こんにちは!
ちょっかんライフです。
今回も一人暮らしの直観レーダーにピピピッと引っかかったアレコレを取り上げてまいります。
放送作家鈴木おさむさん引退までの道のり
鈴木おさむさんといえば、高校生の時から放送作家を志し、19歳でラジオ作家としてデビュー。
10本以上ものレギュラーをもったあと、若干22歳のときに「めちゃイケ」総監督だった片岡飛鳥さんと運命的な出会いを果たしテレビの世界に進出。
トントン拍子で「SMAP×SMAP」など、当時一世を風靡するバラエティーに関わるようになり、その後も多くのヒット番組の構成だけでなく、映画・ドラマの脚本に舞台演出、小説の執筆等さまざまなジャンルで活躍してきた方です。
TV全盛期の人気番組には、現在50代後半~60歳代の、そーたにさん、中野俊成さん、今では『くまモン』の生みの親として有名な小山薫堂さんなど、そうそうたる放送作家が名を連ねていますが、イメージとして鈴木おさむさんもこれら同世代のくくりに入れてませんでした?
実はおさむさん自らが「自分でいうのもハバカレルけど、”早売れ”したんだよね」と言うように、名だたる大御所作家さん達よりもずっと年齢は若く、2024年現在で51歳です。
若くして業界の最前線に躍り出たということになりますから、最初のころはかなり特殊な扱いをされていたと、佐久間宣行さんのYouTubeチャンネルでも話していました。
「辞めよう」と思った瞬間
順風満帆に売れっ子街道をひた走っていた鈴木おさむさん
2023年10月に突如、自身のSNSを通じ、2024年3月末で放送作家業から引退することを宣言します。
ず~~っと長いこと「この馬車から引き落とされたくない!」その思いだけでやり続けてきた20年間
SMAPの解散を機にプツンと緊張が途切れ、それでも得体のしれないモヤモヤが続いていた48歳の時
山下達郎さんのライブで『Last Step』という曲を聴いたとたん
あ、辞めりゃいいんだ!
と急にひらめいたんだそうです。
それが、常に”追い込まれている”状態から解放された瞬間でした。
引退後の計画
引退後の活動については、先の佐久間さんのチャンネルで「若手の応援」だと語るおさむさん。
その背景を、50歳以上のテレビの業界人問題として取り上げています。
時代とともに大きく移り変わっていくTV業界全体の縮小化、若いクリエイターの減少などを深刻な問題として受け止めてきたと言います。
そして、このような現状から脱却する方法について、諸先輩方を例にあげ説明されていました。
● 秋元康さんがAKB48を始めたのが47歳
● 糸井重里さんがコピーライターを退きほぼ日刊イトイ新聞を主催したのが50歳
● 伊丹十三さんが俳優から転身して映画を撮り始めたのが51歳のとき
みなさん50歳前後をターニングポイントに、そこから何か新しいことにチャレンジしたり、これまでのスキルを武器に新たな分野を確立してきた方々ばかりです。
鈴木おさむさんは先輩方同様に、ご自分でも一歩前に出て最初の一歩を踏み出して見せることで、道に光を照らし、若い世代の将来に選択肢の幅があることを身をもって示そうとしているようです。
TV業界で育ったテレビマンたちがやがて50歳を前にしたときに、思い切って進むことができるように
「まだまだ間に合う」と思ってもらえるように・・・
作家引退後の具体的な計画については明言されていませんが、若手の応援と言い切っていることから、この先、鈴木おさむVer.として何らかのロールモデルを打ち立てていかれるのではないでしょうか。
世間を賑わしたある事件を発端に
前述どおり、鈴木おさむさんはラジオの放送作家からキャリアをスタートを切りましたが、そこで人生における選択肢の幅を広げるきっかけとなったある事についても触れています。
1991年、当時人気者だったタレントの息子さんを含む計20人近くの明治大学替玉事件が発覚します。
大々的に報道されるなか調べを進めていくと、当事件の陰にはブローカー(あっせん仲介人)の暗躍があったことがわかり、組織犯罪として刑事事件にまで発展していきました。
そして受験生の代わりに明大に通う現役大学生なども替玉として受験し、事件発覚後に犯人たちは全員退学処分となったそうです。
このニュースが世間を賑わせるのを見て、”自分は面白い”と自負する上京したての青年、鈴木おさむはこう呟き、ありついたばかりの仕事場であるラジオ局へと急ぐのでした。
コイツらバカだな!大事な一生を棒に振って…..
人生決断!選択肢キーワード
ラジオ局に着くと先輩ディレクターがおさむ青年にこう問いかけたそうです。
「オマエに何があんの?」
たたみかけるようにして先輩ディレクターが、近くにいたAさんなる人物を引き寄せて一言放ちました。
「このAはな…明大替玉事件の犯人なんだぞ!!!スゲエだろ」
例の事件後、大学を中退したAさんは回りまわってニッポン放送の作家になっていたというのです!
自分は面白いハズだった鈴木おさむ青年はその場で大きなカルチャーショックを受けてしまいます。
自分の中で”世の中終わってる”と思ってた人物が、このメディア業界ではスゴイと言われるんだ!
そこであらためてもう一度、「オマエに何があんの?」ときかれたところで
「俺、なんもない・・・」
それがこの世界に入ったばかりで最初に浴びたビックリで、事件の”犯人”が、ある世界では『付加価値』となり得ることに大きな衝撃が走ったのだそうです。
そこから、鈴木おさむさんは人生を賭けて『付加価値』を探す旅に出ることになったと言います。
一見破天荒な人生スゴロクみたいな仕事ぶりも、全てあの出会い体験が原点にあるから、自分の『付加価値』として、のちに妻となる森三中の大島美幸さんとの交際0日結婚も決めたというお話でした。
今回の引退決断についても、「自分の人生を俯瞰で見たときに面白くねえな」となったらそれは自分に付加価値がなくなったと同じ、ということなのでしょう。
チャンネルのなかで佐久間さんも、「ただの大学生から人生スゴロクを俯瞰で見る人へ変化した瞬間が、ラジオ局での実体験にあったのか~」と感心しきりでした。
最後に
作家業引退を間近にひかえ、鈴木おさむさんはこう結んでいます。
ーー面白く生きよう
これからも若手の応援を介して、これまで見たことのないまったく新しいオモシロ分野を開拓していってくれるはずです。
最後までお読みくださり、ありがとうございました。