米倉千貴AIが自分の分身として働く時代?パーソナルクローン開発者の経歴と未来

気になるクリエイター

こんにちは!

ちょっかんライフです。

今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。

現在、地球上の至る所でとどまることなく進化を遂げるAI技術…

そんな中、世界の注目を集める日本人クリエイター集団が存在することをご存じでしょうか?

2014年創業の株式会社alt(オルツ)は、P.A.I.(Personal Artificial Intelligence=パーソナル人工知能)をはじめとするAIクローン技術で作りだすパーソナルAI開発、その実用化などのAIサービスを提供する企業です。

P.A.I.により個人の“人格”をデジタル化したデジタルクローンを持つことで、人は労働から解放され、人間にしかできない創造的な営みに注力できるようになるーー

この、労役をなくし創造的な仕事にのみ集中できる世界の創出、個の持つ力を最大化することを目指し会社を率いるのが、米倉千貴(よねくら かずたか)さんです。

今回は、AIクローン技術で生み出したパーソナルクローン開発を進めるベンチャー企業、alt(オルツ)CEOでもある米倉千貴さんの経歴とその未来についてまとめてみました。

どうぞ最後まで一緒に目を丸くしながら、感心の唸り声をあげていきましょう!(笑)

株式会社経営者JP公式Instagramより

米倉千貴さんは1977年生まれ。愛知大学文学部在学中から、株式会社メディアドゥ(現在;東証1部 3678)に参加し、2001年同社取締役に就任されます。

その後、2004年に独立してコンテンツプロデューサーとして活動。

2006年より新たに起業し、グラフィック、ゲーム、メディア系サービスを展開する株式会社;未来少年を設立。年商15億円企業にまで成長させるも、2014年全事業をバイアウト。

そして同年11月に株式会社オルツを創業、現在に至ります。

のちに革新的技術や発想により新たな価値を生み出す米倉千貴さんが育った環境とはどのようなものだったのでしょうか。

本人曰く、ご両親が共働きだったこともあって、子供天国のような環境で育ったといいます。

又、お母様がデザイン関係の仕事をしていたことから、世間に出回る既製品のオモチャや大量生産された玩具ではなく、粘土や画材といった創意工夫を要する”お道具”を買い揃えてくれる人だったとか。

そしてなんと米倉千貴さんは、わずか小学生のときにプログラミングをスタート!

絵が得意だった千貴少年は、オリジナル・ゲーム内で自分の作ったキャラクターを動かしたい思いに駆られプログラミングを始めたというのですから驚きです。

中学時代からは絵画に取り組むようになり、高校生になるとピカソにハマり、その画風が放つ表現の力強さや幅の広さ、変化の激しさに惹かれていったと言います。

自分を変化させていくことで、時代を変えていく
そういった時代の作り方を学ばせてもらった気がします。

このように、のちのインタビューで振り返っていました。

米倉千貴さんにとってのピカソはまさにエポックメイキングであり、その後の世代に大きな変革をもたらす存在として影響を受けたのかもしれませんね。

とはいうものの高校卒業後は美大へは行かずに推薦合格した大学に進学して哲学を専攻。

ただし、高校時代のピカソのように触発される出会いは特にはなかったようで…麻雀にハマっていたそうです(笑)。

米倉千貴さんはこの大学時代に、ご自身の転機ともいうべき大きな決断をします。

それは大学3年になった頃、お兄様と共に実家を飛び出し…いわゆる家出をしたというのです。

当時、家業の経営状態が思わしくなく、兄弟お二人も事業の立て直しに尽力したのですが立ち行かず、いろいろと考えた末に決断!親御さんの留守のときを狙って決行したのでした。

その家出が、最初の勤務先との関わりができるきっかけとなるのですから人生って魔訶不思議ですね。

こうして米倉千貴さんは名古屋に引っ越してすぐ日払いのアルバイトを探し、その一つがメディアドゥという会社で、最初は携帯電話の販売員からスタートを切ります。

アルバイトから出発した米倉千貴さんですが、途中からメディアドゥの社長が新事業のIT系ビジネスに乗り出すことになり、米倉さんもメンバーの一員として加わりました。

そして米倉さんはメディアドゥが販売していた携帯電話のウェブサイト制作を皮切りに、徐々にコンテンツ制作へと移行していき、23、24歳の若さで事業責任者となり取締役にまで上り詰めます。

当時、どのような思いで自らが置かれた立場を受け止めていたのかを米倉さんはこう語っています。

ネットを利用することでそれまでの労力が一気に効率化する面白さに出会い、そこから個人の可能性を引き出すためにネットの力を活用することに魅かれ、さらには自分がそれを体現することで周囲に伝えたいと考えるようになりました。

けれども、その頃からメディアドゥではIPO(新規上場)を目指し企業強化を図っており、上場を果たすための組織論に核心が傾くにつれて、米倉千貴さんが目指すところとのギャップが拡がっていき、それが退職理由になったと話します。

