こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
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【公式】大河ドラマ#光る君へInstagramより「放たれた矢」
大河ドラマは、老若男女問わず幅広い世代に観られると同時に、演者にとってもその存在を世に知らしめるビッグチャンスとなり得る…そんな独特のステータス感がありますよね。
2024年NHK大河ドラマ『光る君へ』<放たれた矢>が、5月二週目の日曜日に放送されました。
天皇から命を受け右大臣となった藤原道長は公卿の頂点に。ききょうの深慮で定子と面会を果たす、まひろ。そんななか、道長と対立する伊周の弟・隆家により放たれた1本の矢が、大事件へと発展ーー。
この回では、花山院の再登場とともに、隆家役・竜星涼さんのインパクトある怪演ぶりも注目を集めたところです。
ドラマが描こうとするイメージに合った、あるいは想定を超える俳優がキャストとして出演すると、その話題性は大きく膨らむもの。
今回、竜星涼さんが演じた役は、もともとは永山絢斗さんがキャスティングされていた役柄でした。
諸事情により降板となった前任者に代わり、”代役”という形でチャンスを掴み取った竜星さん、その新たな挑戦は、今後の俳優人生にとって貴重な経験となるはずです。
ということで今回は、大河ドラマ初出演となった竜星涼さんの高まる演技評価と併せ、芸能界における”代役”にまつわる裏話や、”代役”をきっかけにブレイクした俳優さんのエピソードも交えまとめています。
どうぞ最後までお付き合いください。
大河ドラマの出演者選び
まずはじめに、代役について語る前に大河ドラマの出演者はどのようにして決められるのか?
こちらについて明らかにしてまいりましょう。
大河ドラマの出演者を選ぶ方法は、大きく分けて2通り。
1つ目は、プロデューサーを中心としてドラマの企画が組まれ、脚本や役者のイメージなども考慮に入れながら配役を決定するキャスティング方法。
まっさらな無の状態からだけでなく、「この役はぜひあの人に!」、「まだ世の中に知れ渡っていない舞台役者の○○さんが適任じゃないか」など、役と照らし誰にするかを絞り込んだ上でオファーするケースもあるようです。
そして2つ目はオーディション形式による選出方法。
これには、あらかじめ主役や主要キャストのみキャスティングで決めておき、他のサブキャストはオーディションを開いて決定するやり方もあるのだそう。
一般人からするとオーディションと聞けば、売出し中の新人や芸能界へ転身を図る新進モデル等が受けるものといったイメージが湧きますが、必ずしもそうとは限らないようで…。
現在第一線で活躍する役者であっても、大河ドラマとあらば絶好のチャンスと捉え、応募することがあるわけですね。
また、かつて大河ドラマというと、ベテラン役者で固めた重厚な演技合戦を堪能することに醍醐味があるとされてきました。
けれども近年、視聴者の好みは多種多様に。
単に大御所や主役だけに目を向けられるものでもなくなってきたようです。
興味の惹かれる登場人物が、劇半ばで途中退場する回ともなれば、“○○ロス” がトレンドになるなど、特定の役柄に思い入れをして視聴を愉しむ人たちも増加傾向の今。
こうした多極化するファンの期待に応えるべく、未来の逸材の発掘や成長目覚ましい若手の起用含め、大河ドラマはより多彩に、可能性に満ちた人選へといっそう拍車がかかっています。
大河2024『光る君へ』代役への意気込み
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【公式】大河ドラマ#光る君へInstagramより「放たれた矢」
2023年6月、NHKは『光る君へ』の藤原隆家役に決定していた永山絢斗さんの降板を発表。
その代役については、同年8月末日に行われた第六次出演者発表の中で竜星涼さんがつとめることが正式にアナウンスされました。
竜星涼さん演じる藤原道長の甥・藤原隆家は、一家没落の憂き目に遭いながらも冷静に対処し難局を切り抜け、それを乗り越えていく人物。
発表後のコメントでは「貴族でありながら雅(みやび)な人生とは真逆の武闘派」とその役柄を分析。
かねてより「いつか大河ドラマに出演するのが役者としての夢」と語っていた竜星涼さんにとって、突如巡ってきた役が初めての大河作品となったのです。
思わぬ形で願いを叶えた竜星さんはクランクインを前に、「武人としての人間力をどう演じるか、いまからとてもワクワクしています!」と大きな期待を寄せていました。
大河ドラマ ”代役” 今昔(いまむかし)
1963年度から放送が始まった、NHKによる歴史大作シリーズ『大河ドラマ』。
60年にわたり生み出された作品群をたどっていくと、急な降板によるアクシデントから放送が危ぶまれる事態に陥ることもありました。
しかしながらその都度、見劣りのない代役を立て、ドラマを成功に導いたケースも少なくありません。
そのなかでも当時、センセーショナルに取り上げられ話題をよんだ作品を以下表にまとめました。
『勝海舟』(1974年) | 勝海舟役 | 渡哲也 → 松方弘樹 | 渡さんは収録中に肋膜炎発症、大河の長い歴史で唯一主演俳優の降板に。脚本の倉本聰氏も演出スタッフと揉めて降板しスキャンダラスな展開へ。とはいえ、最高視聴率30.9%、年間平均視聴率24.2%をたたき出し、幕末を扱ったドラマとして当時最高数字となったとか。 |
