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MLB30-30クラブとは?歴代入会メンバーはどの選手?チーム別に紹介

MLB

こんにちは!

ちょっかんライフです。

日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。

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リグレー・フィールドに、PCAの30-30記録達成を祝う大型グラフィックが掲示。

メジャーリーグにおいて、シーズンに30本以上の本塁打と30個以上の盗塁を同時に成し遂げた選手のみに入会が許された「30-30クラブ(the 30-30 club)」

この驚異的な記録は、パワーとスピードを兼ね備え、その2つの要素を巧く駆使し、しかもフルに発揮させなければ生まれません。

それがなんと2025年シーズン、7人!もの選手が当クラブに加わったというから驚きです。

ということで今回は、今季MLBで30-30を打ち立てたクラブメンバーを、既存の会員たちも交え、最も多く輩出したチームから順に紹介していきます。

それではどうぞ。

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2025年に7人が30-30を達成した日付がこちら。

9月9日(日本時間10日)
・まずはメッツのフアン・ソトがキャリア初となる同記録を達成
9月19日(日本時間20日)
・ヤンキースでの最初のフルシーズンでジャズ・チザムJr.は2番目に到達した選手に
9月20日(日本時間21日)
・ガーディアンズのホセ・ラミレスも2年連続3度目の達成
9月21日(日本時間22日)
・Dバックスのコービン・キャロルが達成し、この時点で1シーズン4人は直近23年に並ぶ
9月25日(日本時間26日)
・メッツのフランシスコ・リンドーアがキャリアで2度目の達成
9月26日(日本時間27日)
・24時間以内にカブスのピート・クロウ=アームストロングが続く
9月27日(日本時間28日)
・その翌日、マリナーズのフリオ・ロドリゲスがキャリア2度目の達成

昨2024年シーズン終了時点での達成数(40-40クラブ、複数回達成者含む)72回に、今年また新たな歴史が刻まれた形です。

以下は、30-30シーズンの最多記録を持つチーム順に、新しい年代からリスト化したもの。

ニューヨーク・メッツ/8

達成年度選手名本塁打盗塁
2025フアン・ソト4338
2025F・リンドーア3031
2023F・リンドーア3131
2007デビッド・ライト3034
1991ハワード・ジョンソン3830
1989ハワード・ジョンソン3641
1987ハワード・ジョンソン3632
1987ダリル・ストロベリー3936

決して俊足とはいえず、むしろメジャー平均では足が遅い部類のソトは、これまでのキャリアで12盗塁以上を記録したことはありません。

が、メッツでの最初のシーズンで衝撃の30-30クラブに仲間入り。

今季はじめからアントアン・リチャードソン一塁コーチ(バハマ・ナッソー出身の元ヤンキース外野手)と走塁面で努力を重ねてきた結果だといいます。

リンドーアは2年ぶり2度目の30-30シーズンとなり、ソトとは同じ年に同記録に到達した3組目のチームメイトとなりました。

ストロベリーは、1984年(26-27)、85年(29-26)、86年(27-28)、88年(39-29)にも達成まぎわまで数字を伸ばした当時のチームの若き主力。

87年シーズン、同一チームのストロベリーとともにメジャー初の30-30を達成したジョンソンは、守備では精彩を欠き、この年おかした失策は「26」。

あわや史上初の「30-3030」(最後の30は失策)を記録するところだったそうです。

サンフランシスコ・ジャイアンツ/7

達成年度選手名本塁打盗塁
1997バリー・ボンズ4037
1996バリー・ボンズ4240
1995バリー・ボンズ3331
1973ボビー・ボンズ3943
1969ボビー・ボンズ3245
1957ウィリー・メイズ3538
1956ウィリー・メイズ3640

ボビー・ボンズは1969年から78年にかけて5度の30-30を達成した、この記録のパイオニア的存在。

バリー・ボンズも父であるボビーと並びMLB史上最多タイの5回を記録したという比類なき親子。

そして、バリーの名付け親は通算660本塁打、338盗塁を記録し、4度の本塁打王と盗塁王に輝いたウィリー・メイズ

メイズはナ・リーグ史上初の2シーズン連続30-30を打ち立て、MLBの歴史において最高の「コンプリート・プレーヤー」と称されたレジェンドです。

アトランタ・ブレーブス/6

達成年度選手名本塁打盗塁
2023R・アクーニャJr.4173
2019R・アクーニャJr.4137
1991ロン・ガント3234
1990ロン・ガント3233
1983デール・マーフィー3630
1963ハンク・アーロン4431

