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MLB2025球団幹部や専門家が回答!ポストシーズンへの疑問&大胆予想

MLB

こんにちは!

ちょっかんライフです。

日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。

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2025年9月25日(日本時間26日)、米スポーツ専門メディアESPNのMLB担当記者たちが、プレーオフ開始を前に球団エグゼクティブ(主要幹部)やスカウト陣ら業界関係者から集めた最新情報を紹介。

最終12チームによるポストシーズンに向け、世間が抱く疑問、選手やチームのホットなニュース、そして耳にした10月予測など、旬の話題を届けてくれています。

今回関わったメンバーは、ジェフ・パッサン氏、バスター・オルニー氏、ジェシー・ロジャース氏、ホルヘ・カスティーヨ氏、そしてアルデン・ゴンザレス記者といったMLBでも名の知れた名物記者ばかり。

それではさっそく、見ていくことにしましょう。

※文中の数値データは、日本時間9月26日までのものです。

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プレーオフに向けた最新情報あれこれ

まずは、ジェフ・パッサン記者が仕入れてきた情報から。

MLB幹部やスカウトから聞いた最も大胆な予測とは?


創設49年目を迎えたシアトル・マリナーズは、全30球団で唯一ワールドシリーズに出場したことがなく、したがって優勝経験もありません。

…が2025年、同チームはケン・グリフィーJr.やイチローを擁しても成し遂げられなかったワールドシリーズで、ついに優勝トロフィーをつかむでしょう。

今となってはさほど大胆とも思えない予測ですが、3週前ならマリナーズが21試合中15試合を落としアストロズに3.5ゲーム差をつけられていたので、確かに一笑に付されていたかもしれません。

しかし今マリナーズは2001年以来となるア・リーグ西地区優勝を果たし、ワイルドカードシリーズを免除されディビジョンシリーズからの出場を決めました。

しかもホームアドバンテージは、本拠地(T-モバイル・パーク)で48勝27敗のチームにとって明らかに有利。

打線では9月にはメジャーリーグ最多133得点をマーク、カル・ローリーの活躍も光りチーム本塁打数42本はMLBトップ。

ブルペンも球界屈指の実力者が揃うマリナーズは、混戦模様のアメリカンリーグの覇者にふさわしく、またスター選手揃いのナショナルリーグに肩を並べるだけの力は十分に持っている、と大きな期待が寄せられています。

プレーオフを勝ち進むには、チームそれぞれの強みが短期集中的に発揮されなければなりません。オルニー、ロジャース両記者が集めてきた話題です。

これぞ優勝候補と断言できるチームは存在するのでしょうか?

ポストシーズンではブルペンとベンチが勝敗を分けると言われますが、ある評論家がポイントとしてあげたのは、シーズン後半以降ブルペンの不安定さが浮き彫りとなった多くのチームの中で、パドレスだけは堅実さをキープしているという点。

ただし、だからといってパドレス有利かといえば、そう簡単ではなく、サイヤング投手タリク・スクーバル擁するタイガースでも、シーズン終盤になってガーディアンズに首位タイに並ばれたことを考えると、今年の優勝チームは誰も予想がつかないというのが結論だったようです。

ちなみに9月ブルペンのチーム防御率ですが、パドレス2.86は全球団中4位、タイガース4.98は全体23位でした。

ほかに関係者間で交わされた議論としては、ブルージェイズ(ア・リーグ)とブルワーズ(ナ・リーグ)が第1シード(上記表参照)からスタートを切って、ワールドシリーズ進出までの可能性がどれほどあるのかどうか。

ブルージェイズとブルワーズのプレーには一貫したテーマがあり、それは走者を出塁させ、積極的に打球を放ち、守備陣にプレッシャーをかけること。

ある人は今季のブルワーズをこう評します。「ブルワーズは悪い試合をしない。負けることもあるが、常に試合に食い下がる。“The Brewers just don’t play bad games — they might lose, but they are in every game.”