『太平記』(1991年) | 新田義貞役 | 萩原健一→ 根津甚八 | 萩原さんが病気のため中盤で降板。代役をつとめた根津さんも討ち死にさせるのが可哀そうになるほど、静かな魅力を湛える演技で評判に。 |
『毛利元就』(1997年) | 尼子経久役 | 萬屋錦之介 → 緒形拳 | 重要な役どころでの代役に名優・緒形さんを起用。台本の直しが毎日あり1日でファクス用紙が1本なくなるような現場。尊敬する尼子経久を演じた緒形さんはそのうち「やってらんねぇよ!」と台本を破き放り投げたという逸話も。 |
『功名が辻』(2006年) | 堀尾吉晴の妻いと役 | 杉田かおる → 三原じゅん子 | 杉田さんの出演辞退を受け、今や国会議員の三原さんが代役に抜擢。現在はもう国会中継くらいでしか見られませんね。 |
『真田丸』(2016年) | 真田信政役 | 高畑裕太→ 大山真志 | 演劇界のプリンスとして活躍されていた大山さんを代役に抜擢。真田信政役を見事に演じ期待に応えました。 |
『西郷どん』(2018年) | 篤姫の大奥女中・幾島役 | 斉藤由貴→ 南野陽子 | 斉藤さん側から出演辞退の申し入れがあり、代役のチャンスを得た南野さんは好演、女優としての転機となりました。 |
『いだてん~東京オリムピック噺』(2019年) | 黒坂辛作役 | ピエール瀧 → 三宅弘城 | 瀧さんは足袋職人役で出演するも10話放送のタイミングで降板。二週後から代役の三宅さんに変更となりますが、DVDは以前のシーンを全て再撮影のうえ販売にこぎつけたのだそう。 |
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川口春奈 Instagramより
そしてもう一作、いまだ記憶に新しいのが2020年の大河ドラマ『麒麟がくる』。
織田信長の正室、帰蝶(濃姫)役をつとめる予定だった沢尻エリカさんが、放送6週間前に降板。
その代役として、川口春奈さんに白羽の矢が立ちました。
既にそれまで10話を撮り終えた分を1話からすべて撮り直した、異例とも言うべき作品です。
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川口春奈 Instagramより
先だって放送されたTV番組で、自身のターニングポイントとなった作品についてきかれた川口さんは次のように振り返っています。
「突然の大河オファーには、時間がなくて迷ってる暇などなかった。15冊ぐらい台本をもらい、『来週からお願いします』みたいな…1年間ずっとプレッシャーだった」と。
代役を断らなかったのは、”踏み出してみる、怖いけどやってみる”というチャレンジ精神だったと明かし、結果「自分を知らない年代の人に知ってもらうきっかけになった」と、大河ドラマならではの波及効果にも言及しました。
2024年現在、今やCM起用社数ランキング2年連続NO.1、あの『silent』(フジテレビ)の大ヒット以降、民放ドラマ出演は引きも切らず、その後の彼女の活躍は誰もが知るところとなっていますよね。
芸能史に残る”代役”
また、芸能界には大河ドラマ以外にも代役をきっかけにブレイクした例があり、業界人に今なお語り継がれる逸話がありますーー。
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綾瀬はるか_ハルカノイセカイ Instagramより
のちにNHK大河ドラマ『八重の桜』で主演を張る綾瀬はるかさんも、過去に代役を経験したひとり。
2004年ドラマ『世界の中心で、愛をさけぶ』(TBS系)は放映2か月前に映画版が公開され、ヒロインの長澤まさみさんはアタマを丸坊主にして臨み、強烈な役者魂を見せつけました。
当のテレビ版でも主人公役は丸坊主になるものと誰もが勝手に思うなか、キャスティングされた石原さとみさんが、掛け持ち仕事への支障を理由に断念したことからオーディションを実施することに。
そこで当時グラビアメインで売出し中の綾瀬はるかさんが選ばれ、彼女は実際に髪を剃り、病気で痩せていく役作りのため夕食はゆで卵のみのダイエットを敢行。
ドラマは大成功をおさめ、綾瀬さんは一躍人気となり大ブレイク。
のちの『JINー仁ー』(TBS系)のヒロイン起用につながったのです。
今日にいたるまでその人気は衰え知らず、スター街道まっしぐらなのは誰もが認めるところでしょう。
riemiyazawa0406_official Instagramより
次に、舞台『おのれナポレオン』に公演期間の途中から主演についた宮沢りえさんも凄いです。
心筋梗塞で降板を余儀なくされた天海祐希さんに代わり、見事舞台をつとめあげ女優としての評価を確固たる地位にまで高めました。
宮沢さんはわずか数日間の稽古で本番を迎え、千秋楽を目前にして中止になるところだった公演をギリギリ間際で救ったのです。
3日間4回の舞台を完璧にこなし拍手喝采を浴びたこのエピソードは、もはや伝説といってもよいほど。
数年後、宮沢さんは当時を振り返り、同作品の脚本・演出であった三谷幸喜氏と二人、台本を手に連日深夜に及ぶ台詞(せりふ)合せで猛特訓した思い出を軽やかに語るのでした。
竜星涼 同事務所川口春奈に続け!