アクーニャは23年に40-70クラブを創設し、25歳までに2度30-30を達成した初の選手。大ケガから27歳で復帰した25年は95試合に出て21本塁打、盗塁数9でシーズンを終えています。

本塁打数が注目されるアーロンですが、1960年から68年までは盗塁数も2ケタを数え、1963年には30-30にプラスして打率3割も記録したため、トリプルスリーを樹立。

ガントも2年連続後の翌々年1993年に36-26をマークし、3度目の達成目前にまで迫りました。

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自身の名を冠した賞でも知られるハンク・アーロン(右)弟のトミー(左)とともに。

クリーブランド・ガーディアンズ/5

達成年度選手名本塁打盗塁
2025ホセ・ラミレス3040
2024ホセ・ラミレス3941
2018ホセ・ラミレス3833
2008G・・サイズモア3338
1987ジョー・カーター3231

カーターは1986年に、29本塁打と29盗塁でそれぞれわずか1足りなかったものの、翌1987年に30-30を達成し同クラブ入りを果たしました。

度重なるケガで有望なキャリアを断念することになるサイズモアが最後に輝きを放ったシーズン、キャリアハイの30-30を樹立しゴールドグラブ賞とシルバースラッガー賞を同時受賞しています。

30-30クラブメンバーを圧倒的多数で外野手が占める中、三塁手でしかも複数回果たした選手は、ラミレスとジョンソン(メッツ)2人のみで、それぞれ3回ずつ達成しています。

ロサンゼルス・ドジャース/4

達成年度選手名本塁打盗塁
2024大谷翔平5459
2011マット・ケンプ3940
1999ラウル・モンデシー3336
1997ラウル・モンデシー3032

モンデシーはドジャース史上初となる30-30クラブ入りを果たした選手ですが、2度目の達成のあとその年限りでブルージェイズに移籍しました。

2011年にリーグトップの39本塁打、自己最多の40盗塁をマークして同クラブ入りしたケンプは、ホームランあと1本で40-40達成となるところでした。

ドジャースで1年目の大谷は指名打者としては唯一30-30に到達したばかりか、その後も数字を積み重ね、最終的に会員1名のみの50-50クラブを創立。

MLB史上で40-40クラブメンバーは6人で、達成者にはラテン系や黒人選手が名を連ね、白人選手は皆無。アジア系としては日本人選手の大谷がただ一人の達成者。

ミルウォーキー・ブルワーズ/4

達成年度選手名本塁打盗塁
2019C・イエリッチ4430
2012ライアン・ブラウン4130
2011ライアン・ブラウン3333
1970トミー・ハーパー3138

ハーパーは、前年1969年に73盗塁をマークして盗塁王タイトルを獲得。翌年チーム名をブルワーズと変更したシーズン、MLB史上5人目となる30-30を達成。

ブルワーズ一筋のブラウンは2011年、12年と2年連続トリプルスリー(打率・本塁打・盗塁)を達成。ただし2013年、薬物違反によりシーズン終了まで出場停止処分が下されることに。

2019年のイェリッチは前半戦ですでに球団史上初の30本塁打に到達し、最終的に2シーズン続けて首位打者タイトルを獲得、30-30も成し遂げました。

テキサス・レンジャーズ/4

達成年度選手名本塁打盗塁
2011イアン・キンズラー3230
2009イアン・キンズラー3131
2005A・ソリアーノ3630
1978ボビー・ボンズ3143

プロでのスタートがNPBの広島東洋カープだったアルフォンソ・ソリアーノは、MLBに移ってからは4回の30-30を打ち立てており、2球団目のレンジャースでの達成はじつに3回目。

2度、30-30クラブに名を連ねたキンズラーは、チームの歴史においては2人目、歴代二塁手としても史上3人目のメンバーであり、また2009年は両リーグを通じて唯一の達成者となりました。

ニューヨーク・ヤンキース/4

達成年度選手名本塁打盗塁
2025ジャズ・チザムJr.3131
2003A・ソリアーノ3835
2002A・ソリアーノ3941
1975ボビー・ボンズ3230

ボビー・ボンズはヤンキースに移籍した1975年にも30-30を記録し、両リーグで達成した初の選手に。

前出のソリアーノは2002年、本塁打が39と40本塁打に1本足りず40-40は逃したものの、自身初となる30-30をMLBの名門・ヤンキースで打ち立てました。

そして2025年、チザムJr.は二塁手として4人目、ヤンキースでは20年以上ぶりにこのクラブのメンバーが誕生したことになります。

ヒューストン・アストロズ/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2004カルロス・ベルトラン3842
1999ジェフ・バグウェル4230
1997ジェフ・バグウェル4331

