こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページへようこそ。
ファン投票が映し出すメジャーリーグの華
メジャーリーグベースボール(MLB)の夏を彩る「オールスターゲーム」。それは、ファンが自らの手で「今、最も見たいスター」をグラウンドへ送り出す、熱狂と期待が形になる最高の舞台です。
1970年にファン投票制が復活して以来、ここに選ばれることはメジャーリーガーにとって最高の名誉であり、その時代を飾る「球界の顔」として認められた裏付けとなってきました。特に2022年からは、第1次投票の各リーグ最多得票者が「先発出場権」を自動獲得できる新ルールも導入され、一票の重みはさらに増しています。
そんななか、MLB公式サイトのマニー・ランドハワ記者は現地時間6月4日(日本時間5日)、オールスターの歴代最多得票者と現役プレーヤーの最多選出ランキングを発表。
――「真夏の夜の夢」とも呼ばれるこの祭典の主役たちは、いかにしてファンの心を掴んできたのか。今回は、圧倒的な人気を誇った歴代の「アイコン」と、2026年現在で最も多くの選出回数を誇る「生ける伝説」たちを紹介していきます。
MLBオールスター:ファンが選んだ歴代スターと現代のレジェンドたち
歴代の「人気No.1」:ファンに最も愛された名選手たち
歴代の「最多得票者」たちは、単に優れた数字を残しただけでなく、その一挙手一投足が時代の象徴となった正真正銘のスターたちです。
ここでは、2025年から1996年まで遡(さかのぼ)り、ファンから最大級の愛を受けた歴史的な顔ぶれをご紹介します。

【MLBオールスター】歴代「最多得票者」一覧
| 選出年 | 選手名(当時チーム) | 主要なトピック |
|---|---|---|
| 2025-24 | アーロン・ジャッジ(ヤンキース) | 50本塁打超えに加え、OPSとWARでメジャー全体を牽引。 |
| 2023 | ロナルド・アクーニャJr.(ブレーブス) | 史上初の「40本塁打・70盗塁」を達成。満場一致でMVP。 |
| 2022 | アーロン・ジャッジ(ヤンキース) | リーグ記録を塗り替える62本塁打を放った歴史的シーズンの主役。 |
| 2021 | ブラジミール・ゲレーロJr.(ブルージェイズ) | 最多得票に加え、オールスター本番でも本塁打を放ちMVP受賞。 |
| 2019 | マイク・トラウト(エンゼルス) | 球団史上初となる、ファン投票による7度のスタメン選出を達成。 |
| 2018 | ホセ・アルトゥーベ(アストロズ) | 前年の首位打者(.346)とMVPの勢いそのままに圧倒的な支持。 |
| 2017 | ブライス・ハーパー(ナショナルズ) | ナショナルズ所属選手として初の最多得票(約500万票)を獲得。 |
| 2016 | サルバドール・ペレス(ロイヤルズ) | 前年のワールドシリーズMVP捕手として、絶大な信頼を勝ち獲る。 |
| 2015 | ジョシュ・ドナルドソン(ブルージェイズ) | オンライン投票限定となった初年度、当時の歴代最多得票を記録。 |
| 2014 | ホセ・バティスタ(ブルージェイズ) | 5年連続選出。トロントを北米一の野球都市へと押し上げた功労者。 |
| 2013 | クリス・デービス(オリオールズ) | 53本塁打、138打点、370塁打という驚異の長打力で球界を席巻。 |
| 2012 | ジョシュ・ハミルトン(レンジャーズ) | 前半戦だけで27本塁打、OPS 1.016を記録した驚愕のパフォーマンス。 |
| 2011 | ホセ・バティスタ(ブルージェイズ) | 本塁打、打点、OPS(1.056)の3部門でメジャー最高峰を証明。 |
| 2010 | ジョー・マウアー(ツインズ) | 3度の首位打者を誇る技巧派捕手。地元ファンを熱狂のるつぼに。 |
| 2009 | アルバート・プホルス(カージナルス) | 前半戦だけで32本塁打、87打点を叩き出した「ザ・マシン」。 |
| 2008-2007 | アレックス・ロドリゲス(ヤンキース) | 2007年に54本塁打、156打点を記録。絶対的なパワーの象徴。 |
| 2006 | アルバート・プホルス(カージナルス) | 自己最多49本塁打、OPS 1.102を記録したキャリア絶頂期の輝き。 |
| 2005 | デビッド・オルティーズ(レッドソックス) | 伝説的な逆転劇で86年ぶり世界一へ。「ビッグ・パピ」こと愛すべき主砲。 |
| 2004 | アルフォンソ・ソリアーノ(レンジャーズ) | オールスター本番で3ランを放ちMVP。圧倒的な身体能力を見せた。 |
| 2003-2001 | イチロー・スズキ(マリナーズ) | デビューから3年連続最多得票。新人王とMVPを同時受賞した衝撃。 |
| 2000 | イバン・ロドリゲス(レンジャーズ) | 捕手として9度目のゴールドグラブ賞を獲得した、攻守の完成形。 |
| 1999-1996(*1994) | ケン・グリフィーJr.(マリナーズ) | 1990年代で最もエキサイティングな選手。※1994年も加え歴代最多 |

