こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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グローブ・ライフ・フィールドに掲げられた昨年MLBオールスターゲームの看板。
MLBオールスターゲーム2025のロースターが発表されました。
ファンと選手間での投票、そしてMLB機構の推薦によって65人が選ばれています。
なぜ65の奇数なのかというと、クレイトン・カーショウ(カーショー)が功労者(レジェンド)枠でのノミネーションであるため。「3000奪三振クラブ」の新メンバーは、ロブ・マンフレッド・コミッショナーの推挙で11度目となるオールスター出場を決めました。
現地7月6日(日本時間7月7日)、『ESPN.com』のMLBライター兼アナリストのブラッドフォード・ドゥーリトル氏が記事の中で、今回の顔ぶれに至ったポイントをいくつか指摘しています。
本記事では氏が語る ”選出もれのナゾと落選した選手のナゼ” について紹介していきます。
どうぞ最後までお付き合いください。
MLBオールスター2025/アメリカンリーグ
ア・リーグ ロースター
◆ ファン投票
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
カル・ローリー | 捕手 | マリナーズ | 28歳 |
ブラディミール・ゲレーロJr. | 一塁手 | ブルージェイズ | 26歳 |
グレイバー・トーレス | 二塁手 | タイガース | 28歳 |
ホセ・ラミレス | 三塁手 | ガーディアンズ | 32歳 |
ジェイコブ・ウィルソン | 遊撃手 | アスレチックス | 23歳 |
アーロン・ジャッジ | 外野手 | ヤンキース | 33歳 |
ライリー・グリーン | 外野手 | タイガース | 24歳 |
ハビアー・バエズ | 外野手 | タイガース | 32歳 |
ライアン・オハーン | 指名打者 | オリオールズ | 31歳 |
◆ 選手間投票
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
アレハンドロ・カーク | 捕手 | ブルージェイズ | 26歳 |
ジョナサン・アランダ | 一塁手 | レイズ | 27歳 |
ブランドン・ロウ | 二塁手 | レイズ | 31歳 |
アレックス・ブレグマン | 三塁手 | レッドソックス | 31歳 |
ジェレミー・ペーニャ | 遊撃手 | アストロズ | 27歳 |
バイロン・バクストン | 外野手 | ツインズ | 31歳 |
スティーブン・クワン | 外野手 | ガーディアンズ | 27歳 |
フリオ・ロドリゲス | 外野手 | マリナーズ | 24歳 |
ブレント・ルッカー | 指名打者 | アスレチックス | 30歳 |
タリック・スクーバル | 先発投手 | タイガース | 28歳 |
ギャレット・クロシェ | 先発投手 | レッドソックス | 26歳 |
マックス・フリード | 先発投手 | ヤンキース | 31歳 |
ハンター・ブラウン | 先発投投手 | アストロズ | 26歳 |
ジェイコブ・デグロム | 先発投手 | レンジャーズ | 37歳 |
アロルディス・チャップマン | 救援投手 | レッドソックス | 37歳 |
ジョシュ・ヘイダー | 救援投手 | アストロズ | 31歳 |
アンドレス・ムニョス | 救援投手 | マリナーズ | 26歳 |
◆ MLB機構推薦
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
ジャズ・チザムJr. | 内野手 | ヤンキース | 27歳 |
ボビー・ウィットJr. | 内野手 | ロイヤルズ | 25歳 |
クリス・ブビック | 投手 | ロイヤルズ | 27歳 |
菊池雄星 | 投手 | エンゼルス | 34歳 |
シェーン・スミス | 投手 | ホワイトソックス | 25歳 |
ブライアン・ウー | 投手 | マリナーズ | 25歳 |
ア・リーグ 落選選手のナゼ?
最大のナゼ? ジョー・ライアン/投手(ミネソタ・ツインズ)29歳
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ツインズのジョー・ライアン選手
今夏の球宴ロースターにツインズで名を連ねたのは、外野手のバイロン・バクストンただ一人。
同チーム所属の先発投手ジョー・ライアン(8勝4敗、防御率2.76)だって前半戦を見れば十分選出に値するはずなのに…。
ちなみに、MLB機構から推薦を受けたマリナーズのブライアン・ウーのスタッツは8勝4敗、防御率2.77。二人ともほぼ同じ成績で、数字だけからはナゼ明暗が分かれたのかが判然としません。
前出のドゥーリトル氏は記事を通じて、ライアンはウーよりも選出に相応しいと述べ、その理由の一つに両者のホーム球場の違いを挙げました。
確かにマリナーズは「投手有利」とされる球場 T-モバイルパークを本拠地にプレーしており、MLBスタットキャストのパークファクターでは「打者に不利」な球場の30番目、つまりメジャー最下位ランク。
一方ツインズの本拠地であるターゲット・フィールドは、MLB 30チームの中でも「打者に有利」な球場として知られ、トップ5に位置づけられています。
投手の成績が極めて近いケースで、かつ、パークファクターを考慮に入れるのであれば、むしろジョー・ライアンのほうが有利なはずでは?というのが同記者の指摘。
さらにマリナーズからは4人もの選手が選ばれ、そのうち2人が投手。人数だけ見てもツインズとの差は歴然で、いったいどういった選考基準で選ばれたのかは最後まで「?」のままです。
ア・リーグ 選出もれのナゾ!