ベルトランはロイヤルズから移籍後のわずか90試合で23本塁打、28盗塁をマークし、最終的なシーズン成績は、38本塁打、42盗塁で自身初の30-30に到達しました。

スピード評価は必ずしも高くなかったバグウェルでしたが、球団史上初、一塁手としては2人目の30-30を達成すると、2年後にも全試合に出場し2度目の同クラブ入りを果たしています。

ワシントン・ナショナルズ(*モントリオール・エクスポズ)/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2006A・ソリアーノ4641
2002*V・ゲレーロ・シニア3940
2001*V・ゲレーロ・シニア3437

ゲレーロJr.のパパ、ゲレーロ・シニアは16年のキャリアで2度の30-30を達成、02年は39本塁打、40盗塁と40-40に1本及びませんでしたが、強打者であり俊足でもあった選手。

またまた登場のソリアーノは、自身4度目の30-30を決め、MLB史上最速の929試合目で200本塁打、200盗塁に到達、9月には自身初メジャーで4人目の40-40に行き着きました。

フィラデルフィア・フィリーズ/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2007ジミー・ロリンズ3041
2004ボビー・アブレイユ3040
2001ボビー・アブレイユ3136

アブレイユは、01年に全162試合出場で球団史上初めて30-30を記録。04年シーズン通算では30本塁打、40盗塁で2度目の達成も果たしています。

キャリアハイとなる30本塁打、41盗塁を記録したロリンズもまた全162試合に出場し、遊撃手としてはMLB史上3人目となる30-30クラブの一員に。

シンシナテイ・レッズ/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2007B・フィリップス3032
1996バリー・ラーキン3336
1987エリック・デイビス3750

1986年に史上2人目となる27本塁打、80盗塁を記録したデイビスは、翌年にも史上初の37本塁打、50盗塁(30-50)を決めました(他に90年のバリー・ボンズ、23年のアクーニャJr.、24年の大谷翔平の3名のみ)。

レッズのフランチャイズ・プレーヤーであるラーキンは遊撃手として史上初の30-30を達成。

ブランドン・フィリップスは、レッズの二塁手のシーズン本塁打記録を更新してキャリアハイ記録をつくり、30-30に到達しています。

コロラド・ロッキーズ/3

達成年度選手名本塁打盗塁
1997ラリー・ウォーカー4933
1996ダンテ・ビシェット3131
1996エリス・バークス4032

1996年は、同一シーズンにビシェットバークス、2人の打者が30-30を記録した史上2番目のチーム(1987年メッツに次ぐ)となりました。

1997年、あと1本で史上初の「50-30」を達成するところだったウォーカーは、同年にカナダ出身者として初めてのMVPを受賞した名選手。

シカゴ・カブス/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2025P・C=アームストロング3135
1995サミー・ソーサ3634
1993サミー・ソーサ3336

ソーサは1993年に33本塁打、36盗塁で球団史上初めて30-30に達し、シーズン最終には1試合4盗塁で球団タイ記録に並び、翌々年にもそのパワーとスピードで同記録を達成。

それから30年、カブスで再び30-30の快挙を遂げたのは、ソーサが2度目の記録を刻んでから7シーズンが経過したのち、2002年に生まれた若きクロウ=アームストロングでした。

シアトル・マリナーズ/3

達成年度選手名本塁打盗塁
2025フリオ・ロドリゲス3230
2023フリオ・ロドリゲス3237
1998アレックス・ロドリゲス4246

A・ロッドは遊撃手として、42本塁打、キャリアハイとなる46盗塁を記録。史上6人しかいない40-40クラブ入りを弱冠22歳で成し得ています。

25年後の2023年、A・ロッドと同じドミニカにルーツを持つフリオ・ロドリゲスが32本塁打、37盗塁を記録しマリナーズの歴史に名を刻み、25年には再び30-30シーズンを達成。

カンザスシティ・ロイヤルズ/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2024ボビー・ウィットJr.3231
2023ボビー・ウィットJr.3049

ウィットJr.は23歳シーズンにブレイクを果たし、同年にMLB4人目となる30-30を達成。翌年にも2年連続3人目の快挙を成し遂げました。遊撃手で複数回記録したのは史上初。

ボルティモア・オリオールズ(*セントルイス・ブラウンズ)/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2021セドリック・マリンズ3030
1922*ケン・ウィリアムズ3937

