5人目となるサイ・ヤング賞に輝き、投手三冠の達成と35歳でのリカバーを称えられ「カムバック賞」も同時受賞したのでした。
Embed from Getty Images 2024年。
不振脱却の先には自身初となるオールMLB一軍を意味する「ファーストチーム」への選出も。
以上、今回は2024年シーズンに最も活躍した投手に贈られるサイ・ヤング賞受賞者二人をピックアップ。
それぞれの経歴やトピック、メジャーリーガーとしてのアピールポイントをたどりながら、その個性と魅力に迫ってみました。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。