その他、選出もれにかかるナゾ!
各チームに1人は選手を獲得するルールとポジション要件により、複数の候補者がいるチームではたとえ優秀な選手であっても選出もれの可能性が生じます。
内野手部門を例にとると、パワーで圧倒したレイズのジョナサン・アランダ(打率.321、11本塁打、49打点)
ブランドン・ロウ(打率.272、19本塁打、50打点)
がオールスター選出。
彼らと並んでも上位指名されるだけの力があった、
J.P.クロフォード(マリナーズ/遊撃手/30歳/打率.286、6本塁打、31打点)
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マリナーズのJ.P.クロフォード
イサク・パレデス(アストロズ/三塁手/26歳/打率.255、19本塁打、49打点)
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アストロズのイサク・パレデス
ザック・マッキンストリー(タイガース/ユーティリティプレーヤー/30歳/打率.283、7本塁打、27打点)
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タイガースのザック・マッキンストリー
といった内野手は、選から漏れる形に…。(今後、辞退者の代替出場の可能性は捨てきれません)。
そして選手間投票で選出された遊撃手ジェレミー・ペーニャは残念ながら故障者リスト入りしており、報道によると復帰間近ともいわれますが、代役を立てる可能性が高いとみられています。
それでいうとまさに前述の「選出もれ」打者なら誰でも起用されるにふさわしい実力者ぞろいです。
オリオールズのスター選手ガナー・ヘンダーソンが、2年続けてのオールスター出場を逃しました。昨季はMVP投票で4位に入った24歳の逸材ですが、今シーズンの前半戦は思うような結果が残せなかったことから選出もれしてしまったようなのです。
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オリオールズのガナー・ヘンダーソン
低迷するチームで唯一選ばれたのはライアン・オハーン。しかもファン投票によるものですから何も言うことはありません。オハーンが32歳の誕生日をわずか数週間後に控えて、初めてオールスターに選出されるというのは何とも素晴らしいニュースです。
MLBオールスター2025/ナショナルリーグ
ナ・リーグ ロースター
◆ ファン投票
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
ウィル・スミス | 捕手 | ドジャース | 30歳 |
フレディ・フリーマン | 一塁手 | ドジャース | 35歳 |
ケテル・マルテ | 二塁手 | ダイヤモンドバックス | 31歳 |
マニー・マチャド | 三塁手 | パドレス | 33歳 |
フランシスコ・リンドーア | 遊撃手 | メッツ | 31歳 |
ロナルド・アクーニャJr. | 外野手 | ブレーブス | 27歳 |
ピート・クロウ=アームストロング | 外野手 | カブス | 23歳 |
カイル・タッカー | 外野手 | カブス | 28歳 |
大谷翔平 | 指名打者 | ドジャース | 31歳 |
◆ 選手間投票
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
ハンター・グッドマン | 捕手 | ロッキーズ | 25歳 |
ピート・アロンソ | 一塁手 | メッツ | 30歳 |
ブレンダン・ドノバン | 二塁手 | カージナルス | 28歳 |
エウヘニオ・スアレス | 三塁手 | ダイヤモンドバックス | 33歳 |
エリー・デラクルーズ | 遊撃手 | レッズ | 23歳 |
ジェームス・ウッド | 外野手 | ナショナルズ | 22歳 |
コービン・キャロル | 外野手 | ダイヤモンドバックス | 24歳 |
フェルナンド・タティスJr. | 外野手 | パドレス | 26歳 |
カイル・シュワーバー | 指名打者 | フィリーズ | 32歳 |
ポール・スキーンズ | 先発投手 | パイレーツ | 23歳 |
ザック・ウィーラー | 先発投手 | フィリーズ | 35歳 |
クリス・セール | 先発投手 | ブレーブス | 36歳 |
ローガン・ウェブ | 先発投投手 | ジャイアンツ | 28歳 |
マッケンジー・ゴア | 先発投手 | ナショナルズ | 26歳 |
ランディ・ロドリゲス | 救援投手 | ジャイアンツ | 25歳 |
エドウィン・ディアス | 救援投手 | メッツ | 31歳 |
ジェイソン・アダム | 救援投手 | パドレス | 33歳 |
◆ MLB機構推薦
選手名 | ポジション | 所属 | 年齢 |
---|---|---|---|
マット・オルソン | 内野手 | ブレーブス | 31歳 |
カイル・ストワーズ | 内野手 | マーリンズ | 27歳 |
マシュー・ボイド | 投手 | カブス | 34歳 |
フレディ・ペラルタ | 投手 | ブルワーズ | 29歳 |
ロビー・レイ | 投手 | ジャイアンツ | 33歳 |
山本由伸 | 投手 | ドジャース | 26歳 |
クレイトン・カーショウ | 投手 ※功労者枠 | ドジャース | 37歳 |
ナ・リーグ 落選選手のナゼ?