歴史的な最多得票者(1990年以降の主な記録)
- 👑 ケン・グリフィーJr.(マリナーズ): 5回(1994, 1996-99年) ※歴代最多
- 🥈 イチロー(マリナーズ): 3回連続(2001-03年)
- 🥈 アーロン・ジャッジ(ヤンキース): 3回(2022, 2024-25年)
- 🥉 アレックス・ロドリゲス(ヤンキース): 2回連続(2007-08年)
- 🥉 アルバート・プホルス(カージナルス): 2回(2006, 2009年)
- 🥉 ホセ・バティスタ(ブルージェイズ): 2回(2011, 2014年)
時代を象徴するスターのインパクト
ファン投票の頂点に君臨する選手たちは、単なる「好成績の選手」にとどまりません。彼らはその時代の野球界の空気を一変させ、ファンの価値観さえも再定義する圧倒的な存在です。

連続して最多得票を得ることは、一時的なブームではなく、球界の頂点に定着した証です。近年の象徴がアーロン・ジャッジ。彼は2024年・2025年と2年連続で最多得票を獲得しました。
これはアレックス・ロドリゲス以来の快挙であり、2025年には打率.331で初の首位打者に輝くなど、名実ともに「現代の顔」としての地位を揺るぎないものにしています。

1990年代を席巻したケン・グリフィーJr.が打ち立てた計5回の最多得票記録は、彼がどれほど世代を超えて愛されたかを物語っています。
その熱狂のバトンを受け継いだのが、2001年に渡米したイチローでした。彼がデビューから3年連続で最多得票をトップで獲得した事実。それは、一人の天才が当時の米野球界にプレースタイルそのものを再定義させるほどの衝撃を与えた根拠となるものです。

ロナルド・アクーニャJr.が成し遂げた「40-70(40本塁打・70盗塁)」のような前人未到の記録は、ファンの心を大きく揺さぶり、投票への強い原動力となります。
ファンを最も熱狂させるのは、いつだって「誰も見たことのない歴史」が生まれる瞬間。2010年代前半を代表する純粋なスラッガー、クリス・デービスの記録した圧倒的な長打力がファンの票を独占しました。
また、2015年にジョシュ・ドナルドソンが打ち立てた歴代最多得票記録は、オンライン投票への完全移行というデジタル化の波を捉えたものでした。地方都市のスターであっても、全米、そして世界中のファンと繋がれば最多得票を得て頂点に立てる――。まさに、ファンの力によって(市場規模の)境界が撤廃された、胸躍る瞬間となりました。

2010年代以降、トロントの熱狂的なファン層は何度もトップ得票者を生み出してきました。ホセ・バティスタの台頭から、前述のオンライン投票記録を作ったドナルドソン、そして新世代の旗手ブラジミール・ゲレーロJr.へ。
彼らのスイングは常に北の大地を揺るがし、カナダのロジャーズ・センター(Rogers Centre)で光を放つ現役選手へと、確実に受け継がれています。
こうしたファンの熱狂と期待に応え、長年にわたってグラウンドで輝き続けること。それこそが、真の「レジェンド」へと至る確かな道なのです。
現代のレジェンド:現役選手の選出回数ランキング
世界最高峰のプロ・リーグで、オールスターに一度選ばれるだけでも至難の業。それを何度も重ねることは、卓越した実力と長年にわたって一貫した活躍を続けた結果にほかなりません。
2026年現在、現役で最も多くの選出回数を誇る「生ける伝説(リビング・レジェンド)」たちの最新ランキングがこちらです。
【MLBオールスター】現役選手「選出回数」ランキング
| 👑 【11回】現役最多の絶対的アイコン |
|---|
| ・マイク・トラウト(エンゼルス) 3度のMVPを誇る、現代MLBの生ける伝説の筆頭。健康なときの攻守すべてにおける完璧なプレーは、見る者すべてを魅了します。 |
| 🥈 【9回】球界を牽引してきた超豪華なベテラン陣 |
|---|
| ・フレディ・フリーマン(ドジャース) 2024年ワールドシリーズMVP。どんな状況でも安打を放つその安定感はメジャー随一。 |
| ・クリス・セール(ブレーブス) 左腕からの変則フォームで奪三振を量産。相次ぐ怪我を乗り越え、2024年に念願のサイ・ヤング賞を獲得した「不屈の復活劇」は全米を感動させました。 |
| ・サルバドール・ペレス(ロイヤルズ) 2015年に世界一へ導いた名捕手。球団のレジェンド、ジョージ・ブレットに次ぐ9回の選出が、ファンの絶大な信頼を物語ります。 |
| ・ホセ・アルトゥーベ(アストロズ) 小柄な体格ながら3度の首位打者を獲得。アストロズの黄金期を象徴するスター。 |
| ・ジャスティン・バーランダー(アストロズ) 3度のサイ・ヤング賞。39歳で最優秀防御率を記録するなど、進化を続ける右腕の鑑。 |
| ・クレイグ・キンブレル(元ブレーブスなど) 通算400セーブを達成した現代屈指の守護神。救援投手として驚異の9回選出。 |
| 🥉 【8回】全米を熱狂させるトップスター |
|---|
| ・マックス・シャーザー(レンジャーズ) マウンドで気迫を剥き出しにする、通算3000奪三振の至宝。 |
| ・ノーラン・アレナド(カージナルス) 10年連続ゴールドグラブ賞の「守備の魔術師」にして、毎年30発を放つ最強三塁手。 |
| ・ブライス・ハーパー(フィリーズ) 10代から「神童」として時代を牽引。圧倒的なスター性と勝負強さを誇る象徴的プレーヤー。 |
| ・ムーキー・ベッツ(ドジャース) 走攻守すべてが超一流。複数球団で世界一に貢献してきた最高峰の「優勝請負人」。 |
| ・アロルディス・チャップマン(パイレーツ) 「人類最速」の左腕。2025年にも8度目の選出を果たすなど、息の長い活躍でファンを驚かせ続けています。 |
| ⭐【7回・6回】現代の球界を背負う顔ぶれ |
|---|
| 7回選出: ポール・ゴールドシュミット、アーロン・ジャッジ、マニー・マチャド、ホセ・ラミレス |
| 6回選出: ゲリット・コール、ジョシュ・ヘイダー |
継続的な輝きを放つ名手たちの肖像
このリストに並ぶ名前は、まさに「現代の野球殿堂」そのものです。ここからは、彼らの息の長い活躍が、私たちにどのような感動を与えてくれているのか、いくつかのドラマに焦点を当てて見ていきます。

