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ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
8月4日(日本時間5日)、マックス・マンシーがロサンゼルス・ドジャースのラインナップに復帰。これによりワールドシリーズ制覇に向けて、野手部門での貴重な1ピースを取り戻しました。
レギュラーシーズンも残り2ヶ月を切った今、MLBの優勝候補チームはどこも、ここ数日、数週間のうちに主力選手がIL入りから復帰してくれることを願っていることでしょう。
ドジャースファンも皆、彼らが10月のポストシーズンに間に合うことを心待ちにしています。ましてや、地区首位争いがこれまで以上に熾烈を極め混戦模様となっている現状を考えると、投手陣の復活時期もまたチームの命運を左右するキーかもしれません。
今回取り上げるのは、復帰に向けてチームに最も影響力をもたらす先発以外のリリーフ投手たちの現状です。
※紹介する情報は日本時間8月14日時点のものです。
ブルペン陣を取り巻く現状
シーズン開幕時はMLB随一の投手陣とされていたドジャースでしたが、今年も多くの負傷者を抱える事態に・・・。
それでも今季トレードにおいてフロントオフィスは慎重な経営姿勢を取り、レイズのポール・ガバース(2日後マイナー降格)と、あとは3年ぶりの古巣復帰となるブロック・スチュワート(日本時間8月13日IL入り)をツインズから呼び戻したのみで、いずれも救援投手だけの補強にとどまりました。
この戦略はドジャースが復帰予定の投手たち、とりわけブルペン陣への信頼感を示したもの、とも受け取れますが、右膝半月板切除のコペックはわずか8登板、7投球回で離脱中。オフシーズンに大型契約したスコットとイェーツは、共に思うような結果が出せないまま戦力を離れています。
ちなみに、ナショナルリーグ西地区でドジャースを追い越し1位につけたパドレスを例にとると、期限最終日の大型トレードではアスレチックスから守護神のメーソン・ミラー投手(26歳)と先発左腕のJP・シアーズ投手(29歳)を獲得。ミラーはさっそく8月1日(同2日)の試合に登場すると、165キロの直球で度肝を抜き4-1の勝利に貢献しました。
地区ライバルの一つに挙げられるこのチームは、もはやリーグ屈指の強力ブルペンを誇り、球界でも指折りのクローザーを擁する脅威の存在となっています。
マイケル・コペック
出身:アメリカ合衆国 テキサス州
生年月日:1996年4月30日(29歳)
身長:190.5cm
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髭がないと別人級のイケメンぶりを見せるコペック(どーでもいい?スミマセン)。
コペックは今シーズン、肩の具合がすぐれず出遅れてしまい6月初旬に初登板。8ゲームで7.0イニング、防御率0.00をマークしましたが、同月下旬には右膝の炎症で再びIL入り。その後、重傷や長期的な病気の場合に適用される60日間ILに移行されました。
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右膝半月板切除 | 7月1日(6月28日に遡及、7月9日に60日間の故障者リストに移行) |
8月11日(日本時間12日)、ブルペン投球を続けてきたコペックがエンゼルス戦を前にライブBP(実戦形式の打撃練習)に登板。
IL入り後初めて打者と対戦すると、そこでチームメートにデッドボールを与えてしまいヒヤリとする場面はあったものの概ね好調なスタートを切りました。
実戦練習をもう1回程度行ったあと、ひとまず8月下旬をめどに復帰予定となったようです。
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6月20日ナショナルズ戦では6回裏に登板。
タナー・スコット
出身:アメリカ合衆国 オハイオ州
生年月日:1994年7月22日(31歳)
身長:188cm
Embed from Getty Images 2025年
2月、ドジャースの春季トレーニングに参加。
今季最大の誤算だったのが、パドレスから4年総額7200万ドル(約115億円)で加入した守護神のタナー・スコットでしょう。
以前は大谷キラーで知られ、2024年地区シリーズでは4打席4奪三振、シーズン対戦でも通算9打数1安打と抑え込んでいた左腕ですが、5月頃から不安定な投球に終始し新チームの期待には応えられていません。
そしてついには7月21日(日本時間22日)の試合で前腕の「刺すような痛み」を訴え緊急降板。
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左肘の炎症 | 7月22日 (15日間の IL) |
負傷者続出のブルペンで苦境に立たされるドジャースですが、スコットもマウンドでの投球練習を再開しており、現地8月中旬には IL登録されて以来初めてとなる打者との対戦が行われる見込み。
復帰を間近に控え、同投手には移籍した新天地で証明しなければならないことが山ほどあります。
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7月21日、9回裏にメディカルスタッフと共にマウンドから降りる。
カービー・イェーツ
出身:アメリカ合衆国 ハワイ州
生年月日:1987年3月25日(38歳)
身長:177.8cm
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6月、救援投手として登板した試合にて。
今季39登板で4勝3敗3セーブ、防御率4.31のイエーツは、7月末日のトレード期限が切れた翌日8月1日(日本時間2日)に戦線離脱。
ベテラン右腕もまた戦列を離れたことで、ドジャースのIL入りしている投手陣は実に10人以上という異常事態に陥ってしまいました。
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7月27日登板以降は、試合に出ておらず。
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腰痛 | 8月1日(7月29日にさかのぼり15日間の故障者リスト登録) |
38歳のイエーツはIL入りする数週間前から腰痛に悩まされていたということで、前出の2選手と比べると復帰時期は少し不透明な状況。とはいえ、彼もうまくいけば8月末までに復帰する可能性はゼロではない様子。
このまま順調にブルペンが立て直されるのであれば、不動の陣容でポストシーズン進出&ワールドシリーズ制覇を目指す体制は整うはずです。
2024年「地区シリーズ」を振り返る
Embed from Getty Images 2024年
ディビジョンシリーズ第5戦で勝利し優勝
思い起こせば2024年、ドジャースとパドレスがリーグチャンピオンシップシリーズ進出をかけた地区シリーズ(ディビジョンシリーズ)では、事前予測として多くの米識者らがパドレス優位を掲げていました。
当時、大リーグ公式サイト『MLB.com』などはポジション別の比較において、 先発投手部門はパドレスを上位とし、ダルビッシュ有、マイケル・キング、ディラン・シースの名をリストアップ。
ドジャースは開幕投手を務めたエースのタイラー・グラスノー(24年7月右肘の炎症でIL入り)、2桁勝利のギャビン・ストーン(右肩手術で2025年も全休)を失ったのが痛いと分析。
一方でブルペンは両チームともに強力な布陣ではあるものの、この時もトレードデッドラインでジェイソン・アダム、そして何の因果か、タナー・スコット(!)などを積極的に補強したパドレスが勝っていると見立てパドレスが3勝1敗と予想しました。
で、実際の結果はというと、ドジャースが第4試合で2勝2敗のイーブンに持ち込み、第5戦で勝利したことでリーグチャンピオンシップシリーズへと進出。
リーグ優勝決定シリーズも制すると、最終的に4年ぶり8回目のワールドシリーズチャンピオンに輝いたわけです。
ーー8月13日(日本時間14日)で4連敗を喫し、現時点でパドレスに1ゲーム差の地区2位へと陥落してしまったドジャース。
一刻も早いブルペン陣の復帰に期待を寄せつつ、外部からの圧力や周囲の憶測などには目もくれず、接戦を確実にモノにして ”競り勝つ野球” を再び取り戻してほしいですね。