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【公式】大河ドラマ#光る君へInstagramより
かくして2024年大河ドラマ『光る君へ』の第十九話、初出演・竜星涼さんが登場。
一つひとつのシーンで、かねてよりご本人が語っていた藤原隆家像、「自分の信念を守り屈服しない強い人間」ーー。
これを、柄本佑さん演じる道長と対立する敵役ながら、なんとも生き生きと演じ、しかもぴたりとハマって見せたのです。
彼を通して表現される隆家は、生意気で軽口をたたき、周囲の諫め(いさめ)など一向に気にも留めず、相手にとって耳の痛い話もけろりとして平然と言い放つ…そんな人物。
竜星涼さんの演技にはSNS上でたくさんの反響が寄せられることに。
「このキャラクターなら竜星涼くんで大正解だったと思います」
「今日初登場だったけど、竜星涼で良かったんじゃないかな」
「今回の隆家の性格は代役の竜星涼の方が合ってる。あっけらかんとした感じが!」
「隆家役の竜星涼さん、ホントに代役かってくらい隆家のキャラクターにハマってるんですけど」
「竜星涼さんのハマりっぷりがお見事!元からの配役のよう…感情走る系トラブルメーカーやらせたら今日本一なのでは?」
「春奈ちゃんの時みたく、結果論かもしれないけど竜星涼で良かった」
「こうしてみると隆家は元の配役より竜星涼で正解だったかも」
「川口春奈さんにしろ竜星涼くんにしろ、大河の代役はむしろこっちで正解だったんじゃね?ってレベルの好演だよね」
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川口春奈 Instagramより
川口春奈さん2022年8月26日のInstagram。「ニーニーとネーネーだよー竜星かっこいいから竜星の写真もあげちゃう」と兄妹みたいに仲良さげなキャプション付き投稿。
ところで、こうしてコメントやリプライに名前の挙がった川口春奈さんですが、じつは竜星涼さんとは所属事務所が同じ!!
年齢は竜星涼さんが2つ上ですが、ドラマデビューも事務所に入所したのも川口さんが先になります。
お二人は10代の頃から一緒にレッスンを受けてきた旧知の仲で、川口春奈さんのインスタグラム(Instagram)では竜星涼さんを『昔から一緒に頑張ってきた同志』と呼んでいるほど。
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川口春奈 Instagramより
川口春奈さん2017年10月31日のInstagram。こちらの投稿で竜星涼さんを「昔から一緒に頑張ってきた同志!会えて元気貰えた」と綴っています。
今回、同事務所の川口さんの体験と重なり合うかのように絶好のチャンスが舞い降りて、それを自らの手で形にした竜星涼さん。
彼もまた視聴者からハマり役との評価を受け、それを機に俳優として躍進を遂げ、その後の作品にも恵まれるといった流れに乗っていくのでは?!
近い将来、『光る君へ』で勢いの増した竜星涼さんにも更なるビッグウェーブが訪れるかもしれません。
ryo_ryusei
竜星涼 Instagramより
竜星涼さん本人のインスタグラム(Instagram)は目の保養…そのあまりの美しさは圧倒的!
最後に・・・
ryo_ryusei
竜星涼 Instagramより
芸能界広しと言えど、俳優さんでこのスタイルの良さは群を抜いているような…。
ネットでは今、竜星涼さんに本来備わる高いポテンシャルを評価して、次なる活躍に期待を込める声が多くきかれています。
ここで藤原隆家役を通じて新たな一面をアピールすることができれば、よりいっそう役者としての幅も拡がるに違いありません。
見事代役をこなし、さらなる高みへの足がかりとなるか…..竜星涼さんのこれからの活躍に目が離せません。
最後までお読みくださりありがとうございました。