組織力の強化を求める会社と、個の力を最大限に発揮するためのノウハウを突き詰めたい米倉さんの考え方がぶつかってしまったがゆえの結果でした。

退職後、米倉千貴さんは個人として再スタートを切ります。

そして、当時のYahoo!社員一人当たり売上を超えることを目標に据え、これをナント3年で達成。

コンテンツプロデューサーとして、自分が1人でやれることを極限まで絞り込み、得意分野の『企画』に集中できるよう、その他業務を担ってくれる提携先とタッグを組むビジネスモデルを創り上げたのでした。

個人としての目標をクリアして、そこから米倉千貴さんは未来少年を起業します。

コンテンツプロデューサーとして個人でやっていた時期は他社と提携を図り、提携先のリソースで出来ることに絞って仕事をしていましたが、未来少年の立ち上げにあたっては「自分が作りたいものを作る」というコンセプトで起業し、米倉さんが元々大好きだったというマンガやゲームを作り始めます。

未来少年は100名規模の企業にまで成長を遂げました。

会社としては、起業してから売却まで一貫して右肩上がりの成長をしたのにもかかわらず、米倉千貴さんはその結果に釈然としない思いを抱え込みます。

元々自分1人でやっていたことが100人集めて5倍…達成できたのは15億円

「何故1人でできたことがスケールできないのか」
「スケールできないのであれば僕にとってやる意味は何だったのだろう」

そう自分自身に問いかけつづけたというのです。

つまりは、米倉さんという起業家は、組織全体の規模拡大を目指すのではなく

目の前のこの人を3億円プレイヤーにできるかどうか?
その人自身の個性を際立たせることができればいい

そこのところを最も重要視するタイプだった、ということのようでした。

しかしながら同時に、大方の人は自分自身が際立ったプレイヤーになれるなどとはツユほども思っておらず、それが個の才能開花のハードルになっているということも強く感じていたと言います。

未来少年の後半は、「人が変わることができれば、組織の在り様も全く違って来るはずだ」という思いから、「人を変える方法は何なのか」を考え、理想の組織と現実とのギャップを埋めるのは自分の使命だと思うようになっていき、結果すべての事業を売却することとなります。

その後、オルツを起業したのが冒頭で紹介したとおり2014年の11月。

Tシャツやポスターでも謳われている、真のイノベーションを起こしましょうというのが会社のテーマとなっているそうです。

ーーそしてここからが、実際にオルツでなされている、聞いているだけでワクワクと心躍る取り組み!

約100人の社員一人ひとりの『デジタルクローン』を独自に作り、彼らの行動パターンや意思決定プロセスを学ばせることで、個々の業務を一部代行できる仕組みを生成。

さらにAIクローンが働いた分の給与は本体(?)の社員に支給されるという、世界でも類を見ない取組みも始めたというから衝撃です。

ちょっと想像してみてください。

パソコン画面上に自分の表情や声をリアルに映し出し、瞬きをしたり表情筋まで動かして、本物の人間と同じしぐさをするワタシのAIクローンちゃんをーー

日々時間に追われ、焦りまくったところでギリギリセーフかぜんぜん終わらず、煩わしい山積み業務のあれやこれ・・・

それらを自分の分身が嫌な顔ひとつせず代わりとなって働き、そつなくこなしてくれるのだとしたら…

想像しただけで、単に楽チンなだけでなく、何か心にゆとりが生まれたような心強い気分、孤独から解放されたひとりじゃない感がブワ~っと押し寄せてくるようで、思わず気持ちが弾んできませんか?!

将来、全ての人間にAIクローンによる分身ができたとしたら、ビジネス活動だけにとどまらず、教育などの人材育成分野やライブコマース市場(オンライン販売とライブ配信を組合わせた販売形態)、さらには医療業界にまでイノベーションが巻き起こると期待されています。

株式会社オルツ公式YouTubeチャンネルより

最後に、個々の人物に対応したパーソナルAIをつくり出すことで、AIクローンによる分身が実現すると、私たちの生活は具体的にどう変わっていくのか、AIの役割と私たち人間が果たすべき役割の変化と合わせて比較してみましょう。

AIクローン
●ルーティンワークや単純作業を担当
●複数のAIクローンが同時に複数の仕事を行う
●コールセンター業務の自動化
●24時間稼働
●教育現場の学習進度や理解度分析
●医療診断サポート、医療サービス向上
●ニュース読み上げ、天気予報
●データ分析作業


●労働集約的業務の減少
●創造的な仕事に注力し生産性UP
●複数プロジェクトの同時進行でスピード向上
●非生産的な労働からの解放
●承認業務の遂行
●時間の制約からの解放
●アイディア創出、戦略的思考に時間を割く

ウ~ン…こうやって棲み分けてみると、この先多くの業務をAIクローンが代行するようになった場合でも私たちリアルな人間に求められる役割や強みはちゃんと見い出すことができそうです。

AIクローンによって、デジタル上に自分の生き方や思想、価値観をコピーすることができれば、この先もっともっと自分の時間軸をパラレルに複数持てるようになるかもしれない

デメリットに目を向けるより、むしろこのような世界線に期待を寄せてしまいませんか?!!

そう遠くない未来、私たちの生活をより豊かなものにするためにも、この最先端技術の可能性を信じ、米倉千貴さん方の真のイノベーションを心から応援・支持していきたいですね。

最後までお読みくださり、ありがとうございました。

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