こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
新シーズンの足音が聞こえてくるなか、MLB公式サイトがFanGraphsの最新データを基にした興味深い分析を公開しました。
デビッド・アドラー記者が鋭く切り込むのは、今季の順位予想で明暗が分かれた「上昇傾向と下降傾向にある」8チームです。
今回は、その中から波乱を予感させる注目の4チームをピックアップ。
さらに、当記事では、データ上でもワールドシリーズ3連覇の最有力候補として非常に評価の高いドジャースにも注目。
2026年のMLBを占う上で見逃せない計5チームの最新情報をお届けします。
ゴールドスタンダード:圧倒的独走の予兆
昨年王者の驚くべきシミュレーション値
ロサンゼルス・ドジャース
■予測:100勝62敗(ナショナルリーグ西地区1位)
FanGraphsの予測によれば、ドジャースは昨季に続き100勝ペースという圧倒的な数字がはじき出されています。3連覇を狙う王者の勢いは、データ上でも一切の衰えを見せていません。
ほか2026予測を見ると、地区優勝する確率(レギュラーシーズンでその地区の1位になる確率)は、同じ地区所属のチームが0%~2%なのに対し、ケタ違いの94%。
これは、ナ・リーグ西地区で1位になることがほぼ確実視されているからにほかなりません。
プレーオフ進出確率は約99%、単なるプレーオフ進出だけでなく最初のラウンドを免除される不戦勝枠を手にする確率(Clinch Bye)も約89%と、圧倒的な強さを見せています。
さらに、FanGraphsが算出したドジャースのワールドシリーズ優勝確率は、驚異の約28%。
本来、プレーオフは「何が起こるかわからない」短期決戦であり、特定チームの優勝確率が20%を超えること自体が稀なこと。それがどれほど突出しているかは、他の地区1位予想チームと比べれば一目瞭然です。
同じナ・リーグのブレーブスで10.1%、
実力が拮抗するア・リーグにおいては数値がやや下がり、屈指の強豪ヤンキースが6.4%、昨季勢いのあったマリナーズで8.2%ですから、この3倍〜4倍も上回る確率は、もはや優勝候補の一角というレベルではありません。
高度な統計(セイバーメトリクス)とデータ解析は、ドジャースが他球団とは全く別次元で ”3連覇への一本道” を突き進んでいることを確信させています。

ここで、米野球分析の仕組みについて深掘りしておこう!
知っておきたいMLBの裏側:なぜ今「FanGraphs」なのか?
今回の記事で紹介する予想データの根拠となっている「FanGraphs(ファングラフス)」。
野球ファンなら一度は耳にするこのサイトは、現代のメジャーリーグ観戦において欠かせないガイドのような存在です。
一言でいえば、「野球を数字で解剖する専門家集団」です。 従来の「打率」や「勝利数」といった結果だけの数字ではなく、「なぜその結果になったのか?」というプロセスを統計学的に分析するセイバーメトリクスの最高峰プラットフォームとして知られています。
かつての野球は「スカウトの経験と勘」がすべてでした。しかし、今は違います。
- 「運」と「実力」を分ける: 「たまたま野手の正面に飛んだアウト」と「芯で捉えたヒット」を区別し、選手の真の能力を可視化します。
- 未来を予測する: 過去の膨大なデータから、「この選手は来年どれくらい活躍するか」をシミュレーションします。今回の順位予想も、こうした高度な計算(予測システム「ZiPS」や「Steamer」など)に基づいています。
- 球団: 今や30球団すべてにデータ分析部門があり、FanGraphsが公開しているような指標(WARなど)をベースに、選手の年俸査定やトレード戦略を立てています。
- メディア(MLB.comなど): 公式メディアも、単なる期待感ではなく客観的な根拠としてこれらの数字を用います。今回のように、開幕前の順位予想をエンタメとして楽しむための最高のスパイスになっているのです。
現在、大谷選手の通訳を務めるウィル・アイアトン氏は、それこそ通訳という枠を超えたゴリゴリの理系インテリ。もともとはドジャースのデータ分析・戦略部門の責任者として数字を勝利に変えてきたプロフェッショナルです。
野球は ’数字が物語をつくるスポーツ’。
こうした専門サイトがあるおかげで、私たちはドジャースの具体的な優勝確率を見て、それが単なる期待や予言ではなく最も起こりうる科学的な未来として楽しむことができるんですね。
アップワード・トレンド:上昇が期待される顔ぶれ
V字回復のシナリオ
アトランタ・ブレーブス
■予測:92勝70敗(ナショナル・リーグ東地区1位)
2018年から7年連続でポストシーズンに進出し、地区優勝6回を誇ったブレーブスですが、昨季はまさかの76勝(借金10)で地区4位に沈み、プレーオフを逃しました。
レギュラーシーズンは162試合。半分が81勝となり、81勝81敗(勝率5割)を基準に、負けが先行する状態を「借金」と呼びます。強豪チームが通常、年間90勝以上を目指す中、76勝86敗だった昨季は、基準より10敗多く、76勝はプレーオフ進出すら絶望的な負け越しシーズンだったことを表しています。
しかし、2026年はそこから「16勝の上積み」が予測されており、データは彼らが再びその全盛期へと回帰することを示唆しています。
