こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
パリ五輪2024で、新競技がオリンピックに登場することになりましたね。
種目名はブレイクダンスの名でも知られる『ブレイキン』。
1対1の対戦形式でダンススキルやパフォーマンス力、個性やクールさ、音楽性を自己表現しダンススタイルで競うスポーツです。
東京五輪2020では、スケートボード、スポーツクライミング、サーフィン、そしてBMXフリースタイルやバスケットボール3×3といったアーバンスポーツ(都市型スポーツ)が初お目見えしました。
そしてパリ大会でついに、ブエノスアイレス2018のユースオリンピックでデビューしたブレイキンが実施競技に加わります!
ニューヨーク・ブロンクス地区発祥のブレイキンは若者のスポーツとして知られますが、すべてのブレイクダンサーが大会に出場できるわけではなく、2008年12月31日以前の生まれでなければなりません。
オリンピックプログラムへの追加が正式決定してからというもの、若き世界のブレイカー(ジェンダーを問わずブレイキンを踊る人のこと)たちは、この競技で初のオリンピックメダル獲得に熱い視線を向け始めたのです。
ただし、オリンピックの舞台に立つためには、その前に大会への出場権を賭けて戦う必要があります。
そこで今回はオリンピック予選のプロセスや、当競技で注目の男子アスリートを紹介していきたいと思います。
パリ2024 ブレイキン参加選手数と出場枠は?
パリ2024では、男子個人と女子個人の2種目が行われ、男女それぞれ16人(各国2人まで)のみが参加。
つまりB-Boy(Bボーイ)16名、B-Girl(Bガール)16名の計32名が、ブレイキンで史上初のオリンピックメダルを目指して競い合います。
当競技においてオリンピック代表の切符を手に入れる方法というのがちょっと複雑なのですが、それには大きく3つのルートがあります。
①世界選手権
②アジア大会
③オリンピック・クオリファイヤー・シリーズ・イベント / OQS(予選シリーズ)
まず1つは2023年9月の世界選手権で、優勝者から男女2名が最初のパリ切符が与えられることになっていたのですが、惜しくも日本人選手の五輪出場権獲得は持ち越しとなりました。
世界トップクラスのB-Boy、B-Girlを擁する日本勢ながら、当大会でのパリ最速内定は逃す結果となってしまいます。
次にアジア(杭州アジア大会)や欧州など五大陸予選の覇者から1名ずつ各5人、男女で計10人が選ばれる予選シリーズ。
ここでは、アジア競技大会で優勝を果たしたShigekixが見事日本の男子代表内定を決めました。
このあと2024年5月、6月のオリンピック予選シリーズからは男女各7人、計14名が、さらにそれとは別に開催国枠としてフランスに男女各1名、計2名、ユニバーサリティ枠で男女各2名、計4名の出場枠が確保されています。
これを現時点の日本に絞ってまとめると、男子でパリチケット獲得のShigekixを除き、ISSINとHIRO10が残りの1枠を争い、女子ではAMI、AYUMI、RIKOが2枠を争っている状況(男子2名 女子2名の計4名)ということになります。
今後の選考予選から本大会 パリ2024までの流れ
2024年3月~6月 | オリンピック予選シリーズ(OQS) |
2024年6月 | WDSF(世界ダンススポーツ連盟)は未使用の出場枠をすべて再配分 |
2024年7月8日 | パリ2024エントリー締切 |
2024年7月26日~8月11日 | パリ2024オリンピック競技本大会 |
注目の日本男子B-Boy 3選手
パリ2024に向け最終予選もいよいよ大詰めを迎えていますが、ここからは日本男子で注目したいB-Boy 3名をご紹介します。
キャリアと実績のメダル候補 Shigekix(半井重幸)
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Shigekix | 半井 重幸 🇯🇵 Instagramより
日本男子のエース、ダンサーネーム Shigekix(しげきっくす)こと半井重幸(なからい しげゆき)選手。
国際大会で40回以上も頂点に輝き、2022年の世界選手権では銀メダル。
2024年4月現在、すでにオリンピック代表に内定しているShigekixですが、ブレイキンの日本一を決める全日本選手権2024 男子では準決勝で敗れ、残念ながら大会4連覇を逃しています。