ただ、オルニー記者が受け取った他幹部からのコメントでは、負傷者続出に苦しむアストロズを除く全ての候補チームにチャンスの道が開かれる、というのが大半を占める答えでした。

各リーグでシーズンを通し最高の成績を収めても、一(イチ)か八(バチ)かの短期決戦でその個性が活かされるかどうかは時の運。実力そのものの差はほんの少しで、どのチームも優勝の可能性はゼロではないということです。

ここでは、ゴンザレス記者とパッサン記者のドジャースに関するやり取りをまとめます。

MLB関係者は、ドジャースが昨シーズン同様に活躍すると考えているのでしょうか?

この問いについてはゴンザレス記者曰く、さまざまな意見がきかれたとのこと。今年のチームは昨年の優勝メンバーよりも層が厚く、才能豊富だと言う人もいたそうです。

特に先発投手陣ははるかに優れており、打撃においても調子さえ良ければ、彼らはおそらく今も野球界最高峰という評価。

確かにFanGraphsで見ると、9月ドジャース先発陣のチーム防御率2.21、FIP(守備や運の影響を排除した投手の純粋な能力評価)2.37は共にMLB全体でトップ、バッティングでも本塁打数38、長打率.457は全リーグ中3位に位置づけています。

ただ一方で、明白な事実を指摘する人も。タナー・スコットが苦戦し、ブレイク・トライネンが不調、マイケル・コペックが混乱、カービー・イエーツが頼りなく、ブロック・スチュワートが負傷し、アレックス・ベシア以外に活躍できるブルペンがほとんどいないなど不安材料は尽きません。

しかしパッサン記者は言います。ドジャースが空けた穴に上手く入り込めるチームが他にいないため、それでも多くの人はドジャースを優勝候補の座に据えたままにしているのだと。

実際のところ明るい面に目を向ければ、9月の大谷翔平はメジャーリーグでも屈指の強打者であり、投手としては14回2/3を無失点に抑えフィリーズ戦では5安打無失点を記録。

ムーキー・ベッツはシーズンを通して彼らしいパフォーマンスが鳴りを潜めていましたが、今また再びベッツらしいプレーを見せています。打撃の調子も戻り今月の打点数はフアン・ソトと並びMLBトップの21打点をマーク。

ドジャースのチームにおける月間成績でも、総合的な打撃力評価(数値が高いほど優秀)wOBA.331はMLB全体で5位、wOBAにポジションや球場ごとの補正を加えたwRC+113は同4位。

つまり、骨折を負った中軸打者のウィル・スミスがたとえ欠場したとしても、打線は依然として最強。リリーフ陣には疑問が残るものの、ここにきて佐々木朗希が輝くような復活を遂げ、プレーオフの救世主となる気配が濃厚となってきています。

それが層の厚いチームとしての価値であり、強みでもあり、再び優勝を勝ち取るだけの力はまだ十分にあるということです。

次に、カスティーヨ記者とオルニー記者が多くの球団評価者から得た情報を開示。内容は昨年のアメリカンリーグ・チャンピオンについて。

MLB関係者は、ヤンキースがまたもや快進撃を続けると考えているでしょうか?

カスティーヨ記者のリサーチによると、混戦模様のア・リーグにあってヤンキースはトップからボトムまで、おそらく最も才能豊かなロースターを有しているとし、最近耳にしたというナショナルリーグのフロントオフィス幹部の発言を紹介ーーヤンキースが才能、経験、そして相手投手にダメージを与える能力を兼ね揃えていることから、また再び優勝候補になるだろうーー。

一方、オルニー記者は他チーム評価者が示唆したとするヤンキースが抱える2つの問題について言及。

同じア・リーグ所属ヘッドコーチの認識として紹介された1つ目は、守備の拙さ。2つ目が、今年のブルペンが非常に不安定だという点。特にクローザーのパフォーマンスは圧倒的な支配から完全な崩壊まで、目まぐるしく変化してきたことが指摘されたようです。