最大のナゼ? フアン・ソト/外野手(ニューヨーク・メッツ)26歳
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メッツのフアン・ソト
どうしてこうなるのか分からないながら、ソトは「自身の基準」の犠牲者という見方がなされています。
オールスターゲームはソトのような選手のために創設されたもので、彼のようなプレーヤーが本当に不調なら不選出も止む無しと言えるでしょうが、今シーズンまったくそんなことはない。
25歳までに200本塁打と700四球を、27歳前に通算1000安打、200本塁打、800四球を達成した史上唯一の選手であり、出塁率は相変わらず.400を超え、72四球では全リーグトップ。
序盤あたりまではスロースターターだったとはいえ日増しに調子をあげてきており、現時点で打率.269、21本塁打、OPS.908。
途方もない金額で契約を結び、依然として米野球界屈指の選手であるにもかかわらず、現状は自らが思い描く ”フアン・ソト” には及ばぬ成績に過ぎないということなのでしょうか。
ところで、今回選ばれたプレーヤーのうちマッケンジー・ゴアとジェームズ・ウッド両選手は、ソトが前々所属のパドレスに移籍するにあたりトレードでナショナルズに移籍してきたメンバー。
彼らはもちろんのこと、その時のトレードで獲得した3人目の選手、 CJ・エイブラムスも選出の資格を備えていると強調されていました。
・・でもって、それでもやはりフアン・ソトこそが、またどうしたって選出に値するでしょうよ!というのがESPN.comの同記者による見立てです。
ナ・リーグ 選出もれのナゾ!
その他、選出もれにかかるナゾ!
ディフェンディングチャンピオンであるチームで前半戦にオールラウンドな活躍を見せたにもかかわらず、どういうわけか見逃されてしまったアンディ・パヘス(ドジャース/外野手/24歳/打率.284、17本塁打、58打点)。
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ドジャースのアンディ・パヘス
この不選出には大きなナゾが横たわりますが、ファンは前半戦の半分しか出場していない途中復帰のロナルド・アクーニャJr.に票を投じました。今年のオールスターの開催がブレーブスの本拠地球場「トゥルーイスト・パーク」であることも多分に影響したかもしれません。
ナショナルリーグの遊撃手は充実していますが、本職も同ポジションで選出されたのは
前半戦好調だったフランシスコ・リンドーア(打率.260、18本塁打、51打点)
走力が持ち味のエリー・デラクルーズ(打率.275、18本塁打、60打点)
の二人。
選出漏れした選手には、
トレイ・ターナー(フィリーズ/内野手/32歳/打率.298、11本塁打、39打点)
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フィリーズのトレイ・ターナー
先ほども触れたCJ・エイブラムス(ナショナルズ/遊撃手/24歳/打率.288、12本塁打、31打点)
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ナショナルズのCJ・エイブラムス
ヘラルド・ペルドモ(Dバックス/遊撃手/25歳/打率.267、9本塁打、60打点)
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Dバックスのヘラルド・ペルドモ
などの名前が挙がっています。
また、この野球の花形ポジションは非常に激戦ということもあり、現在ナ・リーグで最もキャリアバリューの高い遊撃手ムーキー・ベッツは今回、前半の成績をもって自身9回目となるオールスター出場を見送ることになりました。
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ドジャースのムーキー・ベッツ
しかしながら、この先シーズン終了までに彼が遊撃手リストのトップに躍り出たとしても誰一人として驚く人はいないでしょう。
打点王争いでメジャートップに立つ鈴木誠也(カブス/指名打者/30歳/打率.261、25本塁打、77打点)は選手間投票でカイル・シュワーバー(フィリーズ/指名打者/32歳/打率.254、28本塁打、65打点)に惜しくも敗れ、自身初のオールスター・ゲーム選出はならず。
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カブスの鈴木誠也
先述したように、原則として各球団から少なくとも1人が選ばれるように調整されるため、すでにファン投票でチームメイトのピート・クロウ=アームストロングやカイル・タッカーが選出されていたことも少なからず影響したとみられています。
以上、MLBオールスター・ゲーム2025を目前に控えた今、”選出もれのナゾと落選した選手のナゼ” について紹介しました。
今年もやってくる夏の祭典、大いに楽しみたいですね。