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ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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メジャーリーグベースボール(MLB)の2025年、いよいよレギュラーシーズン終了まであと40日を切りました。
大リーグ公式『MLB.com』は、2025-26シーズンのFA(フリーエージェント)候補トップ10を選出。早々に今オフシーズンの予想を繰り広げています。
というわけで当記事では、そこで名前の挙がった候補者の中から気になる選手をピックアップ。
彼らについて独自リサーチしています。
さっそく見ていきましょう。
※ 文中の数値データは日本時間8月22日までのものです。
MLB契約におけるオプトアウトとは?
MLBでよくきかれるオプトアウトとは、選手が自身の成績や市場価値に基づいて契約を見直したり、あるいは契約を破棄してFA(フリーエージェント)となる選択権を持つ権利のこと。
より良い条件での再契約を求めるために用いられる制度です。

オプトアウトの仕組みをもう少し分かりやすく言うと?
押さえておきたいポイントについて説明します。
オプトアウトの仕組み
契約に盛り込まれるオプション:
選手と球団が複数年契約を結ぶ際に、契約条項の中にオプトアウトの権利を盛り込む形で合意されるケースがことが多くなっています。
特定のタイミングでの活用:
契約期間中のある時点(~年目終了後など)で、選手が権利を行使するかどうかを選択できます。
契約破棄とFA権:
選手がオプトアウトを選択するとそれまでの契約は破棄され、選手は自由契約となってFA権を持つことになります。
再契約の機会:
FAとなった選手は他の球団とも交渉が可能となり、より高い評価での再契約や、あるいは条件の良い長期契約を改めて結ぶチャンスを得ます。
オプトアウトの主な目的とメリットには、次のような事柄があげられるようです。
- 選手は自身の成長や成績向上を前提に、将来的により高い評価を得られる機会を確保できます。
- 契約が長期化する中で、もし自身の成績が期待以上の伸びを見せた場合、その時点でマーケットバリューを再確認しさらに有利な契約交渉を進めることができます。
- 一方で、選手がオプトアウトを行使すれば球団側は主力選手を失うリスクを負うことも考えられます。
MLB次シーズンを賑わせるFA候補選手
アレックス・ブレグマン
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8月試合前のセレモニーにて。
出身:アメリカ合衆国 ニューメキシコ州
生年月日:1994年3月30日(31歳)
身長:183cm
現所属:ボストン・レッドソックス
ポジション:三塁手
ブレグマンは2024年オフ、デビュー以来9年間在籍したアストロズから提示されたクオリファイング・オファー(QO:同年のMLB年俸上位125選手の平均年俸と同額の1年契約)を断りFAに。
そして2025年2月にレッドソックスと3年総額1億2000万ドル(約174億円/1ドル145円)の契約を結びました。今季の年俸は約3600万ドル(約52億2000万円/同レート)。この契約にはもちろんオプトアウト条項が含まれており、ブレグマンは2025年、2026年のワールドシリーズ後に契約を破棄する可能性があるとされています。
今シーズンは怪我の影響で82試合の出場にとどまっているものの、出場時は好成績を残しており、打率.303、16本塁打、OPS.927を記録。離脱期間を考慮しても、fWARは4.0以上を4年連続で達成するペース(現在3.9)で推移。
さらなる可能性に懸けてオプトアウトを行使しても、別段驚きではないでしょう。
fWAR(FanGraphs Wins Above Replacement)*データサイトFanGraphs社算出
守備の影響を除外した上で打撃・走塁・守備の評価を統合し、代替可能選手のレベルと比べどれだけ価値があるかを示した指標。数値が高いほどチームへの貢献が大きい選手と評価。
評価 | 基準 |
---|---|
オールスタークラス | 4.0 – 5.0 |
好選手級 | 3.0 – 4.0 |
レギュラークラス | 2.0 – 3.0 |
先発メンバー級 | 1.0 – 2.0 |
控えクラス | 1.0 以下 |
カイル・タッカー
