こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
フィギュア界の名物記者ジャッキー・ウォン
熱心なフィギュアスケートファンであれば、ジャッキー・ウォン(Jackie Wong)という名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
ロッカー スケーティング(Rocker Skating)というウェブサイト・タイトルには、現実的で冷静なフィギュアスケートの分析(Real,Level-headed figure skating analysis)との一文が掲げられています。
アイスネットワークのポッドキャストのホストでもあるジャッキー・ウォンさんは、今やフィギュアスケートのアナリストとして最も影響力のあるライターのお一人なのです。
2018年、平昌での冬季オリンピック開催中には『ウォールストリートジャーナル』が、”フィギュアスケートで最も信頼できる名前”と銘打って、ジャッキーさんの特集コラムを掲載したほどの人物。
香港生まれのジャッキー・ウォンさんは、9歳で渡米してカリフォルニアで育っています。
そして自身も11歳からスケートをはじめ、12年間にわたりトレーニングを続けたという経歴の持ち主。
試合恐怖症でしたが、大学時代は競技に出ていました。トリプルジャンプはトウループとサルコウができた程度であまり上のレベルにはいかなかったけれど、でもスケートが大好きでした!
大学院で修士号を取得して一度は建築家の道を歩みますが、リーマンショックの影響で会社が不景気に陥り、そこで副業としてニュースサイトExaminer.com(エグザミナー・ドット・コム)にスケートコラムを寄稿するようになったのがそもそもの始まりだそうです。
記者からの信頼も厚いアナリスト
また、前述のロッカー スケーティング(Rocker Skating)のウェブサイトは、ジャッキーさんがビジネススクール在学中にソーシャルメディア・クラスを取った際のプロジェクトとして立ち上げたのだといいます。
もともとの性格として客観的に物事を分析できるほうだと思う。
また既存のスケートジャーナリズムにはスケーターからの視線が足りないと感じていたので、それを自分で書いてみたいと思ったんです!
これまでも世界規模の大会では日本のスポーツジャーナリストは少なからずジャッキーさんを頼りにし、なかには全く現場に足を運ばずして『米国の名物記者によると~』とジャッキーさんの記事をネタにコラムを仕上げるメディアもあったとか(笑)。
2024年現在、当ウェブサイトはシーズンになると月に20万を超えるヒットがあるそうで、ジャッキーさん単独のX(旧Twitter)フォロワー数が今のところ5万2000人超。
さらにウェブサイトの読者とソーシャルメディアのフォロワーを合わせると、およそ40%が日本のファンなのだといいます。
世界フィギュアスケート選手権2024
そんな信頼度MAXのジャッキー・ウォンさんが、フィギュアスケート界の最終決戦、世界ナンバー1を決める国際大会『世界フィギュアスケート選手権2024』の予想順位トップ12までを今月16~17日にかけて発表しました。
その中から今回は、専門的分析で得たメダル結果予想トップ3までをご紹介してまいります。
男子フィギュアlメダル結果予想
まずは男子フィギュアについて、ジャッキーさんの総括的予想コメントから・・・
今シーズンの男子イベントを見ると、4 人のスケーターが非常に高い、傑出したレベルで他から離脱した感があります。今シーズン、300 点を突破した 3 人を含む彼ら4人は、いくつかの不朽不滅の記念碑的スコアを獲得しています。
ただ、スコア上では4 人が表彰台を競っているように見えて、これらは急上昇するのと同じくらい急速に下落するハイリスクハイリターンのプログラムであり、そう捉えると他の選手にも可能性があります。
今シーズン、彼らそれぞれ独自の軌道と勢いをもたらしたとき、それが世界タイトルの秘訣となり得るでしょうか?