FanGraphsで確認すると、トレード期限以降(日本時間8月1日~)、ヤンキースのリリーフ陣の防御率4.85はMLB全体で26位。これはさんざん批判の対象となったドジャースリリーフ陣の20位(防御率4.37)をさらに下回る数字。

ただ、先発(SP)ローテーションに限れば、防御率はトレード期限以降(日本時間8月1日~)2番目に低い数値(防御率3.26)を誇っており、打線においても、得点と本塁打数はメジャーリーグ全体でトップをキープしています。

しかも、このレポートが出て数日後のヤンキースですが、気づいてみれば地区トップタイにまで上り詰め、現在(日本時間9月28日)アメリカンリーグの第1シードを巡ってブルージェイズと最終決着をつける地点にまで到達。

このように優勝に必要なピースがあちこちに散乱しているかに見える名門ヤンキース。

当事者である同組織の関係者からすれば、おそらくこのチームがプレーオフでどんな姿を見せるかはまったく予想がつかないというのが本音だろう、と記事は結んでいます。

MLB関係者間で、この10月に最もヤバいチームはどこだと考えられていますか

話題にのぼったチームをまとめると以下のようになります。

この10月最もヤバいチーム
シアトル・マリナーズ:
終盤戦連勝とアストロズとのシリーズ勝利を考えると注目を浴びないわけがなく、マリナーズに関して最も聞かれるのは「彼らには大きな可能性が秘められている」という言葉。
シカゴ・カブス:
ある球団幹部は、カブスの強みは一見すると目を見張るものではないものの、プレーのどの部分にも弱点がないと指摘。
フィラデルフィア・フィリーズ:
ホームアドバンテージは他のどのチームよりも圧倒的かつ熱狂的。実力者揃いの先発投手陣、打つのがほぼ不可能とされるクローザー、経験豊富な打線が勢揃いのチーム。

業界でポストシーズンの隠れスター候補として注目されている選手は誰ですか?

名前の挙がった選手を並べると以下のようになります。

ポストシーズンの隠れスター候補
レッズの若手ワンツーパンチ
ハンター・グリーン、アンドリュー・アボット
すでにスター選手のデラクルーズは今回除外し、ここでフォーカスしたいのがポストシーズン経験皆無の2人の投手。

右腕グリーン、左腕アボットが3戦2勝制のシリーズに登場すれば、強力なワンツーパンチを繰り出し最高のデビューとなるでしょう。そして彼らがメッツとDバックスを抑えられれば、大谷、山本由伸、スネル、グラスノー、シーハン、カーショウの中から誰が登板するにせよ、ドジャースとの投手対決は魅力的なものになるに違いありません。

Embed from Getty Images 26歳のグリーン
Embed from Getty Images アボットも26歳

ブルージェイズの新人投手
トレイ・イェサベージ
2025年、球団傘下のマイナーリーグ、そしてメジャーリーグを同じ年に経験するという稀有な経歴を歩むイェサベージ

イーストカロライナ大から24年ドラフトで全体20位指名。約145キロの速球とスプリットを誇り、今年9月中旬に5回を投げ3安打1失点、9奪三振の圧倒的デビューを飾ったばかり。ポストシーズンではチームがどのような起用法をとるにせよ、マイナーでブルペン入りを経験し、この状況に備えている若き右腕は万全の態勢を整えているはずです。

Embed from Getty Images イェサベージは7月末に22歳になったばかり

イチロー氏の秘蔵っ子
フリオ・ロドリゲス
マリナーズが球団初のワールドシリーズ制覇を目指すのに欠かすことのできない存在、オールスター野手フリオ・ロドリゲスは今その実力を見せつけています。

今シーズン、スロースターターであるがゆえに全体の成績は振るわなかったものの、後半戦で巻き返し、打率.295、17本塁打を記録。打者としてOPS(出塁率+長打率).903に加え、優れた守備力はMVPクラスの活躍ぶり。カリスマ性を秘める24歳がもし10月にチャンスを活かせば、スーパースターとしての地位を確固たるものにするでしょう。

Embed from Getty Images 師匠と仰ぐイチロー氏とともに
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