セントルイス・ブラウンズ(現オリオールズ)でプレーしたウィリアムズは、1922年に39本塁打(1位)、37盗塁(2位)を記録し、メジャーで初めて30-30を達成した選手。

前年にクローン病の手術で体重が激減したマリンズ30-30シーズンは、キャリアハイの打率.291、30本塁打、30盗塁を記録。盗塁数ではア・リーグ2位タイの好成績を収めました。

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最も活躍したシーズンのケン・ウィリアムズ。

ロサンゼルス・エンゼルス/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2012マイク・トラウト3049
1977ボビー・ボンズ3741

トラウトはルーキーシーズンにダルビッシュ有から30号本塁打を放ち、史上最年少、新人初の30-30を達成。他にトリプルスリーと盗塁王を獲得するなどメジャーリーグを席巻しました。

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当時21歳になったばかりのトラウト。

トロント・ブルージェイズ/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2001ホセ・クルーズ3432
1998ショーン・グリーン3535

グリーンはこの30-30達成後のドジャース時代、大谷が更新するまでの球団最多49本塁打記録保持者。敬虔なユダヤ教徒で、神聖日には記録がかかる大事な試合でも欠場していたそうです。

9球団を渡り歩いたクルーズ30-30シーズンで自己最高の成績を残し、特に盗塁はこれまでの2倍以上の数を記録。

マイアミ・マーリンズ/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2008ハンリー・ラミレス3335
2000プレストン・ウィルソン3136

ハンリー・ラミレスは前年にあと本塁打1本まで迫っていた30-30に到達し、遊撃手としては史上4人目の同クラブ入りを果たしています。

ウィルソンはマーリンズで4シーズンをフルにプレーし、通算87盗塁をマーク。キャリアハイとなる36盗塁はメジャーリーグデビューから2年目に決めました。

ピッツバーグ・パイレーツ/2

達成年度選手名本塁打盗塁
1992バリー・ボンズ3439
1990バリー・ボンズ3352

1990年のボンズによる史上2人目の30-50達成は、言うまでもなく彼をエリートクラスの一員へと大きく押し上げた快挙。その2年後には再びこの偉業を成し遂げてみせました。

ボストン・レッドソックス/2

達成年度選手名本塁打盗塁
2018ムーキー・ベッツ3230
2011J・エルズベリー3239

レッドソックスの長い歴史の中で30-30の偉業を目にするには、ジャコビー・エルズベリーがキャリアで唯一16本塁打以上を記録した2011年まで待たなければなりませんでした。

ベッツ30-30シーズンは、オールスターファン投票ではトラウトやジャッジらを抑え外野手部門1位。またトリプルスリーも達成したほか、自身初となる首位打者タイトルとMVPも獲得。

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Rソックス時代のムーキー・ベッツ25歳。

アスレチックス(オークランド・アスレチックス)/1

達成年度選手名本塁打盗塁
1988ホセ・カンセコ4240

当時、達成者が皆無だった88年に「40-40を狙う」と宣言し、シーズン終わりまでに史上初の40本塁打、40盗塁を達成したカンセコ

のちに暴露本を出版し、MLB選手の85%がステロイドを使用、もしくはした事があると述べ大きな波紋を引き起こしたことでも知られます。

アリゾナ・ダイヤモンドバックス/1

達成年度選手名本塁打盗塁
2025コービン・キャロル3132

キャロルはナ・リーグ新人王シーズンでは25本のホームランを放ち、54盗塁、翌24年は比較的”無難”にまとめ、22本塁打、35盗塁をマークし、2025年の30-30へときれいにつなげました。

あともう少しのところで30-30達成に至らなかった選手が所属していたチームは全部で6つありました。

セントルイス・カージナルス/0
達成間近だった選手:1988年のレイ・ランクフォード/31本塁打、26盗塁

サンディエゴ・パドレス/0
達成間近だった選手:2016年のウィル・マイヤーズ/28本塁打、28盗塁

タンパベイ・レイズ/0
達成間近だった選手:2012年のBJ・アップトン/28本塁打、31盗塁

デトロイト・タイガース/0
達成間近だった選手:1985年のカーク・ギブソン/29本塁打、30盗塁

ミネソタ・ツインズ/0
達成間近だった選手:2001年のコーリー・コスキー/26本塁打、27盗塁

シカゴ・ホワイトソックス/0
達成間近だった選手:2001年のマグリオ・オルドニェス/31本塁打、25盗塁

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