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7月、ソロホームランを打ちダグアウトで祝福を受ける。
出身:アメリカ合衆国 フロリダ州
生年月日:1997年1月17日(28歳)
身長:193cm
現所属:シカゴ・カブス
ポジション:外野手(右翼手)
カブスでの初シーズン、カイル・タッカーは好調なスタートを切り、6月までに17本塁打、52打点、20盗塁、OPS.931を記録。
7月、8月は手の負傷により打撃成績が低下(のちに骨折だったと球団発表)したとはいえ、2021年以降毎シーズン4.0以上のfWARをマーク(今季は現時点で3.8)。
今オフのFAマーケットでも、最も高いレベルのパフォーマンスを発揮できる、有能かつバランスの取れた選手という評価は揺るぎようがなさそうです。
30歳前ですでにオールスターに4回続けて選出されたタッカーですが、カブスとは2025年の1年1650万ドル(約23億9250万円/1ドル145円)で合意。最短フリーエージェントとなる2026年は、うってかわって4億ドル超えのビッグ契約に至る可能性があるとも言われています。
ボー・ビシェット
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打率は同僚のゲレーロと双璧を成すチームトップ、38二塁打もチームNO.1。
出身:アメリカ合衆国 フロリダ州
生年月日:1998年3月5日(27歳)
身長:183cm
現所属:トロント・ブルージェイズ
ポジション:遊撃手
2019年7月末にメジャー昇格、2021年(191)と翌22年(189)にアメリカンリーグ最多安打を記録し、2023年には自身2度目のオールスターに選出されたビシェット。
ところが2024年は一転して悪夢のようなシーズンを送り、試合出場はわずか81試合、成績も上向かないまま不調に終わりました。
そうして迎えた2025シーズンでしたが、みごと復活。かつての輝きを取り戻し、ここまで125試合で16本塁打、82打点、OPS.805と活躍しており、再び最多となる157安打でア・リーグ1位、38二塁打は同リーグ2本差の2位。
今季年俸は1758万ドル(約25億4900万円/1ドル145円)。遊撃手を取り巻く取引市場は人員不足が見込まれていて、ビシェットは初FA進出で驚くような成果を上げるのではと今から話題です。
カイル・シュワーバー
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今季オールスターゲームではみごと最優秀選手賞を受賞。
出身:アメリカ合衆国 オハイオ州
生年月日:1993年3月5日(32歳)
身長:183cm
現所属:フィラデルフィア・フィリーズ
ポジション:外野手/指名打者(DH)
2022年3月にフィリーズと4年総額7900万ドル(約102億7000万円/当時レート)の契約を結んだシュワーバーの年俸は2000万ドル(約26億円/同レート)。
来季、33歳シーズンを迎える選手がFAリストで優位に立つことはめったにありませんが、シュワーバーは範疇外でしょう。
彼のパワーは底知れず、今季は127試合で45本塁打、109打点を記録し、現在ナショナルリーグのトップに立っています。シーズン残りわずかとなった今、fWAR 4.2は自己最高をマーク。
彼は他球団へ移籍しようが、現在の球団と再契約となろうが、いずれも加入後はすぐにどんな打線も強化してくれるではないでしょうか。
ピート・アロンソ
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8月には6本塁打を放っているアロンソ。
出身:アメリカ合衆国 フロリダ州
生年月日:1994年12月7日(30歳)
身長:190.5cm
現所属:ニューヨーク・メッツ
ポジション:一塁手
ピート・アロンソは2025年2月中旬までに契約を成立させられず、今季もメッツと2年総額5400万ドル(約78億3000万円/1ドル145円)で再契約を結びました。
2025年の年俸が3000万ドル、残り2400万ドルのプレーヤーオプションについては、最短フリーエージェントとなる2026年に改めて行使し、再挑戦することも可能な立場にあります。
アロンソは今シーズン、127試合で28本塁打、101打点、OPS.858を記録していることを考えると、そのシナリオはきわめて現実味を帯びてきたようです。
以上、2025-26シーズンのFA(フリーエージェント)候補者の中から、気になる選手を5人pickして紹介しました。
どのプレーヤーも皆、現在の年俸を超える大型契約を結び活躍できるよう期待したいですね!