男子トップ3予想
GOLD🥇 鍵山優真 日本 –
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鍵山優真 / Yuma Kagiyama Instagramより
ここでサプライズ指名を行うことは、鍵山の勢い、今シーズン初めから増加した基礎値、そしておそらくリスクと普遍的一貫性に報いる点で最もバランスのとれたプログラムの組合せである。四大陸選手権で見たように、4回転フリップがフリー(FS)に登場し、もし彼がクリーンに滑れば、その演技グレードはまさに天井を突き抜ける。クリーンであることは非常に重要で、これが彼の復帰シーズンに印を押すことになるだろう。
SILVER🥈イリア・マリニン アメリカ-
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Ilia Malinin Instagramより
マリニンは昨年、世界選手権で銅メダルを獲得し、今年は4回転アクセルを含む6回転フリースケートのおかげで、この分野のスケーターの中で最高のシーズンを獲得した。
彼は 2 つのクリーンなプログラムをつくったが、そこに 9 つのクワッドが絡むためリスクは非常に高い。果たして彼はそれに挑むだろうか?
BRONZE🥉 宇野昌磨 日本-
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宇野昌磨ShomaUno Instagramより
今シーズンの国際大会では、シャオ、鍵山、マリニンの後手を踏み、3大会連続で銀メダルだった。今シーズン彼はノーミスに集中するために、フリープログラムから4回転サルコウを外したが、これまでのキャリアにないほどのローテーションコール(回転不足)を取られた。
今週また同じことが起こるかもしれないと、彼は感じているかもしれない。
女子フィギュアlメダル結果予想
次に女子フィギュアについて、ジャッキーさんの総括的予想コメント・・・
世界フィギュアスケート選手権で女性が3連覇を達成したのは56年ぶりだ。これは、絶え間なく変化する女子スケートの世界で、一貫性と寿命を両立させることがいかに難しいかを示している。2024年世界選手権で坂本花織がそれを成し得たとしたら、かなりの偉業となるだろう。今シーズンの女子チームは安定性にバラつきがあり、それが結果的に予想外の結果を生むイベントとなるかもしれない。
女子トップ3予想
GOLD 🥇坂本花織 日本 –
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シスメックス スケートチーム Instagramより
坂本は今シーズン無敗だが、完璧だったわけではない。昨年2度目の世界タイトルを獲得した際、彼女はプログラムの後半でジャンプ・コンビネーションを考えすぎナーバスになった。彼女にとって、ここを集大成とするかが重要になってくる。最近のチャレンジカップで滑ったときの滑りができれば彼女を追い越せるスケーターは何人もおらず、クリーンなスケートさえできれば彼女は無敵だ。
SILVER 🥈ロエナ ヘンドリックス ベルギー-
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ℓσεηα нεη∂яιcкx 🇧🇪 Instagramより
昨年、ヘンドリックスは世界選手権で表彰台を守り続けたが、彼女が望んでいた形でシーズンを終えることはできなかった。今年初のヨーロッパタイトルを獲得し、各大会で200を突破する勢いで登場する。ただし彼女にはトリプルループがないため、基礎値で坂本と互角に戦うことはできない。
BRONZE 🥉 千葉百音 日本 –
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Hitoshi Kurasawa 毎日新聞スポーツ記者の倉沢仁志氏Instagramより
彼女が過去 2 シーズンで何をしてきたとしても、それは間違いなくうまくいった。全日本選手権が始まるとすぐにアクセルを踏み始め、今年は日本選手権で銀メダル、さらに2つの素晴らしい滑りで四大陸でも優勝を果たした。彼女はあと一つ引き立つものがあるだろうか?坂本とヘンドリックスの出来次第で、大きな番狂わせが起こるか否か?
結果は神のみぞ知る!!
ーーということで、いかがでしたか?
冒頭で紹介した通り、現実的で冷静なフィギュアスケート・アナリストといわれるジャッキー・ウォンさんの順位予想は果たして当たるでしょうか。
ときに勝負の神様は、現実を超えたところで思わぬ采配を振るうことがあります。
データに基づく冷静な分析も、試合中に放たれる選手の熱い情熱に一瞬でかき消されてしまうことだってあり得ます。
そう!
結果は神のみぞ知る。
カナダ・モントリオールで開催される『世界フィギュアスケート選手権2024』
出場選手一人ひとりの素晴らしい演技をじっくりと堪能し、心からの拍手を送り、あとの結果についてはただそっと見守ることと致しましょう!
最後までお読みくださりありがとうございました。