バトルを終え、Shigekixは対戦相手を讃えたあと、次のようなコメントを残し前を向きました。
負けた人間にしか学べないものがあると思うので、とにかくいい経験になった。
自分は1回負けたら10回勝つぞという気持ちでやってきているし、ここで止まっているわけにはいかないので、この経験を自分の次のストーリーにつなげていきたい。
とはいえ全ての技が一級品のオールラウンダーですのでパリでの優勝候補の筆頭に挙げられています。
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Shigekix | 半井 重幸 🇯🇵 Instagramより
独創的な回転技パワームーブ ISSIN(菱川一心)
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Bboy ISSIN / 菱川一心 Instagramより
岡山県在住のISSINこと菱川一心(ひしかわ いっしん)選手、18歳。
2022年11月には日本代表としてニューヨークの世界大会に出場、世界中の猛者が集う中、トップ4まで勝ち進み世界にその名を知らしめました。
さらに2024年2月に行われたブレイキン 全日本選手権 男子で初優勝を飾り、パリ大会出場に向けて弾みをつけています。
準決勝ではオリジナルの新しい技も披露、オリンピックでもぶちかまして見てる人の記憶に残りたいと意気込みを語っていました。
『足持ち肩キャッチ』と名付けた技で2か月ぐらい練習してきた。
自分が大事にしてきた基礎練習が生きた技だと思うので、そこが評価されてうれしい。
これからもダンスまみれの生活を送って、誰もできない技を作りまくりたい。
遠心力を使った独創的でダイナミックな回転技が魅力の「パワームーブ」を武器に、ISSINは迫力満点のダンスで表彰台のトップを狙います。
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Bboy ISSIN / 菱川一心 Instagramより
国内外から注目 純粋なパワームーバー Hiro10(大能寛飛)
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Bboy HIRO10 / 大能 寛飛 Instagramより
ダンサーネーム、Hiro10(ヒロト)こと大能寛飛(おおの ひろと)選手。
2024年1月に行われたブレイキンの全国大会 ジャパンオープン 男子で優勝を果たした注目のB-Boy 。
両腕で体幹を支えながらの高速回転や、開脚倒立の状態から腕の力だけで体を跳ね上げて回る「エアートラックス」を披露し驚異の身体能力で会場を大いに沸かせました。
元日に発生した能登半島地震で影響を受けた石川県出身のHiro10…穴水町に住む祖母が被災したといいます。
翌2月の全日本選手権では準優勝を飾りましたが、五輪出場権を得るためには5、6月の予選シリーズ(OQS)で上位に入り、なおかつISSIN・菱川選手を上回る必要があります。
今回のバトルイベントは刺激になった。
もっと練習を頑張らないといけない。
重圧はあまり感じず目の前の課題に取り組むことがOQSにつながる。
と語り、パリに懸ける思いを一層強めているようです。
jinjo_official
진조크루 | JINJO CREW
&
bboywing
WING 김헌우 Instagramより
最後に・・・
歴史的背景から見て、アメリカ合衆国(発祥の国)、日本、そしてフランスが強豪国とされますが、他国のアスリートも徐々に力をつけ始めたダンススポーツ…ブレイキン。
中南米諸国、ベルギー、スペイン、イタリアなどのB-Boy、B-Girlたちも、国際大会で優勝候補の一角にその名前が挙げられるようになりました。
2020年にブレイキンがオリンピックの新競技となることが発表されて以来、各国がこの競技の発展のために力を注ぐようになったともいわれています。
パリ2024では、いったいどんな白熱した戦いが繰り広げられるのでしょうか。
今から選手一人ひとりの技や個性を知っておくとさらに楽しみも拡がりそうですね。
ーー次回はブレイキン 日本女子で注目したいB-Girlを取り上げる予定です。
最後までお読みいただきありがとうございました。