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ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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7月はじめにはナショナルリーグ西地区でシーズン最高の9ゲーム差をつけていた不動のロサンゼルス・ドジャースが、わずか1ヵ月余りで首位から陥落。
終盤戦にさしかかった大事な時期、5連戦を勝ち越したサンディエゴ・パドレスに地区1位の座を明け渡しました。
プレーオフ進出を狙う両チームにとって、この交代劇は単なる一時的なものなのか、それとも波乱の幕開けに過ぎないのか…。
パドレスがさらに差を広げる、あるいはドジャースがここから巻き返すきっかけとなるかもしれない試合がこれから始まろうとしています。
ナ・リーグ西地区/ドジャース対パドレス
両チームの投手陣状況
まず考えなければいけないのは投手の状況についてですが、先発ローテーションが問題なのでしょうか?それともブルペン陣に両軍格差でもあるのでしょうか?
8月中旬現在、ドジャースの先発投手陣の防御率4.13はリーグ全体で18位、リリーフ投手だと防御率4.22で同20位につけています。
一方、パドレスの先発投手陣の防御率3.99はリーグ13位、リリーフで防御率2.97はリーグトップの成績。
チーム防御率では、ドジャース4.17に対してパドレスが3.55で、パドレスのほうが安定して失点を抑えられていることがわかります。
また大リーグ公式『MLB.com』が8月13日(日本時間8月14日)に更新した「先発投手パワーランキング」では、6位にパドレスのニック・ピベッタ投手がランクイン。
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カナダ出身、32歳のピベッタはRソックスから移籍。
同日にナショナルリーグ西地区首位の座についたパドレスですが、ピベッタはここまで24試合に先発し、141回1/3を投げ、12勝利はナ・リーグ2位タイ、防御率2.87。
この右腕投手は2月にFAとしてチームと契約しましたが、彼の活躍でローテーションは安定し、今夏トレード移籍のJP・シアーズを除き20試合以上先発したのはディラン・シース(24先発登板、169奪三振はナ・リーグ2位、防御率4.52)とランディ・バスケス(22先発登板、防御率3.93)の2人だけとなりました。
さらに今季、3年ぶりの2桁勝利とともに悲願の地区優勝も狙うダルビッシュ有の直近成績も、8月11日(同12日)のジャイアンツ戦に先発し6イニング、84球を投げ、6奪三振、無四球の好投で2勝目(日米通算205勝目)をマーク。
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8月11日のジャイアンツ戦に先発登板したダルビッシュ有。
両チーム経営戦略の違い
何よりドジャースとパドレスの決定的な違いはその経営戦略にあり、トレード期限までのドジャースの動向が控えめで静かだったのに対し、パドレスの球団上層部は大胆に大きく動いたという点。
パドレスは複数のトレードを成立させ20人を超える選手が移籍。投手では、最速167キロを誇る抑えのメイソン・ミラー、先発左腕のJP・シアーズ、そしてヤンキース時代はロングリリーフとして実績があり変則投法で知られたネスター・コルテスを獲得。
加えて野手では、オリオールズから外野手ですば抜けた強肩の持ち主ラモン・ラウレアーノと、32歳のベテラン一塁手ライアン・オハーン、ロイヤルズからフレディ・ファーミン捕手を補強。DFAとなったマーティン・マルドナドと入れ替わるように40人枠入り。
その新戦力たちがそれぞれ新チームで実力を発揮、みるみるうちににドジャースとのゲーム差を縮めてきました。
ただ2024年のドジャースのように、たとえ先発ローテーションが弱くてもブルペンが強力でありさえすれば、重要な10月シリーズで勝利を収める可能性は十分にあるともいわれます。
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ディビジョンシリーズでパドレス打者から三振を奪い勝利の雄たけびを上げるコペック。
現在、故障者リストに名を連ねるドジャースのリリーバーのうち注目したいのが、昨シーズンにトレードで移籍後ワールドシリーズ制覇に貢献したマイケル・コペック(29歳)、今季ライバルのパドレスから加入してきたタナー・スコット(31歳)、変化球で高い奪三振率を誇るカービー・イェーツ(38歳)の3投手。
※彼らについての詳細はコチラの記事をご覧ください。
トレードに積極的でなかったということは、言い換えれば今ある選手層への信頼の表れと捉えることもでき、となるとドジャースの方針は、IL入り投手陣の復帰に希望を託すことこそが最善の選択ということなのでしょう。
両チーム打撃面での比較
ではここで両チームの打撃面について見ていきます。
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8月8日、ベッツが2ランホームランを放ちMVPトリオで喜びを分かち合う。
ドジャースのチーム打率.255は、パドレスのチーム打率.252を上回っており、ナ・リーグではブルワーズ.259に次ぐ第2位の好成績。チーム本塁打数もドジャース180本に対しパドレスが103本とドジャースが勝り、失策はともに56で並んでいます。
各バッターの個人成績でチェックすると、打率.312のウィル・スミス(30歳/捕手)はリーグトップ、打率.300のフレディ・フリーマン(35歳/一塁手)がリーグ3位で断然ドジャースが優勢。
打撃不振に陥っていたムーキー・ベッツ(32歳/遊撃手)も、8月に入り26打席ぶりの安打を記録し、6月以来の3安打をマーク。続けて24試合ぶりの決勝2ランホームランを放つなど、徐々に復調の兆しを見せています。
またドジャースの打撃力は、43本塁打、115得点、長打率.630、OPS1.021でいずれもリーグ首位に立つ大谷翔平(31歳/投手・DH)の存在がやはり圧倒的であり、他の追随を許さない別格といった印象。
パドレスの打者では、マニー・マチャド(33歳/三塁手)の安定感が光り、打率はナ・リーグトップ5を常に争ってきており、30二塁打は現在2位タイの好位置をキープ中。
選手層が薄く、下位打線の弱さが課題となっていた今季のパドレスでしたが、前述したように思い切ったトレードで選手層がグンと厚みを増し一気にパワーアップ。下位打線が強化されたことも、今回の首位奪取につながったようです。
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6月パドレスのタティスJr.が死球を受け両ベンチが空になったことも!
ーーということで日本時間8月16日、週末の土曜日から10日間の中で繰り広げられるドジャースとパドレスのシビれる対決「3ゲーム × 3ゲーム」計6試合を大いに楽しみたいですね!
ドジャース 対 パドレス 8月対戦日程表
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
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試合なし | 16 11:10 ドジャー・ スタジアム | 17 10:10 ドジャー・スタジアム | ||||
18 5:10 ドジャー・スタジアム | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 10:40 ペトコ・ パーク | 24 9:40 ペトコ・ パーク |
25 5:10 ペトコ・ パーク | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |