こんにちは!
ちょっかんライフです。
日常のなかで、直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げるページーー。
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ワールドシリーズ第7戦で勝利した後、歓喜のあまりファンがフィールドになだれ込む。
今回はMLBアメリカン・リーグ中地区所属のプロ野球チーム、カンザスシティ・ロイヤルズに着目。
対戦相手としての見どころやチームカラー、注目したい選手とりわけ野手について紹介します。
どうぞ最後までお付き合いください。
※ 記事内の成績データは、日本時間6月25日時点での数値を表示しています。
MLB カンザスシティ・ロイヤルズ
メジャーリーグベースボール(MLB)の球団カンザスシティ・ロイヤルズは、アメリカのミズーリ州カンザスシティにあるカウフマン・スタジアムを本拠地とするチーム。
2008年9月、マリナーズのイチロー(当時)が8年連続200本安打を達成した地でもあります。
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チームロゴマークを模した形のスコアボードは30年前と同じ。MLBとしては珍しく左右対称の球場。
2024年から現在までのロイヤルズ
昨季のロイヤルズは、就任2年目のマット・クアトラーロ監督のもと、56年目のシーズンを戦いました。
最終成績は86勝76敗で地区2位となり、ワイルドカードシリーズではボルチモア・オリオールズを破ったものの、ディビジョンシリーズでニューヨーク・ヤンキースに完敗。
2025年シーズンはここまで79試合を戦い、38勝41敗、勝率.481で中地区3位。チーム防御率は首位のタイガースよりも上でトップ、打率と盗塁数でも2位のガーディアンズを凌ぐ数値をたたき出しています。有望な若手選手も多く、これから巻き返しを図るには十分な立ち位置です。
注目したい野手
では、ここからロイヤルズの注目選手をみていきましょう。
遊撃手 ボビー・ウィットJr.
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6月14日に25歳になったばかりのボビー・ウィットJr.
昨年2024シーズンのアメリカンリーグMVP投票では惜しくもヤンキースのジャッジに及ばなかったものの、2位につけたボビー・ウィットjr.。
彼は攻守にわたるリーグ屈指のプレーヤーで、現在のところ26本の二塁打数はア・リーグ1位、39長打数と21盗塁は同リーグ3位、そして149塁打(トータルベース)が同7位ですが、こちらは他選手らと1~2本差のところで目まぐるしく順位変動が繰り広げられている状況。
守備も抜群で、遊撃手としての191アシストはアメリカンリーグのトップ、守備率.986は同リーグ2位と、ここまでトップ10に3シーズンランクインしています。
しかもウィットJr.が昨年、弱冠24歳ながら凄まじい躍進ぶりでブレイクしたのはオールスターウィークに差し掛かる7月頃だったことを思い返すと、今はまだまだ本番前の序盤戦、本格始動はこれから!といったところかもしれません。
ちなみに「オールスターゲーム2025」ファン投票の第1フェーズ途中経過において、同選手はアメリカン・リーグ遊撃手部門の2位につけています。
bwitter7 B & kcroyals K
2024年
昨年初選出のオールスターではホームランダービーにも参加。
◆ メジャーリーガーが選ぶ「最も観たい選手」にもランクイン!詳しくははこちらの記事で。
3塁手 マイケル・ガルシア
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3月3日の雛祭りが誕生日の25歳。親戚にはブレーブスのロナルド・アクーニャJr.がいる。
今季、カンザスシティで誰よりオールスターゲームにふさわしく、と同時になぜか一般ファンにはまだ馴染みの薄い選手マイケル・ガルシアは、キャリアハイに迫る快進撃を見せています。
ベネズエラ生まれの同選手は2016年、わずか16歳のときにアマチュアFAでプロ入り。
2022年7月にメジャー昇格するもそのあとすぐにマイナー降格し、その後再びコールアップされたという経験の持ち主。
2025年6月も中旬を過ぎた現在のガルシアですが、打率.311はチームNO.1、アメリカン・リーグでもガーディアンズのホセ・ラミレスに次ぐ6位、また抜群の走力を誇り、17盗塁は同リーグ6位。
守りでも活躍が光り、三塁手として阻止したアウト数38、守備率.961はいずれもア・リーグ4位。
ロイヤルズはここへきて彼の安定した成績を評価し、開幕当初は下位打線だった打順をウィットJr.の次、攻撃にさらなる勢いをもたらす3番へとチェンジしています。
ガルシアのチーム打線を加速させ活気づける役割については議論の余地はなく、今シーズンに入ってからすでに余すことなく実力を発揮しており、アメリカン・リーグのスター選手として後半戦もよりいっそうの輝きを増すはずです。
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2025年
今シーズン打率3割をキープして絶好調。
外野手 ジャック・カグリオン
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初ホームランでベンチに戻りサイレントトリートメントの洗礼を浴びる。
学生時代は投打二刀流で「大谷2世」と目され「ジャックタニ」のあだ名がついたジャック・カグリオン。
6月にドラフトから異例の早さでメジャー昇格を果たすと、14試合目には1ゲーム2本塁打を記録(2本目は飛距離約133.8メートルの特大アーチ)した大型ルーキーです。
ただデビュー直後はヒットも出ず、レンジャース戦の初本塁打で打率.250に乗せたものの、続くパドレス戦では9打数1安打、打率は1割台へと急降下。
けれどもこの試合を通じ、守備面において大きな収穫を得ることに。
日曜の午後、ペトコ・パークで行われたパドレスとの3連戦最終日、相手チームのジャクソン・メリルが放った打球はライトを通過してフェンスを越えそうな大きな当たり。
4月下旬から外野右翼を守りはじめたばかりのカグリオンはそこでダッシュし、飛び上がり、着地して、倒れ込み、立ち上がり、グローブを見下ろしてひと言、「おぉ、ビビったぜ “Oh, surprise.”」。
試合後、メリルはカグリオンの捕球について、「外野をあまり守らない彼にとって、あれは信じられないこと。彼に敬意を表したい。 “For someone that doesn’t play the outfield that much, too, that was unbelievable. So props to him.”」
と述べたのですが、じつは二人にはちょっとした共通点が…。
Embed from Getty Images こちらパドレス打線の中軸を担うスター選手、ジャクソン・メリル。
彼らは同い年で、高校卒業時には同じドラフト指名クラスのメンバーだったのです。
2021年、メリルはパドレスから全体27位で指名を受けてプロ入り。一方のカグリオンは当時、投手としてドラフト予想4位と高い評価を得ていたのに、数週間前にケガをしトミー・ジョン手術、そのままドラフト外となりフロリダ大への進学を余儀なくされたのでした。
そして満を持して2024年ドラフトで、ロイヤルズに全体6位で指名されたジャック・カグリオン。
jac.caglianone
2024年7月15日、家族に囲まれる中MLBドラフト指名を受けた瞬間!!
プロではいったん二刀流を封印したとはいえ、慣れない外野守備で投手としての強肩ぶりをいかんなく発揮して見せたことになります。
さらに彼は、ライトでナイスキャッチした1イニング前にも本塁へ強烈なスローイングをしており、スタットキャストによると時速104.1マイル(約160キロ)で、これは今年のMLB外野手による送球で3番目の速さだったといいますから、まさに ”とんでもない新人現る” です。
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ルーツがイタリア系であることからWBC2026はイタリア代表への意向を表明。
後半戦の試合では、同選手の打撃も含めた守備力にも大いに注目したいですね。
以上、今回はカンザスシティ・ロイヤルズに着目し、対戦相手として注目の野手を紹介しました。