また、全30球団の中でドジャースに次ぐリーグ2位の勝ち星予測を叩き出しており、ワールドシリーズ優勝確率10%超えは、ドジャース以外ではこのブレーブスだけ。
その根拠となる最大の理由が、何より主力たちの「健康」で、怪物ロナルド・アクーニャJr.が万全の状態で戻り、マット・オルソン、オースティン・ライリーら強力打線が復活。
さらに、クリス・セール、スペンサー・ストライダー、期待の新星スペンサー・シュウェレンバッハという、指折りの先発ローテーションが揃うことも大きな強みと言えるでしょう。
「昨年は不運で沈んだものの、データの裏付けがあるから今年は間違いなく来る!」という、アドラー記者の視点がクリアに伝わってきます。
悪夢の失速からの脱却
ニューヨーク・メッツ
■予測:90勝72敗(ナショナル・リーグ ワイルドカード首位)
2025年、メッツはシーズン後半の歴史的な失速により、最終日にプレーオフ進出を逃すという、ファンにとっては悪夢のような1年を過ごしました。
しかし、2026年のFanGraphs予測は非常に強気で、90勝台に乗ると見ています。
実は、MLB全30球団の中で「90勝以上」と予測されているのは、ドジャース、ブレーブス、そしてこのメッツの3チームだけなのです。
すでにフアン・ソトやフランシスコ・リンドーアというメガスターを擁するメッツですが、
MLB公式記事では、新たに加わったペラルタやビシェットらを含む豪華なラインナップが、プレーオフ進出確率80%という驚異的な数字を支えていると分析しています。
ここで面白いのは地区優勝争い。本命は前出のブレーブス(92勝予測)で、メッツは現状ワイルドカード首位(地区優勝以外のチームで勝率トップ)という位置づけ。
ただ、そこから逆転優勝する確率も「3分の1(約33%)」残されているのです。
地区優勝を逃したチームの中で、最も高い勝率を記録すること。メジャーリーグでは各リーグの「地区優勝3チーム」と、それとは別に「勝率上位3チーム(=ワイルドカード)」がプレーオフに進めます。つまり、”地区優勝を逃したチームの中で勝率トップ”だったことを意味します。
激戦必至のナ・リーグ東地区では、昨年王者のフィリーズ(86勝予測)を含めた三つ巴の戦いが繰り広げられるでしょう。

なぜ昨季1位のフィリーズを上回る予測なの?
昨季地区1位のフィリーズが86勝予測なのに対し、メッツが90勝と評価された理由は、FanGraphs特有の冷静な分析にあります。
ダウンワード・トレンド:苦戦が予想される顔ぶれ
ア・リーグ中地区1位からの転落?
クリーブランド・ガーディアンズ
■予測:76勝86敗(ア・リーグ中地区4位)
2025年シーズン終盤、ガーディアンズが見せた猛チャージでの地区優勝は、野球界を熱狂の渦に巻き込んだ最高のストーリーの一つでした。
ところが、FanGraphsの評価は驚くほどシビアです。
昨季の快進撃にもかかわらず、2026年はそこから「12勝も減らす」という衝撃的な予測。地区首位から一転して借金生活の4位へ転落するという、極めて過酷な見通しが示されました。
精神的支柱であるホセ・ラミレス選手と長期契約を結んだものの、チーム全体の層の薄さは依然として救いがたいネックとなっており、
個の輝きだけではどうにもならない、「野球は26人で戦うもの」という現実を否応なく突きつけてきたかのようです。
特にライバルのタイガース(84勝予測・プレーオフ進出率61%)との比較は厳しいものに。
昨季の直接対決ではガーディアンズが上回りましたが、細かなスタッツの累計から導き出されたポテンシャルと実力の差は覆せず、データは非情にもタイガースに軍配を上げました。
ワイルドカード2位からの沈滞?
サンディエゴ・パドレス
■予測:79勝83敗(ナ・リーグ西地区4位)
2024年、2025年と連続でプレーオフに進出し、ドジャースを脅かす西地区随一の強敵と目されていたパドレス。
にもかかわらず、2026年の予測はある意味センセーショナルです。
昨年の90勝から「11勝減」の79勝にとどまり、地区4位に沈むという屈辱的な見立てがなされています。
メジャーでの試合数は1ヶ月に約26試合(週6日ペース)。そこで11勝分が消えるとは、月の約半分を勝ち越していたチームが、その期間中に一度も勝てず敗戦が続くイメージ。昨年積み上げた勝ち越し分(貯金)がほぼ消滅し、優勝争いから一転して負け越しの苦境に立たされることを意味します。
フェルナンド・タティスJr.、マニー・マチャド、ザンダー・ボガーツといった銀河系級のスター・ラインナップ。
そこへ新人王候補のジャクソン・メリルや守護神メイソン・ミラー、さらにマイケル・キングやニック・ピベッタといった実力派も加わり、名前を並べるだけで「優勝候補」と呼ぶにふさわしい豪華な顔ぶれが揃っています。
これほどの才能を擁しながら「4位」に甘んじることになったのは、なにもパドレスの力が衰えたからではありません。
むしろドジャース、ジャイアンツ、Dバックスといった同地区のライバルたちが、それを上回る勢いで『戦力強化』に成功したとFanGraphsのデータが判断したためです。
ナ・リーグ西地区という魔境で生き残ることの難しさを、この79勝という数字が無情にも物語っているようです。