デビュー以来、2014〜15年には連続でオールスターゲーム(ASG)のMVPに輝くなど、圧倒的な実績を積み上げてきたトラウト。近年は相次ぐ怪我の影響もあり、2024年、2025年は惜しくも選出を逃しましたが、それでもなお「彼が健康なら球界最高」であることに疑いを持つ者はいません。
過去11回の選出という数字は、彼が築き上げた至高のスタンダードを象徴しています。

トロフィーと栄誉に彩られた「9回選出」のエリート野手たち。彼らは単なるオールスターの常連というだけでなく、それぞれのチームをワールドシリーズ優勝へと導き、MVPを獲得した「勝者」たちです。
なかでも、捕手という最も過酷なポジションでありながら9回の選出を誇るサルバドール・ペレスの献身は、ベテランの誇りそのものと言ってよいでしょう。

幾多の苦難を乗り越え、再び頂点に立つベテランの姿はファンの心を激しく打ちます。
ジャスティン・バーランダーは39歳で9度目の選出とサイ・ヤング賞を獲得し、不屈の精神を見せつけました。
剛腕、スライダー、圧倒的なクローザー。数え切れないほどの三振を積み上げ、長年にわたりマウンドを支配し続けてきた9回選出の投手たち。衰えを知らぬ彼らは、今もなおバッターボックスに立つ打者たちを震え上がらせます。

現代最高のオールラウンダーであるムーキー・ベッツ。4度のワールドシリーズ制覇と6度のゴールドグラブ賞を誇り、その一挙手一投足には思わず「美しさ」すら感じさせる完璧な選手です。
常に巨大なプレッシャーを背負いながら2度のMVPを獲得してきたブライス・ハーパー。かつてナショナルズ時代には、球団史において1982年の名捕手ゲイリー・カーター以来となる「ファン投票・最多得票者」として歴史に名を刻みました。2026年の今、フィリーズを勝利へ導く熱い魂は多くのファンの心を掴んでいます。
そして、アロルディス・チャップマンが2025年にレッドソックスで見せた見事な再起――。MVPにサイ・ヤング賞、ゴールドグローブ賞、そしてワールドシリーズ制覇…。この「8つ星」の星座を形作る5人の顔ぶれは、そのまま現代ベースボールの才能を集めたカタログのようです。

偉大な記録の背中を追う者たちもまた、すでに各球団の「顔」として歴史に名を刻んでいる錚々たるメンバーばかリ。
ジャッジをはじめとするこれら6~7回選出のスターたちは、数年後には間違いなく「現役最高の伝説」リスト最上段へと足を踏み入れることでしょう。
これらの「生ける伝説」たちがグラウンドで見せてくれる情熱は、私たちに明日への活力を与えてくれます。彼らが選ばれ続け、輝き続けてくれることへの感謝を胸に、ファンはこれからもそのプレーを一打席、一投ごとに見守っていくはずです。
はたして今年のオールスターでも、私たちの想像を超えるような新たな伝説が生まれるでしょうか。
