天才ピアニスト藤田真央が急な代役を引き受けたら衝撃の結果が!

気になるクリエイター

クラシックファンならずとも2019年の公開映画「蜜蜂と遠雷」のピアノ演奏(風間塵演奏パート)から藤田真央さんを知りファンになった方もいるのではないでしょうか
それほど耳に飛び込んできた音にはインパクトがありました

今現在、世界中の名だたる劇場や管弦楽団から招聘され演奏活動をつづけている藤田真央さんですが
演奏家としての歩みを始めたころ急遽『代役』を依頼された経験はあるのでしょうか?


今回はそんな藤田真央さんの代役に関するエピソードをまとめてみました

PROFILE
1998年11月28日東京都生まれ。東京音楽大学特別特待奨学生としてピアノ演奏家コース・エクセレンス進学。2017年、弱冠18歳で第27回クララ・ハスキル国際ピアノ・コンクール優勝、併せて青年批評家賞、聴衆賞、現代曲賞受賞し審査員や聴衆から熱狂的に支持される。19年、チャイコフスキー国際コンクール第2位。他国内外で受賞多数。

マリインスキー劇場管弦楽団 ”チャイコフスキー・フェスティバル”

プロフィールにもあるとおり

藤田真央さんは2019年のチャイコフスキー国際コンクールで2位となり

その後行われたガラ(記念演奏会)ではロシアを代表する指揮者

ワレリー・ゲルギエフとの共演も果たします

ゲルギエフをして

「maoの存在は今コンクールの『サプライズ』だ!」

と言わしめるほど彼を高く評価していた巨匠

その年の暮れ

マエストロ率いるマリインスキー劇場管弦楽団のチャイコフスキー来日公演間近となったある日

藤田さんに代役オファーが舞い込みます

2019年12月7日

公演当日、はたしてどうなったのでしょう・・・

◆「引き受けた?」「断った?」

急遽であったにもかかわらず

ピアニスト藤田真央はステージに登場!

初挑戦の曲で見事な演奏を聴かせ聴衆を熱狂させたのです

◆そして反響やいかに?!

演奏したのはチャイコフスキーの『ピアノ協奏曲第2番 ト短調 作品44』

ーリリカルかつ華麗でエモーショナルな1楽章

ー甘美で酔わせるような2楽章

ー独奏ピアノとオーケストラのバランスが素晴らしい疾走感あふれる3楽章

を披露

弾き終わると楽団員からも大きな拍手が沸き起り

指揮をとったゲルギエフからは

「maoと演奏していると幸せなんだ!」

と絶賛の声が上がったのです

果敢なる挑戦

それにしても、権威あるコンテストで上位入賞したとはいえ

若き演奏家にとって急に代演の依頼があるということは

ビッグチャンスであると同時に大変なプレッシャーになるのではないでしょうか

その時の演奏会でピアノを弾く予定だったセルゲイ・ババヤンは

“現代の最も偉大なピアニスト”

とも評されコアなピアノ好きの間でこよなく愛される名演奏家

そんな実力者の代わりとして、ゲルギエフは藤田真央さんに白羽の矢を立てたのです

演奏曲はまだ当時、藤田さんのレパートリーにはない重厚華麗な難曲

わずかな準備期間しかない中でそれを引き受け果敢に挑戦する道を選んだわけです

 ひとが岐路に立ったとき、選択肢のどれを選ぶかで

行き着く先は大きく変わっていくものかもしれませんね

リガ・ユルマラ音楽祭 ”フィナーレ”

2021年9月5日

ラトビアのリガ・ユルマラ音楽祭最終日

ソロとヴァイオリンデュオリサイタルの2公演を終えて

次の音楽祭が開催されるジョージア行きの出発準備をしている藤田真央さんにまたしても依頼が・・・

音楽祭のフィナーレを飾るはずだったマリア・ジョアン・ピリスがその日の午後街を歩いていて転倒

大怪我を負い入院したため代役を引き受けてくれないかと

公演30分前に電話が入ります

1時間の猶予さえない状況、はたしてどうなったのでしょう・・・

◆「引き受けた?」「断った?」

ハイ!!

このときも藤田真央さんは颯爽とステージに登場!

公演キャンセルの穴を埋めるなどといったレベルではなく

音楽祭を締めくくる素晴らしいリサイタルを開くことになるのです

◆そして反響やいかに?!

この日の会場は、ピリスの演奏を聴きたくて集まった人たちでいっぱいでした

主催者が壇上に立って、事の経緯を説明し始めます

「ステージは日本のピアニストMao Fujitaが代役として演奏するが、どうしてもピリスでなくては納得のいかない人は会場をあとにして構わない」

このようなスピーチに対し、誰ひとりとして席を立つ者はなく

ファイナル・ステージにふさわしい感動的な演奏で大喝采を浴びることとなったのです

カーネギー・ホール ”デビュー”

ほかにも

藤田真央さんは、80歳となる巨匠マウリツィオ・ポリーニの代役(健康上の理由からキャンセル)

2023年1月25日

世界最高峰の音楽の殿堂カーネギーホールで鮮烈デビューを果たしています

しかも

大ホールへの出演というだけでもスゴイことですが

カーネギーホール側が開催する『主催公演』からオファーを受けての出演というのが

なんたって凄い

音楽家として頂点を極める、ごくごく限られた才能だけに巡ってくる稀で貴重なチャンスであり

その主催公演に選ばれるということ自体、いかに藤田真央さんがグローバルに高い評価を得ているかがわかります

彼がこの大いなるオファーを受け入れたことは言うまでもありません

◆そして反響やいかに?!

公演当日は、2800 席の大ホールは最上階まで埋め尽くされる盛況ぶり

客席には世界中からあまた詰めかけた音楽ファンだけでなく

有名音楽祭プロデューサー、欧州の大手音楽事務所やレコード会社関係者も駆けつけ

熱い視線が一斉に注がれます

ー演奏のはじめ、最初のモーツァルトからいきなり「maoワールド」全開に

音の粒子がきらめくような響きで会場を満たしていく

ー続くリストのバラード2番では、超絶テクニックと深い抒情をたたえた演奏に早くもブラボーの歓声があがり、客席のボルテージはMAXへ

ー最終楽曲シューマンのピアノ・ソナタで静かに曲が終えると同時に大歓声が沸き

熱狂的なスタンディングオベーションで幕を閉じる鮮烈デビューを飾ったのです

まとめ

藤田真央さんの代役演奏エピソード

調べてみると思いのほか深かった・・・

どのケースにおいても依頼されたオフアーは受け入れて

ひるむことなく挑戦した結果が今の活躍につながっているのでしょうね

ーーこれからも応援していきたい素晴らしい音楽家のお一人です

最後までお読みくださりありがとうございました




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